第18回皇居Funラン

7月のIntersteno2015オフライン大会@Budapestでフルマラソン完走を思い立ち、週末ランニングを開始。果たして半年に満たないトレーニングで完走できるのか!?


2015.9.26(Sat)

第18回皇居Funランの20kmの部に参戦してきた。

●結果

距離ラップ合計時間
5km27:5527:55
10km28:2956:24
15km28:251:24:49
20km27:321:52:21

※上記サイトの公式タイムから抜粋。(9/30追記)

●きっかけ

2015.12.6にフルマラソン(シンガポールマラソン)を走るという目標を設定し、申し込みと旅の手配は済ませた。だが、今までに経験した最長の距離は14kmであり、しかも20年以上前だ。そこで、20km、30kmという中間目標をクリアしていくことは必須と考えた。まず、普段の練習に使っている自宅周辺の2.75kmのコースを7周する(つまり計19.25km走る)というプランを検討した。だが、途中で「疲れたからもうやめよう」という甘えが生じることは明らかだった。そこで、公的な大会に申し込み、自分を追い込むことにした。

また、マラソン大会自体への参戦が約20年ぶりであり、いわゆる市民マラソンの大会に参加するのは今回が初である。よって、例えば給水はどうやるのかとか、コースの誘導はどうなされているのかとか、走る前の準備や走った後のシャワーはどうするのかとか、もろもろの不安要素を解消しておきたかった。初フルマラソンが海外という時点でいろいろと不安要素があるため、基本的なことは国内で事前に解消しておくべきと考えた。

●準備

週末を利用して週2日走るのが精一杯だった。具体的には、土曜日に5.5km、日曜日に8.25kmだ。土曜日にはインターバル走の要素を少し採り入れた。日曜日にはイーブンペースで距離を伸ばすことを考えた。本来は平日、例えば水曜日にもう1日トレーニングの機会を設定したい。だが、平日朝に早起きしたり、仕事終了後に走ったりするモチベーションはどうしても湧いてこなかった。以上により、10kmならぶっつけ本番でも走れると考えていたが、20kmは完全に未知の領域であった。

今回は本番3日前の23日が祝日(秋分の日・水曜日)だったため、5.5km走っておいた。しかもインターバル走も少し含めて、やや負荷をかけた。だが、これにより、右足ハムストリングスに痛みが発生した。翌24日には安静にしていても違和感があり、歩行速度が低下するほどの症状だった。激しい運動を避け、安静に努めて回復させた。また、19日から継続していた喉の痛みと、それに付随する風邪の症状(具体的には鼻水)にも悩まされていた。前日にそこそこ睡眠時間を確保したものの、万全とは程遠い体調で当日を迎えた。

●当日

まず最寄駅まで約2.2km歩く。ついでに、スタート地点である桜田門までは有楽町駅から約1.1km歩いた。準備運動としては十分だろう。また、ランに不要な荷物をラフィネ日比谷店に預けておいた。ついでに着替えもここで。

会場に到着後速攻で受付を済ませる。時間があったため、参加者向けに開催されていたランニング教室に参加してみる。腕の振り方、背筋の伸ばし方、股関節のウォーミングアップ方法など、実践的な知識を実際に運動しながら学ぶというものだ。キャッチコピーである「楽に走る」を20kmという距離で実践できたのは、まさにこの教室のおかげだった。

●スタート後 1周目

20kmの部は、20kmリレーの部(5km×4人)と同時スタートとなる。リレーの部の選手はスタート直後から猛然とダッシュするが、それについていく必要は全く無い。20kmの部の参加者も基本的に筆者より速めに駆け出していったが、やはり悠然と見送り。普段よりも準備運動の負荷が軽めだったこともあり、最初の1kmは準備運動を兼ねて1km6分ペースでジョギングと割り切っていた。幸いなことに、1km手前で似たようなペースの人を見つけたので、その後8km過ぎまでひっついていった。一つの理由は、皇居周回コースは今回が初めてであり、一人で走ると違う道に迷い込む恐れがあったことだ。

2km手前、竹橋駅付近に給水ポイントがあり、水とスポーツドリンクが用意されている。20kmの部では5kmの周回コースを4周するため、この給水ポイントは4回通過する。走り始めから喉の渇きを自覚していたこともあり、4回とも立ち止まってスポーツドリンクを飲み干しておいた。天候が曇りで、気温も20度前後と低めだったことが幸いした。もっと暑ければ、スタート前に給水しておく必要があるだろう。

皇居周回コースで爽快なのは、後半(桜田門から反時計回りで3km過ぎ)の下りだ。ここでは、飛ばしたい気持ちと身体を必死に抑え、ペースメーカーと定めた人にひっついていく。今回は20km走るのだから、5kmも走らないうちに飛ばすと絶対に後でへばるという確信があったためだ。

1周終了時点(5km)で約28分。普段のトレーニング(5.5kmを26分台)と比較するとかなり遅い。だが、まだ15kmも残っているのだから、これで良い。実際、呼吸も楽だし、足の調子も良い。不安だった右足ハムストリングスも痛くない。このペースなら余裕を持って完走できそうな気がした。

●2周目

8km過ぎ、ついにペースメーカー氏に別れを告げる。他の人を抜くタイミングで、後ろから抜いてきた人の邪魔になる位置にいたため、前に出たのがきっかけだ。すぐに次のペースメーカーを見つけて、今度はその人にひっついていく。結局ペースメーカーは計3人設定し、いずれも後で抜き去ることになった。

2周終了時点(10km)で約56分。ペースメーカーを変えた割に、上がっていない。少しは疲労も出てきたのだろう。また、基本的に無理に飛ばすということをしていないためでもあるだろう。一方、10km走ったのは約20年ぶりなのに、さほど苦しさを感じない。良い傾向だ。

●3周目

12km手前の給水地点で、最初のペースメーカー氏がすぐ後ろについていることを知る。ペースが似通っているためだろう。ひょっとすると、筆者と同様、4周目で飛ばそうと考えているのかもしれない。ま、今回は完走が第一目的なので、最終的に抜かれても構わない。自分のペースを守って走りきるのみ。

13km過ぎ、右足人差し指に違和感が発生した。これは普段のトレーニングでも8.25km走った時に感じていることで、そのまま走り続けるとマメの発生につながると予測された。そこで、今回は絆創膏を持参し、痛み始めたら応急処置をする予定だった。結局、痛みを感じる前に完走できたので今回は出番無しだった。だが、距離が伸びていくとこの絆創膏が役立つ時も出てくるだろう。

3周終了時点(15km)で約1時間25分。ペースメーカーを変えた割に、なぜか下がっている。計測ミスも考えられるが、基本的には疲労によるペースダウンと考えて良いだろう。

●4周目

残り5kmとなったため、少しだけペースを上げてみる。特に桜田門〜二重橋前〜竹橋の区間は平坦な道のりなので、もはやペースを抑える必要も無い。

17km手前で最後の給水を済ませる。ここからしばらくの間は登りが続き、苦しい場面だ。給水直後に何人か抜いたところ、すぐに息が上がる。よってペースを抑えて、終盤の下り坂に備える。また、この辺から両太ももやふくらはぎの筋肉がはっきりと悲鳴を上げ始めた。これが、レース終盤になって足が上がらなくなってくるという現象か。ま、残り3kmなので、何とかなるだろう。

18km通過。いよいよダウンヒルランの始まりだ。呼吸の苦しさは無くなったため、ややペースを上げ、前方にいる人たちを快調に抜き去っていく。足は上がらなくなってきているが、無理せず自然にできる範囲でペースアップする。そして終盤のごぼう抜きの楽しさを存分に味わいながらゴール地点の桜田門へ。

スタッフの方々の「ナイスラン!」という掛け声に気分を高揚させつつ、柄にもなく両手を上げてゴール。タイムは手元の時計で1時間52分だった。完走という目的を果たし、タイムも何とか2時間を切った。やはり4周目でややペースを上げたことが分かる。1km5分ペースにすら届かないため、大したことはないが。なお、ゴール時点では少しだけ余力を残していた。20km走が目的なら、もう少し手前からペースを上げるべきだったかもしれないし、終盤のペースをさらに上げる手もあった。だが、目的はあくまでもフルマラソン完走なのだから、20kmを余裕を持って走りきる必要がある。

●ゴール後

まずは紙コップの水を2杯続けて飲み干す。給水がやや不足していたのだと思う。本番のシンガポールではもっと暑いのだから、より積極的に給水する必要があるだろう。また、今回はやらなかったが、太もも等の筋肉がヒートアップしたら水をぶっかける必要も出てくるだろう。

整理運動を兼ねてしばらく歩き回り、ストレッチを少しだけやってから帰宅の途についた。会場から有楽町駅までの約1.1kmと、自宅最寄駅から自宅までの約2.2kmが無茶苦茶キツかった。太ももとふくらはぎの筋肉痛が半端無い

そういえば、ラフィネ日比谷店でシャワーの予定だったが、ちょうど昼間の混雑時間帯にぶつかったためか行列ができていた。見た瞬間に嫌気が差したため、シャワーは省略して帰宅した。速乾性の登山用シャツと登山用下着を装備していたため、不快感は全く無し。やはり暑い季節のランニングには速乾性のウェアが欠かせない。

●今後に向けた改善点

20kmという初めての距離を走りきったことは少しだけ自信になった。だが、これは始まりに過ぎない。フルマラソン完走に向けて、30km、40kmとステップアップしていく必要がある。そのためには、練習にも工夫が必要だ。まずは、現状土日だけ実行している朝ランを、平日のどこか1〜2日にも実行する習慣をつけることだ。また、土日の練習についても、負荷も足りないし距離も足りない。確かに、いきなり負荷や距離を増すのは故障の原因となるので避けるべきだ。だが、今後筋力が備わってくるに従って徐々に練習をレベルアップさせる必要があるだろう。

次に装備について。ランニングシューズと速乾性短パンは最低限試すべきだと思った。今回は20年以上前に購入した運動靴(用途不明。ランニング用ではないらしい)と、速乾性でない短パンを装備して完走した。これらの装備を変更することで、快適さが違ってくるはずだ。なお、速乾性の登山用Tシャツと下着は期待通りの効果を発揮したため、今後も継続して使おうと思う。また、眼鏡ストッパーも期待通りの効果を発揮した。一方で、サングラスの必要性を少し感じた。曇天でも空がまぶしく感じたのだから、晴天の場合はなおさらだろう。これについては雪山用の「眼鏡の上に装着するサングラス」を試してみたい。もちろん、落下防止対策が必要だ。

最後に、今後のレース挑戦について。できれば1カ月以内に、30km走ってみたい。あるいは、20kmを複数走ってみたい。10km未満の練習だけでフルマラソンに挑むのは無謀であることがよく分かったため、本番前に20km以上走る機会を可能な限り多く設定し、自分を追い込んでいきたい。


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