※本稿は、たのんさんが主催するタイパー(フリー部門) Advent Calendar 2025に登録しています。タイピング部門はこちら。
※昨日の記事は、fazさんの一人旅シミュレーション制作記です。
※明日の記事は、たのんさんのクリッカーゲームに脳を焼かれた人間による布教記事です。
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| 五段の免状が到着! |
将棋の五段というのは本来どういうレベルなのか。日本将棋連盟の段と級には、「日本将棋連盟主催のアマ全国大会では優勝者に六段が、凖優勝者に五段が、各都道府県・地区の代表には四段が授与されます」との記載がある。ちなみに、アマチュアが取得可能な段位は特例を除けば六段が最高とされている。また、数年前に地域の将棋大会に参加した時には、数十名の参加者の中で五段が1名、四段が数名だった。月刊誌「将棋世界」の段位認定者欄でも、五段以上は極めて少ない。
将棋以外の分野では、囲碁や書道、珠算・暗算、武道にも段位がある。一般的な認識では、初段になるのもなかなか大変であり、まして五段となるとその道を極めた猛者が研鑽の末にたどり着ける領域らしい。実際、筆者が未経験の柔道や小中学校の行事以来ご無沙汰となっている書道でこれから五段を獲得するのは不可能に近い難事だろう。
一方、筆者の得意分野であるタイピングでは、例えば毎日パソコン入力コンクールに段級位認定基準がある。五段の認定基準は、英文3000点、和文1300点、数字・記号1700点である。これは、ノーミスで入力した場合には英文500文字/分、和文217文字/分、数字・記号284文字/分に相当する。いずれも筆者にとっては余裕で達成できるレベルなので、段位に対する感覚が麻痺している自覚はある。
●筆者の棋力
指し将棋では、自称3級で長い間通してきた。この評価は、主に自称初段の父との40年以上前の比較によるものだ。また、数年前に地域の将棋大会の「1〜3級部門」に参加したところ、2勝2敗だった。将棋ウォーズでは21級で止まっている。30級から始めて9勝9敗。2級相手には勝ち越し、1級相手にはほぼ五分五分、初段以上が出てくると負けが込んでくる。以上の結果から、胸を張って言えるのは2級までで、やや見栄を張って1級、どんなに過大に見積もっても初段に達しない程度だと推定している。
詰将棋に関しては、日本将棋連盟が出題するまいにち詰将棋に毎日取り組んでいる。3手詰・5手詰は見落としが無ければ概ね5分以内に解ける。7手詰は少し時間がかかる場合もあるが大抵解ける。9手詰・11手詰は20分以上考えて解けないことが多い。
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| 61分58秒残して84点、五段を獲得 |
認定段位と得点の関係は以下の通り。得点サンプルは、筆者や子供の結果に加えて、検索で出てきた記事や画像、動画から収集した。そこからボーダーを推定した。どうやら六段認定には100点満点が必要らしい。
| 認定段位 | 得点サンプル | 推定ボーダー |
|---|---|---|
| 六段 | - | 100 |
| 五段 | 84,92,96 | 80 |
| 四段 | 72,76 | 70 |
| 三段 | 60,64,68 | 60 |
| 二段 | 52 | 50 |
| 初段 | 44 | 40 |
●免状の取得
免状を取得するには相応の実力もしくは今回のような運に加えて、財力も必要だ。この費用を支払うことで、将棋の普及への支援にも多少はつながるのだろうか。初段の免状取得なら33,000円であり、小遣いの範囲で何とかなりそうな金額だった。ところが、五段の免状を新規に申請するには148,500円が必要となる。これは小遣いの範囲を超えるし、筆者の個人的な道楽に家計の資金をつぎ込むわけにはいかない。
そこで、FXとかいうバクチで稼ぐことにした。税金20.135%を考慮すると、20万円は稼いでおきたい。幸いなことに、1/24にこのノルマを達成できた。トランプ帝王が期待ほどには暴れてくれない中、日銀様が良いタイミングで利上げして下さいましたので、うまい具合にUSD/JPYを買えましたとさ。
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| 1月中にノルマ達成! |
ここで欲張って、この20万円を元手にさらに稼ごうなどと考えると大損するのが世の常である。気が変わらないうちに、即日中に免状を申請した。
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| 五段の免状を申請。ポチッとな |
なお、100周年記念免状なる企画も同時期に開催されていた。一つ上の段位の申請も可能とのことだった。今回の例では五段の一つ上なので、六段となる。何と、特例を除く最高段位だ。しかし必要な金額が跳ね上がり、440,000円だそうな。税金を考慮すると60万円は稼いでおきたい。残念ながら1月中にそこまで稼げなかったため、六段の申請は断念した。個人的な道楽は、ましてバクチは、家計に借金してまでするものではない。
免状は4〜5カ月待ちとのことだったが、約3カ月後の4/26には届いた。国民的英雄であり筆者もファンである羽生さんが会長でいる間に取得できて良かった。羽生さんは6月をもって会長を退任されたので、良いタイミングだった。
しかも、「抽選で10名に当たる賞品」と記載されていた羽生九段の「玲瓏」扇子も獲得した。何だか今年の運を使い果たした気もするが。この美しい言葉にふさわしい存在になるのはいつの日か。
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| 羽生九段の「玲瓏」扇子 |
さらに、月刊誌「将棋世界」にも段位と氏名が掲載されるらしい。1月初に発売される2月号に掲載予定とのことで、楽しみである。
| 企画名 | 出題者 | 期間 | 持ち時間 | 賞品(抽選) |
|---|---|---|---|---|
| お年玉認定2023 | 渡辺 明名人 | 2022/12/27〜2023/1/15 | 90分 | 直筆色紙3名、扇子10名 |
| 谷川浩司十七世名人 襲位記念認定 2022 | 谷川浩司 十七世名人 | 2022/7/20〜8/21 | 90分 | |
| お年玉認定2022 | 藤井聡太竜王 | 2021/12/28〜2022/1/16 | 60分 | |
| お年玉WEB認定2021 | 渡辺 明名人 | 2020/12/25〜2021/1/15 | 120分 | 直筆色紙3名、扇子5名、 署名本10名、免状授与式招待10名 |
2026年に類似の企画が開催されるか否かは現時点で不明である。2025年6月に清水女流七段が女性として初めて日本将棋連盟の会長に就任されたため、関連してお年玉認定が開催される可能性はあると期待している。
……
筆者が今後六段に昇段するには、今後お年玉認定等が開催された時に100点満点を獲得するのが最も現実的だろう。一方、次回の〇〇周年記念を待つのは非現実的だ。100周年記念が終わったばかりなので、例えば150周年記念が開催される頃には恐らく寿命が尽きている。また、「アマ全国大会で優勝する」という選択肢も一応存在するが、あまりに非現実的だ。全国大会以前に地区の大会ですら、勝ち上がれる気がしない。しかも、本業なりバクチなりで金を稼ぐ必要もある。
いずれにせよ、次の機会までに地道に棋力を向上させる必要がある。次の一手を選択する能力は、指し将棋や詰将棋の力とは似て非なるものだ。普段から一つ一つの局面をより深く理解し、読む訓練を積み重ねる必要があるだろう。その上で、最新の棋書なり「将棋世界」なりを入手して解いてみるのも一案だ。
それだけでは飽き足らず、当時父が購読していた東京新聞に毎日掲載されていた王位戦の観戦記を読み漁ったり、あるいは将棋盤に並べてみたりと我流で勉強を続けた。東京新聞の日曜版には詰将棋が掲載されている時期もあった。難易度の目安は「〇分で△段」のように表示されていた。有段者向けの問題が多く、当時の棋力では歯が立たなかった。さらに、
・将棋の戦法破り(桐山清澄九段著)
といった本をなけなしの小遣いをはたいて購入し、読み漁った。入門書と違ってレベルが高かったため、内容を全部マスターできたとは言い難いが。ちなみに、将棋の観戦記や本を読むのに必要な漢字は、小学校低学年のうちにほぼ身につけていた。
母方の実家に行った時には祖父が相手をしてくれた。恐らく初段以上の実力を持っていた祖父だったが、孫と指すのであるから、勝ったり負けたりになるようにうまく調整してくれていた。なお、父は特に飲酒した時には手加減無しで指していた。しかし、そんな父にも少しずつ勝てるようになった。こうして対人戦も知らず知らずのうちに少しずつ上達していった。
小4の時に、学校の授業の一環でクラブを選択することになった。その年には将棋クラブも存在したため、迷うことなく選択した。最初のうちは適当に相手を見つけて指すだけだったが、2学期になるとリーグ戦が始まった。4〜6年生が在籍したため、年齢的には不利になる。しかしここで9勝3敗とそこそこの成績を残した。小5以降も将棋クラブを選択する気満々だったが、残念なことに将棋クラブ自体が消滅した。このため、小学校で将棋を指すことはなくなった。
中1の時に、自称三段の先生と対局する機会があった。先生曰く、「二段の大会に出たらほぼ勝てるが、三段の大会ではそうはいかない」とのこと。平手→角落ち→飛車落ちと完膚なきまで叩きのめされた。平手のみならず、駒落ちの定跡まで知り尽くしており、歯が立たなかった。アマ三段どころか奨励会クラスの強さだったのではなかろうか。その先生は筆者が中2になる時に他校に異動されたため、真相は不明である。そしてこれ以降、中学校で将棋を指すことはなくなった。
高校入学後はミニサイズの将棋盤を学校に持ち込んで、休み時間になるたびに指していた。当時の筆者よりも少し強い友人が居たため、なかなか良い訓練になった。その友人は「囲碁三段、将棋の実力は不明」とのことだった。また、部活勧誘会の時に将棋部にも行ってみた。だが、有段者と思しき中学生にフルボッコにされたため入部は諦めた。
その後は新聞の将棋欄こそ毎日読んでいたが、長い間将棋を指すことは無かった。詰将棋は雑誌等でたまに見かけた時に解いていた。5手詰までなら何とかなるが、7手詰以上は余程簡単な問題でない限り解けなかった。
その後も面白いように強くなっていく。二枚落ちでなかなか良い勝負をするようになったと思ったら、短期間のうちに角落ちでほぼ互角になった。最終的には平手で、しかも割と本気で指すようになった。さらに、昔と違って将棋ウォーズのような便利なアプリもあったため、やらせてみた。すると、妻が課金したためでもあるがあっさりと初段に到達し、半年後には三段まで上がった。既に実力は逆転しているかもしれない。
子供に将棋を教える過程で、筆者の棋力にもプラスの効果が現れた。最も顕著だったのは詰将棋で、昔は解けなかった7手詰が難問を除いてほぼ解けるようになった。また、9手詰や11手詰もたまに解けるようになった。指し将棋でも、中盤や終盤において、昔は考えもしなかったような手がたまに出てくるようになった。五段の実力には程遠いとしても、初段には徐々に接近しているのではなかろうか。
……
このように将棋という文化を世代間で伝承していくのもまた意義のあることだと思う。タイピングは果たしてどうだろうか。子供はまだ二本指で打っており、成長の余地が大いにある。筆者のようにタイピングを趣味とするレベルまでは行かなくても、せめてタッチタイプを習得し、ビジネスで通用するレベルまでは鍛えても良いと思う。次の世代では音声認識が、あるいはさらに進んで思念認識が一般的になり、タイピングは過去の遺物になっているかもしれない。とはいえ、何かを習得して賢くなるプロセスは他の分野にも応用が利く。AIが勃興する昨今の世の中で人間が人間らしく生き抜いていくために不可欠なスキルの一つではなかろうか。
●我が将棋遍歴1 〜青年期まで〜
将棋に初めて触れたのは、就学前だったと思う。自称初段の父が教えてくれた。また、ほぼ同時期に買ってもらった「つよくなる ぼくらの将棋入門」(河口俊彦五段著)をボロボロになるまで読み込んだ。今でも覚えているのは、中飛車から5五歩→同歩→同角とした後、相手陣の6二銀と6一金と4一金が壁になっている状況を利用して5一にいる玉を両王手で一手詰に討ち取る問題である。もちろん実戦ではまず起こり得ない状況だが。この本はその後数年間将棋にハマるきっかけとなり、折に触れて読み返した。
・将棋・勝つ攻め方(大山康晴十五世名人著)
・攻防手筋集(大山康晴十五世名人著)
●我が将棋遍歴2 〜その後〜
時は流れ、子供が将棋に興味を示した。そこで、かつて父に教えてもらったように子供にも教えてみた。最初は王様一枚で動き回って、駒の動かし方や玉の追い詰め方を教えるところから始めた。慣れてきたところで少しずつ駒を増やし、格言や手筋を教えていった。銀や金を加えたあたりで壁を感じたようだが、毎日教えているうちにあっさりと乗り越えていった。この辺までは、好勝負を演じてギリギリで負けるように立ち回ることが多かった。
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