2002.2.14
文責 dqmaniac・MS-06
ミルドラースはレベル1×3人で倒せることが、ついに証明されました。
ゲマ戦のあまりの勝率の低さに萎えて一時停止していたDQ5低レベル攻略ですが、大きな転機が訪れました。それは2月14日にMS-06さんから届いた1通のメールです。そこには従来のDQ5低レベル攻略に変革をもたらすいくつかの戦略・戦術が記されていたのですが、最大の驚愕は『レベル1×3人でクリア』という衝撃的な結果でした。
その時点ではMS-06さんの配慮もあり、具体的な方法は記されていませんでした。その後数日間、仕事をしている間もさくら大戦2をプレイしている間も、ミルドラース戦の戦術を考え続けました。従来の戦術ではイエッタ(変身前の攻撃要員)、ピエール(変身後の攻撃要員)、クックル(ルカナン係)、ニトロ(メガンテ係)の4名を使用しており、誰を外しても支障が出るように思われました。『レベル1×4人で撃破』にも記述した通り、種や木の実は全部使っていないので少しだけ余裕があるのですが、頭数が減ると世界樹の葉やファイト一発といった消耗品の補給が著しく困難になるためです。
結局自力ではレベル1×3人による攻略法を発見できず、その後3週間ほどして、MS-06さんに具体的な方法を教えていただきました。それは、変身後を実質2人で戦い(!)、しかもニトロ以外に死者が出ないようにして、消耗品の補給を不要にするという点で、dqmaniacの意表をつくものでした。MS-06さんと言えば、SFCDQ3の時もDQ6の時も、常識をくつがえす凄まじい方法の数々(『レベル1勇者の先頭防御』『凍れる時の秘法』等)を用いて記録を更新してきた輝かしい実績があります。そこで、今回のDQ5でも今までと同様、低レベル攻略ガイドの共同執筆者として迎えることにしました。
さて、ここでは今回の低レベル攻略の根幹とも言えるレベル1×3人でのミルドラース戦を振り返ってみます。
装備 | プリンセスローブ 水鏡の盾 黄金のティアラ 星降る腕輪 命のリング |
持ち物 | 妖精の剣 風神の盾 天空の盾 復活の杖 賢者の石 メガンテの腕輪 |
レベル5の女の子を使用している点が、従来のレベル1×4人以上での攻略との決定的な違いです。ここであえて女の子を使う理由は、現段階では伏せておきます。女の子は星降る腕輪で確実に先攻できますし、プリンセスローブ・水鏡の盾装備で守備力が198に達し、炎系ダメージカットも55となる(激しい炎×3にも耐える)ので安定感があります。エビルマウンテンではレベル7主人公・レベル5女の子・レベル1キャラ3人で雑魚を切り抜けています。
ほとんどの雑魚敵には、【妖精の剣→(天空の盾)→(回復)→逃げる】で対処できます。また、風神の盾がほぼ確実に効く敵(フレアドラゴン、エビルマスター等)には、第1ターンに使って構いません。女の子は男の子よりもHPと守備力がやや低いため、バズズやダークシャーマンも危険ですが、1ターンで瞬殺されない限りは安定します。
ギガンテス、マヌハーン、エビルスピリッツからは第1ターンに逃げます。万一のためにメガンテの腕輪を装備しておくと安心です。メガンテの腕輪がない場合(あるいは効かなかった場合)は、これらの敵に回り込まれたり、キラーマシン×3に先制攻撃されたりして死者が大量に出ますが、全滅さえしなければ復活の杖で回復できます。
Lv | HP | MP | 攻撃 | 守備 | 素早 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ピエール | 1 | 76 | 6 | 192 | 254 | 20 |
クックル | 1 | 43 | 10 | 124 | 105 | 27 |
ニトロ | 1 | 42 | 10 | 139 | 46 | 42 |
※3人平均レベル1、平均HP53.7。
※この他、レベル5の女の子とレベル7の主人公がいるが、ミルドラース戦では不使用。
力の種 | ピエールに6個 |
素早さの種 | ニトロに2個(女の子に2個) |
守りの種 | ピエールに4個、クックルに2個 |
賢さの種 | ニトロに4個 |
命の木の実 | ピエールに6個 |
不思議な木の実 | クックルに1個、ニトロに2個使用 |
ピエール | メタルキングの剣 神秘の鎧 オーガシールド メタルキングヘルム |
クックル | 氷の刃 水の羽衣 |
ニトロ | 悪魔の爪 星降る腕輪 |
変身後のミルドラースは吹雪に弱いので、ピエールは吹雪の剣を、クックルは氷の刃を装備する。
ピエール | 奇跡の剣 吹雪の剣 賢者の石 天空の盾 時の砂 世界樹の葉×3 |
ニトロ | ファイト一発×10 |
クックル | 天空の剣 祈りの指輪 世界樹の葉×8 |
※ラストバトル直前に、女の子は星降る腕輪をニトロに渡して装備させる。
また、天空の盾と賢者の石をピエールに渡す。
標準ターン数=27
攻撃 | キャラ | ダメージ | 備考 |
---|---|---|---|
打撃 | ピエール | 31〜 40 | |
クックル | 31〜 41 | 防御 | |
ニトロ | 77〜100 | (即死) | |
輝く息 | ピエール | 55〜 65 | オーガシールド+防御 |
メラゾーマ | ピエール | 46〜 64 | 防御 |
攻撃 | キャラ | ダメージ | 備考 |
---|---|---|---|
打撃 | ピエール | 168〜216 | ファイト一発使用 |
ターン | ミルドラース | ピエール | クックル | ニトロ |
---|---|---|---|---|
1〜6 | 輝く息orメラゾーマ | 防御 | 馬車 | 馬車 |
打撃or波動 | 防御 | 馬車 | 馬車 | |
手下を呼ぶ | 世界樹の葉 | ルカナン | メガンテ | |
7〜24 | 輝く息orメラゾーマ | 防御 | 馬車 | 馬車 |
打撃or波動 | 打撃 | 防御(馬車) | ファイト一発 | |
手下を呼ぶ | 打撃 | 世界樹の葉 | メガンテ | |
25〜27 | 輝く息orメラゾーマ | 防御 | 馬車 | 馬車 |
打撃or波動 | 打撃 | 防御(馬車) | ファイト一発 | |
手下を呼ぶ | 打撃 | (打撃) | (打撃) |
第6ターンまででピエールの世界樹の葉を2個消耗しますが、ほぼ確実に守備力を0に下げることができます。ここから実際の戦闘を開始します。
まずメラゾーマor輝く息はピエールを防御させてしのぎます。『死者の盾技』でメラゾーマをはね返し、大ダメージを狙いたいところですが、ピエールでは吹雪耐性がないので輝く息で即死してしまいます。これは怖すぎるので今回は速攻は諦め、持久戦狙いで、すなわち安定性重視で戦闘を行います。このターンではピエールが防御すれば即死する可能性はありません。自然回復されてしまうのが難点ですが、ダメージ期待値は自然回復値を圧倒的に上回っているので、ここでは目をつぶります。
次のターンは凍てつく波動or打撃です。従来、このターンは打撃が来ることを期待して戦っていましたが、ここでは目先を変えて安定性重視、すなわち凍てつく波動が来ることを見越して先行してファイト一発を使用しておきます。ニトロはほぼ確実にミルドラースよりも遅く、ピエールよりも速く行動するので、確実にピエールがバイキルト攻撃を叩き込むことが可能になります。
そうなると怖いのは打撃なのですが、まず先頭のピエールに当たる分には問題ありません。よって{凍てつく波動50%+打撃(ピエール)25%=75%}の確率で、このターンは安全に推移します。問題は後ろの2人に打撃が当たった場合です。特にニトロはファイト一発を使用する都合上防御できず、打撃が当たれば確実に死にます。ニトロに打撃が当たる確率は約10%ですが、当たった場合は時の砂でやり直します。また、クックルについてはニトロを守るための盾として割り切ります。すなわち打撃1発なら確実に耐えるので、1回限りの使い捨ての盾として使用するのです。もちろん1発当たるだけで瀕死状態になるので、1発防いだ後は馬車の中で保護します。この場合、第3ターンにピエールが賢者の石を使用すれば再び盾として戦線に復帰できますが、その際にピエールの行動分を1回消耗してしまうロスの方が大きいので、やはりクックルについては一回限りの盾として割り切る方が合理的です。クックルがいなくなったあとはニトロに打撃が当たる確率が約10%から約20%に上昇してしまいますが、戦闘終了までに打撃or波動のターンはわずか7回しか巡ってこないことを考えればそれほど問題ありません。時の砂の存在を考慮すれば、第1形態を撃破するまでにニトロが殺されてしまう確率はかなり低いです。
最後に手下を呼ぶターンですが、ここでもピエールは打撃、ニトロはメガンテで召喚モンスターを排除し、クックルが即座に世界樹の葉で生き返らせます。この際、ミルドラース(召喚)→ニトロ(メガンテ)→クックル(世界樹の葉)という行動順でなければなりませんが、この素早さの値ならほぼ確実にこの順序になってくれます。事実、第1形態と10回ほど戦闘した間に、ここの行動順序が狂って失敗した例は一度もありませんでした。
また、このターンについてですが、前のターンで打撃がピエールに当たった場合のみ、ピエールに対する累積ダメージが神秘の鎧で3ターンで回復できる値、90ポイントを超えてしまう可能性があります。すなわち【輝く息orメラゾーマ+打撃】で計90以上のダメージを受けた場合、次の1周にダメージを持ち越してしまうのです。これでは【輝く息+打撃】などで死ぬ可能性が出てきてしまうので、そのような場合のみ第3ターンに装備を奇跡の剣に変更し、HPの回復を図ります。与えられるダメージは約30減りますが、ダメージ期待値にはかなり余裕があるので問題ありません。
さて、具体的なダメージ期待値ですが、ピエールの打撃が一発192×2で384、1ターンに50回復されるので期待値で150マイナス、よってローテーション1周につき約230のダメージが蓄積します。なお最初の1周、第7〜9ターンのみ第1ターンの自然回復は無視されるので、約280のダメージが蓄積します。第1形態のHPは1600なので、230×7=1610であることを考えると、ローテーション7周、第27ターンには確実に撃破できることになります。最後のターンにはニトロとクックルも特攻することを考えると、第27ターンに倒せない可能性はまずありません。
まとめてしまうと、この第1形態ではローテーション7周の間にニトロに打撃が2回以上当たることがなければ勝利できる、ということになります。事実、戦績は10戦7勝3敗(うち1敗は所持アイテムのミスなので事実上2敗)なのですが、負けたのはいずれもニトロに打撃が集中したのが原因です。逆に言うなら、ニトロに打撃が集中しない限り負ける要因はありません。なお、最後の第27ターンにはピエールは奇跡の剣で攻撃し、HPが満タンの状態で次の第2形態戦を迎えられるようにします。よって最終ターンにニトロやクックルが殴るかどうかは、この時点で蓄積しているダメージ値との相談になります。
標準ターン数=130
攻撃 | キャラ | ダメージ | 備考 |
---|---|---|---|
痛恨の一撃 | ピエール | 72固定 | 防御 |
メラゾーマ | ピエール | 0 | 天空の盾で反射 |
イオナズン | ピエール | 0 | 天空の盾で反射 |
クックル | 28〜35 | 防御 | |
灼熱炎 | ピエール | 65〜75 | 耐性+オーガシールド |
攻撃 | キャラ | ダメージ |
---|---|---|
打撃 | ピエール | 108〜139 |
クックル | 80〜103 | |
メラゾーマ反射 | ピエール | 92〜128 |
イオナズン反射 | ピエール | 72〜 88 |
ミルドラース | ピエール | クックル | ニトロ |
---|---|---|---|
灼熱炎 | 賢者の石 | 馬車 | 馬車 |
痛恨の一撃 | 馬車 | 馬車 | 打撃※ |
メラゾーマ | 防御 | 馬車 | 死亡 |
瞑想 | 馬車 | 天空の剣 | 馬車 |
イオナズン | 賢者の石 | 馬車 | 馬車 |
凍てつく波動 | 天空の盾 | 祈りの指輪 | 馬車 |
※第2ターンにニトロは行動する前に痛恨の一撃を受け、確実に死亡する。
以後戦闘終了までニトロを生き返らせる必要はない。
ミルドラース | ピエール | クックル | ニトロ |
---|---|---|---|
灼熱炎 | 賢者の石 | 馬車 | 馬車 |
痛恨の一撃 | 防御 | 馬車 | 馬車 |
メラゾーマ | 防御 | 馬車 | 死亡 |
瞑想 | 打撃 | ルカナン | 馬車 |
イオナズン | 打撃 | 防御 | 馬車 |
凍てつく波動 | 天空の盾 | ルカナン | 馬車 |
※第3ターンには死者(ニトロ)を馬車の外に出して『死者の盾技』を発動。
ミルドラース | ピエール | クックル | ニトロ |
---|---|---|---|
灼熱炎 | 賢者の石 | 馬車 | 馬車 |
痛恨の一撃 | 防御 | 馬車 | 馬車 |
メラゾーマ | 打撃 | 馬車 | 死亡 |
瞑想 | 打撃 | 打撃 | 馬車 |
イオナズン | 打撃 | 防御 | 馬車 |
凍てつく波動 | 天空の盾 | 打撃 | 馬車 |
まず、瞑想や凍てつく波動のターンを狙ってミルドラースの守備力を0にします。とはいえ相手にはマホカンタがかかっているので、天空の剣で解除してからルカナンをかけなくてはなりません。また、クックルは変身前との戦闘でMPを消耗しているので、まず祈りの指輪で回復します。
守備力を下げた後は『基本戦術3』のようにします。こうすればニトロ以外に死者を出さずに、MP消費なし・消耗品不要のまま持ちこたえられます。ミルドラースは瞑想1回につき500のHPを回復するのですが、上のようにすれば、瞑想と瞑想の間に平均730程度のダメージを与えるので、ほぼ確実に倒せます。
全員に大ダメージを与える灼熱炎やイオナズンに対しては、ピエールやクックルの耐性やマホカンタ効果を活用して、大幅にダメージを軽減します。メラゾーマは『死者の盾技』ではね返すことができます。痛恨の一撃もピエールが防御すればしのげます。
そして、ミルドラースが瞑想や凍てつく波動を使う(つまりこちらにダメージが来ない)時に回復と攻撃準備を行い、効率良くダメージを与えられるようにします。こうして、第6ターンにミルドラースに後攻されない限り、ほぼ安定して勝つことができます。
ピエールの最大HPは76なので、灼熱炎でMAX75のダメージを受けても確実に生き延びます。但し、戦闘開始直後にピエールのHPが76必要なので、変身前を倒す直前に奇跡の剣で回復を行う必要があります。
賢者の石で最低でも50、神秘の鎧で30、計80以上回復することを考えると、この灼熱炎のターンではピエールがミルドラースを先行しない限り崩されることはありません。また、この賢者の石で第5ターンのイオナズンでダメージを受けているクックルも確実に全快します。また、ここで賢者の石ではなく奇跡の剣で攻撃するという手段も考えられますが、この方法ではHP回復量が被ダメージ値に追いつかず、ダメージが蓄積してしまい、次のターンに支障を来すのでここでは賢者の石を使用する一手です。
痛恨の一撃は防御すれば72ダメージに抑えられるので、ここも最大HP76のピエールでしのぎます。ニトロやクックルを盾にして世界樹の葉で逐一生き返らせるという戦法もありますが、今回は3人しかいない都合上所持できる世界樹の葉の数がかなり厳しくなり、補給が追いつきません。よってここでは世界樹の葉を使用しなくても確実に耐えしのぐため、ピエールに防御させる方法を採用します。
死んでいるニトロを馬車の外に出し、ピエールの打撃と合わせて『死者の盾技』で大ダメージを狙います。ピエールの打撃で約120、メラゾーマはね返しで約110、合計で230ほどのダメージを与えることが可能となります。
ダメージが来ないため、攻撃準備を安全に行うチャンスです。戦闘開始直後は、守備力を下げる前に攻撃しても瞑想による回復を上回れず無駄なので、守備力下げに専念します。守備力を下げた後は、ピエールとクックルの2人で殴る一手です。ピエールが約120、クックルが約90の合計210ほどのダメージを与えることが可能となります。
ピエールとクックルを馬車の外に出し、イオナズンはね返しとピエールの打撃でダメージを与えます。マホカンタがかかっているピエール1人だとイオナズンを撃ってこないかもしれなかったため、あえてクックルも馬車の外に出して防御させることでイオナズンを確実に使用させます(ピエールのみでも撃ってくるなら出す必要はありませんが、未調査なので出しました)。クックルはイオ系に対して4/5の耐性があるので、防御すればイオナズンを確実に耐えきれます。ピエールの打撃で約120、イオナズン反射で約80、合計で200ほどのダメージを与えることが可能となります。
凍てつく波動で生命線であるマホカンタの効果を消されてしまうので、ここで天空の盾を使用してマホカンタをかけ直します。ここでもミルドラースがピエールを後攻してしまうと一気に崩されますが、そうなる確率は極低いです。またクックルも馬車の外に出し、打撃で90ほどのダメージを与えます。
以上の方法で、第1〜6ターンの間に、230+210+200+90−500=230ほどのダメージを確実に蓄積させることが可能となります。ミルドラースのHPは4500であるため、このローテーションを20周弱繰り返せば倒せる計算になります。
第1〜 9ターン | 0(瞑想を上回れないため) |
第10〜 12ターン | 120+200=320 |
第13〜126ターン | (230+210+200+90−500)×19=4370 |
合計 | 4690 |
この戦術のポイントも、やはり消耗品であるファイト一発なしで、安定して瞑想の回復量を上回ることにあります。前にも述べたとおり、人数が少ないおかげで所持できる消耗品の数はかなり少なくなり、しかもそのほとんどを変身前との戦闘で使い切ってしまいます。よって変身後との戦闘では世界樹の葉やファイト一発に頼らずに、確実にダメージを蓄積させていくことが重要なポイントになるわけです。以上の戦術で戦った場合、崩される可能性は灼熱炎や瞑想のターンにミルドラースがピエールを後攻してしまう場合だけです。その場合、痛恨の一撃やメラゾーマに耐えきる手段がなくなるために死者が出てしまうのですが、ピエールは1枚、クックルは2枚、それぞれ保険として世界樹の葉が余っていることを考えれば、敗北確定になることはまずありません。もし事故が起きた場合も落ち着いてローテーションを読みながら対処すれば何とかなるでしょう。じっくりダメージを蓄積させていけば、エンディングは間近です。