TODのパラメータについて

DC版TODDrill mode終了時に表示される「平均入力開始速度」「1文字あたりの入力速度」を中心に、TODのパラメータに関する調査結果を記述する。


測定対象Drill mode / DRILL
DRILL MANIAX
Master mode / EXPERT DRILL
ワード数出題ワード数
入力完了ワード左側に表示
打鍵数総合打鍵数
正確性正確性正確性
初速平均入力開始速度平均入力開始時間
打鍵速度1文字あたりの入力速度
タイプウェルとの比較
平均打鍵数/秒
時間一部の種目では左側に表示プレイタイム
ボーナスタイム

●測定の際の注意

DC版の各ドリルで「平均入力開始速度」「1文字あたりの入力速度」を測定する際には、逐一Drill modeを抜けてメイン画面に戻る必要がある。打ち切った直後はもちろん、F12した直後もである。というのは、メイン画面に戻ることでこれらの値が初期化されるためである。なお、次の場合はメイン画面に戻る動作が含まれるため、意識せずとも値が初期化される。

・Optionsの設定(難易度、入力方法、Word Size等)を変更した時
・Password EntryからWORDBOXを入力した時
・Ctrl+Alt+Deleteした時
・DC本体を再起動した時(=不純物除去でフリーズした時、WORDBOX状態を解除する時)

一方、Drill mode内の推移(ランキング閲覧を含む)だけでは、初期化されない。この場合、前に打った種目との平均値が算出される。特に、居合斬りの直後に打った種目では、1文字あたりの入力速度にこの傾向が顕著に現れる。また、途中でF12した場合は、F12前の値も含め平均される。

なお、PS2版ではメイン画面ではなく、その一つ前の「DRILLとEXPERT DRILLの選択画面」に戻るだけで良い。


●出題ワード数

不純物除去の町人、背水の陣の斧、百人切りの斧(0〜8個)や内臓(7個固定)も含む。

例えば全力疾走では常に30、樽では常に167となる。また、ほとんどの種目では入力完了ワードと同数もしくは1〜2だけ多い数になるが、百人斬りでは入力完了ワードより8少なく(序盤の3ワード雑魚×4の影響)、不純物除去では入力完了ワードの約2.5倍となる。

なお、下3桁までしか表示されない。1200ワード出題された場合、200と表示される。


●入力完了ワード

不純物除去の町人(誤って打ち切った場合)、背水の陣や百人切りの斧、内臓も含む。3桁までしか表示されない。

相撃ちで終了した場合、RANK-B縛りや居合斬り等では出題ワード数と同数になる。


●総合打鍵数

正解打鍵数+失敗打鍵数。

ローマ字入力時はローマ字1文字が1打鍵である。Shiftを使う文字(?!%)も1打鍵と数える。つまり、実質2打鍵の文字も1打鍵と数えられるため、Shift文字が出れば出るほど不利になる。

かな入力時、濁点と半濁点は1打鍵と数える。一般に、濁点と半濁点は高速に打鍵できるため、これらを含むワードが出れば出るほど有利になる。一方、Shiftを使う文字(ぁぃぅぇぉゃゅょっを?、。「」!%)も1打鍵と数える。一般に、Shift打鍵時にはタイムを吸われるため、これらを含むワードが出れば出るほど不利になる。

正解打鍵数とは、正確に入力した打鍵数である。失敗打鍵数とは、ミス入力した打鍵数である。例えばTAIPINGUをTAIPINGYYYYUと打鍵した場合、正解打鍵数は8、失敗打鍵数は4、総合打鍵数は12となる。

なお、Escして打ち直した場合は、Esc前後の正解打鍵数と失敗打鍵数がそれぞれ通算される。実際の攻略時には、Escするメリットはほとんどないが。


●正確性

正解打鍵数÷総合打鍵数。小数点以下第三位を切り捨て後、%表示。


●平均入力開始速度

いわゆる「初速」である。筆者の場合は次のようになる。TOD2003/2004/ラリアット/PS2版のMaster mode各種目では「平均入力開始時間」と表示される。TOD2では「ミリ秒」単位で表示される。

なお、打たなかったワードの分の初速は測定されない。つまり、RANK-B縛りやカエルの群れ、背水の陣でカンスト後、ゲームを終了させるために最後のワードを故意に放置しても、平均入力開始速度に影響は出ない。

種目ローマ字ローマ字WORDBOXかなかなWORDBOX
0s,41 (0s,40〜0s,43)0s,37 (0s,36〜0s,38)
コインキーパー0s,59 (0s,56〜0s,60)0s,60 (0s,58〜0s,61)0s,62 (0s,61〜0s,63)0s,64 (0s,63〜0s,66)
百人斬り0s,56 (0s,56)0s,59 (0s,58〜0s,60)0s,63 (0s,63)0s,65 (0s,63〜0s,66)
全力疾走0s,60 (0s,58〜0s,61)0s,62 (0s,60〜0s,63)0s,62 (0s,60〜0s,63)0s,65 (0s,61〜0s,68)
ミスミス・ショット0s,63 (0s,63)0s,62 (0s,61〜0s,63)0s,65 (0s,65)0s,63 (0s,63)
RANK-B縛り0s,64 (0s,61〜0s,66)0s,62 (0s,61〜0s,63)0s,65 (0s,65)0s,63 (0s,63)
カエルの群れ0s,71 (0s,71)0s,68 (0s,65〜0s,70)
背水の陣0s,70 (0s,70)0s,64 (0s,63〜0s,65)0s,71 (0s,70〜0s,73)0s,72 (0s,71〜0s,73)
不純物除去0s,77 (0s,76〜0s,78)0s,79 (0s,76〜0s,81)0s,83 (0s,80〜0s,86)0s,82 (0s,81〜0s,83)
ザ・パーフェクト0s,87 (0s,86〜0s,88)1s,36 (1s,36)0s,88 (0s,85〜0s,90)1s,33 (1s,33)
フルチャージ1s,01 (1s,01)0s,94 (0s,91〜0s,98)1s,10 (1s,10)1s,02 (1s,01〜1s,03)

※かっこ外は平均値。かっこ内はDC実機で確認した範囲。
※居合斬り、オノ・オノ・オノでは平均入力開始速度が表示されない。
※樽、カエルの群れはWORDBOX状態と通常時で仕様が変わらないため、省略。

予想通り、反射神経系のドリルが上位、正確性重視のドリルは下位となった。但し不純物除去はゾンビと町人の区別という判断や、最大4ワード見てから打鍵という要素が入るため、その分だけ遅い。ミスミス・ショットは反射神経系の要素を含むため、速い。特殊キーのドリルはShiftによる遅れが発生するため、そしてチンタラ打っていても間に合うため、やや遅いと考えられる。RANK-B縛りは、91体到達まではチンタラ打っていても間に合うが、その後カンストを目指す段階では反射神経も必須となる。

ローマ字入力とかな入力で大きな差は無いが、不純物除去だけはかな入力の方が目立って遅い。これは、5文字相当ではワードが重なって見づらくなるためと考えられる。平均0s,06という差は、カンストを目指す段階では大きな障害である。だが、ここを克服できれば、カンストが見えてくるだろう。初速の遅い筆者がローマ字入力でカンストを達成できたのは、判断が他の人と比較して速いためだと考えている。かな入力でもその強みを活かすべきだ。

WORDBOX状態で遅くなるのは、複数のゾンビが出現した時に1体目を打ち切るまでの時間が余分にかかるためと考えられる。2体目が出現してから打ち始めるまでの時間が長くなるためだ。WORDBOXザ・パーフェクトでかな入力の方が速いのは、やはり、複数のゾンビが出現した時に1体目を打ち切るまでの時間が関係すると考えられる。


●1文字あたりの入力速度

こちらは「打鍵速度」であるが、正確には5打鍵あたりの入力時間を指す。筆者の場合は次のようになる。

種目ローマ字ローマ字WORDBOXかなかなWORDBOX
不純物除去0s,37 (0s,36〜0s,38)0s,38 (0s,38)0s,43 (0s,40〜0s,48)0s,44 (0s,43〜0s,45)
コインキーパー0s,37 (0s,35〜0s,38)0s,38 (0s,36〜0s,40)0s,43 (0s,40〜0s,45)0s,47 (0s,46〜0s,51)
全力疾走0s,38 (0s,38)0s,42 (0s,40〜0s,43)0s,46 (0s,41〜0s,51)0s,53 (0s,50〜0s,55)
居合斬り0s,42 (0s,40〜0s,43)0s,40 (0s,40)0s,46 (0s,46)0s,48 (0s,48) 
百人斬り0s,41 (0s,40〜0s,41)0s,44 (0s,43〜0s,45)0s,48 (0s,48)0s,53 (0s,51〜0s,55)
ミスミス・ショット0s,40 (0s,40)0s,43 (0s,43)0s,50 (0s,50)0s,53 (0s,53)
RANK-B縛り0s,44 (0s,41〜0s,45)0s,43 (0s,43)0s,53 (0s,53)0s,53 (0s,53)
背水の陣0s,46 (0s,46)0s,46 (0s,45〜0s,46)0s,57 (0s,56〜0s,58)0s,55 (0s,55)
フルチャージ0s,45 (0s,45)0s,44 (0s,41〜0s,45)0s,65 (0s,65)0s,56 (0s,53〜0s,58)
ザ・パーフェクト0s,61 (0s,61)0s,58 (0s,58)0s,73 (0s,71〜0s,73)0s,70 (0s,70)

※かっこ外は平均値。かっこ内はDC実機で確認した範囲。
※樽、オノ・オノ・オノでは1文字あたりの入力速度が表示されない。
※カエルの群れでは1文字あたりの入力速度が0s,00と表示される。

予想通り、反射神経系のドリルが上位、ザ・パーフェクトは最下位となった。平均入力開始速度で遅れる不純物除去も、ゾンビと町人の区別という判断の後は打鍵速度に依存するため、速い。背水の陣やRANK-B縛り(91ワード目まで)、フルチャージ(9ワード目まで)はチンタラ打っていても間に合うため、やや遅いと考えられる。

また、ローマ字入力とかな入力では明確な差がある。これは、運指範囲の差によるものと考えられる。


●タイプウェルとの比較

【ローマ字入力】

レベルTW速度TOD速度換算該当する種目
XH400打/48〜50秒5打/0.600〜0.625秒ザ・パーフェクト
XG400打/46〜48秒5打/0.575〜0.600秒Wザ・パーフェクト
XB400打/36〜38秒5打/0.450〜0.475秒背水の陣、W背水の陣
XA400打/34〜36秒5打/0.425〜0.450秒RANK-B縛り、フルチャージ、W百人斬り、Wミスミス・ショット、Wフルチャージ
XS400打/32〜34秒5打/0.400〜0.425秒百人斬り、居合斬り、W全力疾走、W居合斬り
XX400打/30〜32秒5打/0.375〜0.400秒全力疾走、ミスミス・ショット、W不純物除去、Wコインキーパー
ZJ400打/28〜30秒5打/0.350〜0.375秒不純物除去、コインキーパー

※WはWORDBOXの略。

基本常用語XX後半、慣用句XS後半という実績と比較して、違和感は無い。XAよりも遅い種目は、何らかの形で手を抜いているためだ。例えばRANK-B縛りは、91ワード目まではチンタラ打っても間に合うため、遅くなる。一方、不純物除去やコインキーパーは、好調時には0s,36を出している。これはTW国語RではZJ前半に相当する。短距離種目(不純物除去等)はトップスピード(20打鍵平均)との比較が妥当なのかもしれない。中距離種目(コインキーパー等)はTWとの比較が妥当か。長距離種目(RANK-B縛り等)はむしろTW憲法との比較が妥当か。

【かな入力】

レベルTW速度TOD速度換算該当する種目
XD280打/40〜42秒5打/0.714〜0.750秒ザ・パーフェクト
XC280打/38〜40秒5打/0.679〜0.714秒Wザ・パーフェクト
XB280打/36〜38秒5打/0.643〜0.679秒フルチャージ
XX280打/30〜32秒5打/0.536〜0.571秒背水の陣、W背水の陣、Wフルチャージ
ZJ280打/28〜30秒5打/0.500〜0.536秒RANK-B縛り、W全力疾走、W百人斬り、Wミスミス・ショット
ZI280打/26〜28秒5打/0.464〜0.500秒百人斬り、ミスミス・ショット、Wコインキーパー、W居合斬り
ZH前半280打/25〜26秒5打/0.446〜0.464秒全力疾走、居合斬り
ZH後半280打/24〜25秒5打/0.429〜0.446秒不純物除去、コインキーパー、W不純物除去

※WはWORDBOXの略。

基本常用語ZGギリギリ、慣用句ZI後半という実績と比較して、違和感は無い。ZJよりも遅い種目は、何らかの形で手を抜いているためだ。例えばRANK-B縛りは91ワード目まではチンタラ打っても間に合うため、遅くなる。一方、不純物除去や全力疾走は、好調時には0s,40〜0s,41を出している。これはTW国語KではZGに相当する。


●平均打鍵数/秒

小数点以下第二位まで表示される。9.99が上限である。

どのように平均値を取得しているのかは不明である。筆者の推測では、ワードごとに総合打鍵数と打鍵時間を計測し、終了時にそれらを合計してから「Σ総合打鍵数÷Σ打鍵時間」を算出している。


●プレイタイム

ドリルに要した時間である。必ずしも打鍵時間の合計を意味しない。例えば完全人間では、次のゾンビが現れるまでの待ち時間も含まれる。


●ボーナスタイム

ドリル中に獲得したタイムボーナスの合計である。


●実験:左手のみ VS 愛妻

主目的は、1文字あたりの入力速度の正体を暴くことだ。現時点では「5文字あたりの入力時間」だと推測しているが、果たしてどうか。なお、競争の要素を採り入れるため、筆者は左手のみで打鍵した。

【全力疾走】

プレイヤータイム正確性平均入力開始速度1文字あたりの入力速度
1分24秒3594%1s,111s,11
筆者1分28秒1688%1s,031s,26
1分19秒8095%1s,011s,11

妻は2回打って2級達成。2回目は平均入力開始速度が0.10秒も改善された。30ワード合計で3秒も違ってくる。一方、筆者は1文字あたりの入力速度が0.15秒も遅い。これが5文字あたりの入力時間であるならば、1文字あたりでは0.03秒となる。総打鍵数の期待値は12×5.42+8×7.31+6×9.35+4×11.26=224.66となるから、0.03×224.66≒6.74秒も違ってくる。

【百人斬り】

プレイヤータイム正確性平均入力開始速度1文字あたりの入力速度
2分38秒3892%0s,981s,15

2人とも、建物脱出直後のゾンビ3体+斧2個を抜けられず終了。妻のデータのみ取得した。

【コインキーパー】

プレイヤータイム正確性平均入力開始速度1文字あたりの入力速度
筆者1分06秒3187%0s,901s,06
1分08秒4694%0s,810s,85

短文が多いため、読めなくて詰まることがほとんどない。全力疾走や百人斬りと比較してパラメータが改善されているのはこのためと考えられる。また、ゲームへの慣れもあるかもしれない。ちなみに筆者は20ワード、妻は22ワードだった。かな入力習得過程で、キーがどこにあるか考えながら打っていた頃を思い出した。ちなみに、左手だけで打つ場合、左手の守備範囲は当然タッチタイプだが、右手の守備範囲ではキーボードを見ることがある。

……

最後に筆者のみTW国語Rの基本常用語を打ったところ、126.268秒(ミス35)だった。つまり約3.17打/秒であり、5文字あたりの入力時間は約1.58秒となる。ソフトへの習熟度の違いもあるため、今後さらにデータを収集する必要がある。なお、トップスピードは273.2、ワーストスピードは131.7だった。


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