まずオンライン予選をe-typingで実施し、ローマ字入力10人、かな入力2人を選出する。さらに当日予選を現場でWeatherTyping3.3で実施し、ローマ字入力3人、かな入力1人を選出する。実際には後述の理由により、結局ローマ字入力12人、かな入力4人となった。次にWeatherTyping3.3を用いてこの16人でオフライントーナメントを実施する。
本選の対戦結果はこちら。
当日予選:かな入力で4人中2位、但し例外措置(後述)により決勝トーナメントに進出
オフライントーナメント:1回戦負け。敗者復活戦でも1回戦負け
従って、上位陣の出場辞退を待つか、当日予選の1枠に賭けるしかなくなった。さらに、仮に上位陣の出場辞退により当選が巡ってきたとしても、一つ大きな問題があった。仮に決勝トーナメントの決定方法が昨年と同じであれば、予選1位のmiriさんと初戦で当たって速攻で敗北する。昨年は、予選のかな入力のスコアを1.5倍してローマ字入力換算のスコアを算出し、予選順位を決定した上で、1位と16位、2位と15位、……のようにトーナメント表が決定された。この方式が踏襲されれば、上記の443というスコアではローマ字入力換算で664であり、16位当確である。
この事態を未然に防ぐためには、予選で少なくとも500以上のスコアが欲しい。しかし筆者の実力では届かない以上、下手なスコアを登録してはならない。そこで、1週目は157(ミス27)、2週目は165(ミス24)というやる気のないスコアを登録するに留めた。これなら万に一つも予選を通過することはあり得ない。一方、Realforce等の抽選参加権は得られる。
また、今年はオンライン予選通過者のみ、交通費が支給されることとなった(上限あり)。つまり、オンライン予選通過者が本選を辞退する可能性は低くなった。一方、当日予選に遠方から参加する人はそんなにいないだろうという見通しだった。以上により、当日予選に参戦するのが唯一の選択肢となった。
ようやく重い腰を上げてRTC2018ワードの練習を開始したのは10日のことだった(遅すぎ)。その後17日まで溜め打ち無しで30ワード練習を毎日行い、打ち切り回数は129回に達した(少なすぎ)。この間の最高スコアは90017(618-97%)だった。練習期間中にLevel9を出したのはこの1回だけだった。平均は17日になってようやくLevel8に到達した(弱すぎ)。
最後にQWE750/800、JIS500/550を相手にCPUとの対戦を実施した。QWE800、JIS550とほぼ互角であり、本選に向けて不安を残した。何しろ本選にはQWE1000、JIS700クラスが複数参戦するためだ。また、一部の打ち辛いワードを打たずに放置する戦術は採用しないことに決定した。打ち辛いシーケンスはワードの後半部分に集中しており、ワード表示と同時に見極めるのが筆者にとっては著しく困難だったためだ。
●筆者の結果
オンライン予選:かな入力で165(ミス24)、予選落ち(順位は不明)
●オンライン予選
オフライントーナメントの出場枠(ローマ字入力10名、かな入力2名)は非常に厳しい。昨年よりもさらに絞り込まれ、かな入力ではe-typingの「給食のおかず」「慣用句」のいずれかで週間ランキング1位を取る必要がある。前者は延べ4日間で40回打ち切って結局443(ミス0)が最高だった。後者に至っては延べ3日間で15回打ち切って375(ミス1)が最高で、過去のワードベスト(409)にすら遠く及ばない惨敗だった。両方とも早々に戦意喪失した挙句、トップとは100前後の大差をつけられた。
●本番ワード対策
11月6日にRTC2018用のワードが発表された。本番まで12日あり、昨年の倍の練習期間が確保されている。まずは昨年同様、Excelにかな入力・ローマ字入力両方で打ち込んで解析を実施した。その結果、昨年と違って極端にかな入力に不利ではないことが判明した。このため、最も打ちやすい「元気ワード」に絞るという選択肢は最初から除外した。「元気ワード」はe-typingで最も記録を出しやすいワードセットの一つであり、ローマ字入力の予選突破者は例外なくやり込んでいるためだ。筆者は「元気ワード」(というよりもe-typing全体)のやり込み度が低いため、かえって不利になる可能性すらある。
Set | kameo | dqmaniac |
---|---|---|
1 | 2455(491-100%, 1word) | 26271(547-96%, 10words) |
2 | 8853(461-96%, 4words) | 24439(519-94%, 10words) |
3 | 4195(441-95%, 2words) | 24399(508-96%, 10words) |
かな予選決勝は、当然のように勝ち上がってきたたにごんと。正確性95%制限など平然と無視して全力で殴り合い、順当に敗北した。1セット目はたにごんにも焦りがあったようで、6ワード取れた。だが、2セット目は速度625を出されて10-1で完敗。なお、2セット目には筆者にワード選択権があったため、「全ワード」を選択した。以後の試合でも同様である。
Set | たにごん | dqmaniac |
---|---|---|
1 | 24621(541-91%, 10words) | 14213(520-91%, 6words) |
2 | 29091(625-93%, 10words) | 1764(435-81%, 1word) |
Set | dqmaniac(JISかな) | ヨッシー(QWERTY) |
---|---|---|
1 | 21127(497-85%, 10words) | 14258(742-96%, 6words) |
2 | 14543(466-89%, 7words) | 20792(721-96%, 9words) |
※ヨッシーさんの2セット目のデータは9ワード取得時点のもの。この後ヨッシーさんがワードを取り、10-7で勝利。最終結果は筆者の画面でも当日の動画の画面でも見えなかった。
……
敗者復活戦1回戦はテルと。テル側の接続に手間取ったため、事前に少しだけ練習する時間があった。設定がローマ字入力になっていたのでそのまま打つ。指が多少なりとも温まれば良いとの判断だ。しかし、意外と正確性をキープできている。本番で両刀遣いを試そうと決断したのはこの時だった。
1セット目では1ワード目で大規模なミス連鎖をやらかして正確性70%を叩き、正確性95%回復が絶望的になった。よって速度重視で打ちまくるも、テルの速度には到底かなわない。むしろ5ワード取って一時的に5-5のイーブンまで戻したのは健闘と言うべきか。だが、悪あがきはここまでだった。その後あっさり5ワード連取されて終了。テルの正確性も94%に落ちていたため、ワードを取れば勝機はあったかもしれない。だが、そう簡単に取らせてくれるほど生易しい相手ではない。
2セット目では一計を案じる。かな入力で正確性95%を維持できないなら、ローマ字入力で打てば良い! 両刀遣いはまだ誰も試していない(その後も結局誰も試さなかったような)。筆者が先行者となるチャンスだ。完全にぶっつけ本番だったが、何とかな入力の爆速テルを相手に正確性96%を保つことに成功! もっとも、速度は論外だった。筆者のローマ字入力の速度よりもテルのかな入力の速度が上(1.5倍換算する前の値で)ってどういうことよ。10-0の完封負けを喫した。
Set | dqmaniac(JISかな→QWERTY) | テル(JISかな) |
---|---|---|
1 | 11096(492-90%, 5words) | 26567(565-94%, 10words) |
2 | 0(614-96%, 0words) | 31428(661-95%, 10words) |
……
他の試合の詳細は、動画や他の方のレポートにお任せします。以下、観客視点で印象に残ったことを箇条書きで。
・今回の会場は昨年の幕張メッセよりもRTCに相応しいと感じた。周囲が静かなので実況・解説が普通に聞こえるし、各所に設けられたモニタを囲んで盛り上がることもできる。昨年のような大会場には無い良さがあった。もっとも、今後RTCがメジャーになってくると、また大会場に戻っていくんだろうなー
・ダブルエリミネーションというルールは今回初体験だった。全参加者が少なくとも2回は闘えるという点で楽しめた。特に1回戦負けの場合、最後の写真撮影まで悔しさを噛みしめつつの長い待ち時間となるわけで、その辺が大幅に改善される。
・一方、仮に昨年同様のシングルエリミネーションで進行していたら「優勝:muller、準優勝:やだ」だったわけで、お二人は悔しかっただろうなー
・のんさんと珠さんの正確性の向上が著しい。昨年までとは完全に別人だ。仮に筆者が充分に練習して挑んだとしても勝利は困難だっただろう。でもTODならまだ負けねえぞ(超負け惜しみ)
・やださんがmiri女王を撃破するという波乱あり。しかもかな入力でなくローマ字入力で。ヨッシーさんもローマ字入力で一本取っていた。絶対女王にも重圧があったのだろうか。かな入力のツートップのmuller、テルに対しては1セット取られながらも要所を締めて勝利していただけに、ローマ字入力の相手に対する油断があったのだろうか。
・miri女王のどん底からの怒涛の反撃、そして不利な状況を覆しての逆転優勝という展開が、事前に筋書きが用意されていたのではないかと思えるほどドラマチックだった。当日自己紹介欄の「実績:RTC2018優勝」(後で「RTC2017優勝」にこっそり修正されたが)を有言実行したのも見事すぎる。
・1回戦と敗者復活戦の両方でmiri女王に屈したテルの物凄く悔しそうな表情が印象に残った。大会に参戦するならこうでなくてはな。muller VS テルのかな入力頂上決戦も見てみたかった。
……
参加賞は昨年と同様メダルかと思っていた(Webサイトにも「出場記念メダル」と記載されていた)が、思いがけずなかなか立派な盾を頂いた。手ぶらで来たため持ち帰りに困り、手提げ袋を頂いた。予選受付開始直後に来ていれば普通にもらえたらしい(?)ノベルティが入っていた。
終了後のじゃんけん大会(賞品はリアフォ)まで1回戦負けというおまけつき。この時点でさくさくっと帰宅した。新宿でTOD対戦という案もちらっと浮かんだが、テル主催の打ち上げが別途企画されていたためやめておいた。
帰宅した後、まよまよと同様、己に対する激しい怒りが湧き起こってきた。腹いせにTW英単語を打ちまくるも、更新には程遠い結果しか出ず、再び怒り猛り狂った。「RTC終わった直後に帰宅して即また英単語打ち始めるキチガイ」は確かにまよまよと筆者だけだったかもしれない。だが、筆者が力尽きて不貞寝した後に、WTロビーで後夜祭を繰り広げたタイピングファイターたちもいたらしい。
会場で頂いたキートップは、昨日紛失した半角/全角キーの代役として早速活用しています! ありがとうございます!
RTC2019が開催され、勝機があると見切ったら是非とも参戦したい。だが、今年のように練習不足および実力不足を晒すくらいなら、むしろ参戦しない方が良いと考えている。はっきり言って今回の結果はクソであり、急病で参戦できなくなったぱらさんにも、そして本来本選に残るはずだった当日のローマ字入力予選第四位の方にも、大変申し訳ない。
来年もe-typingの予選を突破するのは事実上不可能と考えている。だとすれば、今年と同様に当日予選に賭けるしかない。前提として、WeatherTypingでJISかなを継続的に打ち、基礎力を高めておく訓練を怠ってはならない。QWERTYも緊急回避の手段として使えるかもしれないが、あくまでもメインはJISかなだ。
●感想(というよりも反省)
このレポートは19〜20日に一気に書き上げた。昨年と違って本当に参戦する気はほとんど無かったので、事前に少しずつ書き溜めておくこともしていない。それよりもまよまよに抜かれないようTW英単語(とIntersteno2019対策)を引き続き打ち込むぞ! そんな感じだった。
トップページに戻る
タイピングページに戻る