SFC版DQ3 低レベル攻略レポート

                                文責 dqmaniac

まず断っておくが、SFC版DQ3の低レベル攻略の理論やノウハウに関してはゲーム
研碓井氏による「SFC版DQ3 低レベル攻略ガイド 初版」や、工学院大の真下氏
による「すごろく場完全マップ」「傾向と対策」による部分が非常に大きい。今回のレ
ポートを執筆するにあたって筆者が構築したのは、「低レベル攻略順小さなメダルリス
ト」「アイテムリスト」「すごろく券リスト」、それに中ボスの攻略法の若干の修正の
みである。例えばバラモス攻略に関しては香港在住の坂下(エク)氏の攻略法を加味し、
「低レベル攻略ガイド」に若干の修正を加えている。これらの理論やノウハウを提供し
て下さった皆様には大変感謝している。ここでは低レベル攻略を進める上で障害となる
バラモス、ゾーマという2大ボスとの戦闘を振り返ってみる。

【バラモス戦】

【ステータス・持ち物】
   Lv MHP MMP  攻  守  素  力  持ち物
盗賊 15 175  69  96 159  99  44  眠りの杖 魔封じの杖 世界樹の葉 薬草×4
戦士 14 204   0 188 118  12  68  眠りの杖 薬草×6
勇者 13 126  24 135 119  35  53  眠りの杖 薬草×6
賢者  8 118  54  99 124  78  32  眠りの杖 祈りの指輪×4 薬草×2

【装備】
盗賊 ドラゴンテイル 忍びの服 ドラゴンシールド 銀の髪飾り 疾風のバンダナ
戦士 魔神の斧 刃の鎧 ドラゴンシールド 鉄仮面 豪傑の腕輪
勇者 稲妻の剣 魔法の鎧 ドラゴンシールド オルテガの兜 ヘビメタリング
賢者 ゾンビキラー 魔法の鎧 魔法の盾 銀の髪飾り 星降る腕輪

【バラモスの基本データと攻撃パターン】
攻240 守200 素85 HP2500(但し1ターンに100自然回復) MP∞

基本的に2回行動だが、1回行動の時もある。通常は「イオナズン → 打撃 → 激しい
炎 → 打撃 → メラゾーマ → メダパニ → イオナズン → バシルーラ」というローテ
ーションらしい(こちらは筆者は未確認)。呪文を封じると「打撃 → 激しい炎 → 打
撃 → バシルーラ」というローテーション。

呪文を封じると全体攻撃の頻度が下がり(3/8→1/4)、メダパニ、バシルーラという厄
介な小技もなくなる(しかも無駄にバシルーラを唱えて隙を見せてくれる!)ので戦い
が有利になる。

【装備の解説】
バラモスは打撃も強いのだが、何よりも恐ろしいのは激しい炎とイオナズンであり、1
発食らっただけでパーティは半身不随になる。打撃はスカラである程度しのげるので、
数字的な守備力はある程度犠牲にしてこの2つの全体攻撃に対する防御を固めねばなら
ないのだが、呪文は封じるのだから、実は魔法防御はさほど気にしなくても良い。そこ
で戦士には魔法の鎧でなく刃の鎧を装備させる。勇者に関しては、第1ターンの「イオ
ナズン(+打撃)」のダメージを軽減するために魔法の鎧を装備させるが、第2ターン
以降は大地の鎧を装備しても良いだろう。

装飾品については、バラモス戦では一瞬の回復の遅れが命取りになるためベホイミを使
える賢者は必ずバラモスよりも先攻できなければならない。そこで盗賊が身につけてい
た星降る腕輪はこの戦闘においてのみ賢者に譲り、盗賊と勇者の素早さ(そして守備力)
は疾風のバンダナとヘビメタリングで上げる。実際にはそれでも盗賊以外はバラモスの
素早さを上回れないので、ピオリムを使うことで完璧となる。

【攻略法】
 第1ターンに4人全員で眠りの杖を使い、とにかくバラモスを眠らせる。第1ターン
で4人とも効かなかったらリセット。効いても第1ターンの内に目覚めた場合には第2
ターンも同じことを繰り返す。

 バラモスが眠ったら薬草やベホイミで完全に回復を行う。回復の優先順位は勇者≒賢
者>盗賊≒戦士である。盗賊には一応世界樹の葉を持たせてあるが、それを使う状況に
なってはまず勝てないだろう。従って1人も死なせずに持ちこたえなければならない。
そのためには、回復を行う間も戦士だけは眠りの杖を常に使い、バラモスが目を覚まし
たらまた眠らせるようにする。もし効かなかったら次のターンは4人全員で眠りの杖を
使う。

 盗賊が魔封じの杖、賢者がピオリム、他2人は眠りの杖。魔封じの杖は効くまで繰り
返し使う。ピオリムは1回唱えれば十分(戦士の素早さはバラモスより遅い状態でなけ
ればならないため)。その後しばらくは賢者が補助呪文を唱え、他3人は常にバラモス
が眠っている状態になるように眠りの杖を使い続ける。この段階で攻撃してもあまりダ
メージを与えられず、バラモスの自然回復を上回ることすらできないことが多いので無
駄である。また、バラモスが目覚めてしまったら、補助呪文を使っていない状態では到
底勝ち目はない。

 賢者 → 勇者 → 戦士 → 盗賊 → 賢者……の順にスカラをかけていく。盗賊には3
回、他3人には4回必要。これで打撃攻撃のダメージは高々30程度に抑えられる。途中
MPが尽きる前に余裕を持って祈りの指輪で回復するのも忘れずに。

 ルカニでバラモスを裸にする。これで準備完了。

 それ以降の戦い方であるが、バラモスが起きている状態の時には戦士以外の3人で眠
りの杖を使い、とにかく眠らせるのが基本である(ちなみに、眠りの杖が効く確率は20
〜30%くらいであろうか)。よほど急を要する回復をしなければならない時は賢者のみ
ベホイミ(場合によっては盗賊の薬草も)を使い、他の2人は眠りの杖を使う。こちら
のHPが満タンで、しかもバラモスが眠っているという理想的な状態の時には勿論全員で
打撃攻撃を行う。なお戦士だけは常に攻撃し、バラモスの自然回復に対抗する。そうし
ないといつまでたっても戦闘が終わらない、ということになりかねない。

当然、碓井氏も指摘しているように“勘”や経験、あるいは運といった、言葉では書き
表せない部分も大きい戦闘だが、この状態で勝率は1/3程度であろうか。メンバーを意
図的に戦闘終了直前に殺して経験値獲得を調節することは不可能ではないが、筆者は計
算ミスから4人全員生きている状態でバラモスを倒してしまった。戦闘終了と同時に4
人全員に16383ものExが入り、勇者のLvが一気に17まで上がってしまった。集中力を使
い果たしていたのでやり直す気にもなれず、先に進んだ。

【アレフガルド到着後】
当然ながら、雑魚敵との戦闘では経験値を得る形で勝ってはいけない。「ある程度戦っ
て数を減らしてから逃げる」「眠りの杖で眠らせてから逃げる」のが基本である。ゾー
マの城の「大魔神×2」(計3回)とは戦わざるを得ないが、実はバシルーラで飛ばせ
るので経験値なしで抜けられる。また、ラストバトルではバラモスブロス戦で勇者を殺
してレベルアップを抑える。勇者の経験値の値によってはキングヒドラ戦で殺しても良
いのだが、筆者の場合はキングヒドラ戦で4人が経験値を3050ずつ得た際に勇者のレベ
ルが上がらず、バラモスブロス戦で勇者が生存した場合にレベルアップすることがわか
っていたのでそうした。

【ラストバトル】

【ステータス・持ち物】
   Lv MHP MMP  攻  守  素  力  持ち物
盗賊 20 254  88 167 270 244  62  賢者の石 世界樹の葉×2 光の玉
戦士 20 271   0 254 202  15 134  賢者の杖
勇者 17 186  33 186 223  63  66  賢者の杖 復活の杖 祈りの指輪×1
賢者 17 202 127 113 189  63  48  賢者の杖 祈りの指輪×2

【装備】
盗賊 グリンガムの鞭 闇の衣 ドラゴンシールド ミスリルヘルム 星降る腕輪
戦士 魔神の斧 光のドレス オーガシールド グレートヘルム 豪傑の腕輪
勇者 王者の剣 光の鎧 勇者の盾 グレートヘルム 疾風のバンダナ
賢者 草薙の剣 ドラゴンローブ 水鏡の盾 ミスリルヘルム ヘビメタリング
※ステータス、装備はゾーマ戦直前のものです。

【しもべ3匹との戦い】
ゾーマと戦う前にしもべ3匹を倒さねばならない。ここでは戦闘が終わるごとに必ずベ
ホイミ→祈りの指輪で、全員の体力を満タンにしてから次の戦いに臨む。しもべとの戦
い方は碓井著「低レベル攻略ガイド 初版」に準じるが、細かい注意点を2つ3つ述べ
ておく。

まずバラモスブロス戦の前に盗賊の最大HPが230に達していない場合、命の木の実を使
って230まで上げる。そうしないと3回攻撃で一気に昇天することがあるためだ。それ
からバラモスブロス戦に限り戦士にバスタードソードを装備させる。魔神の斧ではミス
が多い点が困るし、勇者が死ぬ前に間違って会心の一撃が出てしまっても困る。

また、賢者の最後のレベルアップの直前にスタミナの種と賢さの種をすべて与える。そ
うすればレベルアップ時にHPとMPが30くらいは増加するため、命の木の実や不思議な木
の実を節約することができるのだ。

バラモスゾンビ戦終了後、3枚ある世界樹の葉(上の世界、ゾーマの城の宝箱、すごろ
く場その4の宝箱)のうちの1枚を使って勇者を生き返らせ、今までためておいた木の
実、種を割り振ってステータスを上げ(力の種…すべて戦士、素早さの種・ラックの種
…すべて盗賊、命の木の実…盗賊と勇者、不思議な木の実…すべて賢者)、いよいよゾ
ーマ戦に臨む。

【ゾーマの基本データと攻撃パターン】
光の玉使用前 攻500 守350 素255 HP4500(但し1ターンに100自然回復) MP∞
光の玉使用後 攻400 守200 素80? HP4700(自然回復なし) MP∞

光の玉使用前は、「吹雪 → マヒャド → 吹雪 → 攻撃 → 波動 → 吹雪 → マホカン
タ → 吹雪」というローテーションで、常に2回行動。呪文は無効。光の玉使用後はロ
ーテーションはないが、吹雪の頻度が減り、凍てつく波動の頻度が増える。但し常に2
回行動。呪文は有効。

【攻略法】
盗賊の素早さが255に達していない場合、かなりの確率で第1ターンに光の玉無しゾー
マの「凍える吹雪+マヒャド」を食らう。第1ターンは盗賊が光の玉を使い、勇者は盗
賊に賢者の杖を使い、残りの2人は防御しておくという慎重な戦い方で良いだろう。光
の玉使用後のゾーマは攻撃がゆるくなるのだが、それ以上に大きいのは、素早さが一気
に下がるということだ。素早さ255の盗賊はもちろん、前記のように戦士以外の3人の
素早さを最大限に上げるように装飾品を割り振れば、勇者、賢者に至っても3割程度の
確率で先攻できるのだ(その代わり盗賊が先攻されることも1回はある)。従って前記
のように盗賊に賢者の石、残りの3人に賢者の杖を持たせておけば、ゾーマの恐るべき
凍える吹雪や打撃に甚大なダメージを受けても慌てる必要はなく、落ち着いて回復を行
えばこのレベルでも持ちこたえられるのだ。

また、光の玉使用後のゾーマはHPは4700ととても多いものの自然回復しなくなるので慌
ててダメージを与える必要など一切ない。もちろんゾーマの強力な打撃攻撃を盗賊が闇
の衣の特殊効果で身をかわした、などで余裕ができた時は打撃攻撃を行って構わないが、
基本的には「攻撃は戦士1人だけ、残りの3人は回復」という戦い方でゆっくりとダメ
ージを与えていく。注意すべき点としては、勇者は常に盗賊または戦士に賢者の杖を使
うということである。盗賊はゾーマの強力な打撃を食らうことが多い上、凍える吹雪で
100近いダメージを受けるので、賢者の石だけでは回復が追いつかないからだ。勇者は
凍える吹雪に対する防御力が高い(ダメージ60程度)ため、最大HPが180台でも防御す
る必要はほとんどない。

また、ゾーマの強力な打撃を軽減するため、賢者はHP満タン時に限りスクルトを唱え、
常にスクルトが1回かかった状態にしておく。当然凍てつく波動で打ち消されることも
多いのだが、盗賊や戦士のHPが250前後という状況ではスクルトなしで持ちこたえるこ
とは難しい。一方、ルカニはよほど余裕がない限りは使わない。ルカニやメラミを唱え
る暇があったら賢者は防御だ。約60〜70ターンはかかる辛抱の必要な戦闘なのだが、こ
の戦法で勝率はだいたい5分5分、といったところであろうか。

また、これも一つ大切なことだが、さすがに確実に先攻でき、賢者の石を持っている盗
賊が殺されたら勝ち目はないが、盗賊以外の3人の内1人が不運にも途中で昇天してし
まっても決して慌てたりしないことだ。生き残った3人が確実に生き延びることを第一
に考え、回復を行いながら余裕が生まれるのを待ち、余裕ができたら盗賊の世界樹の葉、
また、もし勇者が生き残っている時は復活の杖のいずれかを使うようにすれば案外持ち
こたえることができるからだ。

【クリア後の世界】
隠しダンジョンの抜け方について少し触れておく。まず「忍び足」で敵の出現を抑える
のは基本。また、新たに登場する雑魚敵との付き合い方としては、

キラークラブ:魔封じの杖
ダークトロル、デビルウィザード、デーモンソード:眠りの杖
天の門番:誘惑の剣

といったところか。メタルキメラ、バラモスエビルなどに出遭ったらさっさと逃げ出そ
う。賢者の石が2つあっても、最大HPが低い状態では勝ち目はない。また、コロシアム
にいるモンスターは当然無視だ。

【最後に】
SFC版DQ3の低レベル攻略はまだ終わらない。バラモスの自然回復のシステムを解
明したため戦闘終了直前に勇者を殺すことが可能になったし、バラモス戦のレベルもも
う少し下げられる。常にバラモスが眠っているなら、盗賊と戦士の最大HPなどは120程
度でも構わないのだ。そして仮にバラモス戦のクリアレベルが勇者13だったとしても、
「ゾーマを勇者レベル13、他3人もレベル10台で倒す」ということも夢ではない。また、
パーティは盗戦勇賢である必要はない。現にゲーム研究会会議室において、GHOST氏に
よる「戦20勇17賢14賢14」クリアが報告されている。その辺は碓井氏の「低レベル攻略
ガイド 改訂第2版」に期待しよう。また、神竜に関してはレベル17では勝ち目がない
が、25〜30に上げれば何とか戦えるだろう。なおその際に、商人の特技「穴掘り」や、
すごろく場でのステータス変化を使ってのステータスアップはなるべく抑えるつもりだ。
レベル1でHPが999もある勇者を作ることも可能だが、それでは興がなさすぎるからだ。
一歩間違えば死を招くような、ぎりぎりの戦闘こそが低レベル攻略の醍醐味というもの
であろう。

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