フジヤマヴォルケイノオフ(富士山)



●概要

・須走口、胸突江戸屋(本八合目)に宿泊
・7人パーティ(ぽかたん、ゆぞ、れえる、Jinさん、どらぐ、むな、筆者)
・御来光鑑賞後、日本最高点(3776m)まで登頂
・下山後にはTOD対戦!

●動機、感想

富士登山の動機
富士登山の感想

●登山日記:目次

日付概要
2008.8.17(Sun)富士登山1日目 〜須走口本八合目(3400m)まで〜
2008.8.18(Mon)富士登山2日目 〜日本最高点(3776m)到達、そして帰還〜


富士登山の動機

富士山は、日本最高の3776mを誇る高峰であり、日本人ならば一度は登っておきたい山である。登山としては易しい部類に入るらしいが、高山病や砂走りなど難関は多い。

古くは2006.7.9の名古屋オフ(パソコンスピード認定試験&カタンオフ)で伝説の迷店(?)「マウンテン」に行った時に「そのうち本物のマウンテンに登れればいいね」という話が出ていたことに由来する。この話が具体化し始めたのは2007.11.4に高尾山に行った時である。2008年の目標にも「フジヤマに登る」を掲げた。

以来、総勢8名もの参加表明をいただき、2008年夏の実施に向けて装備調達や登山訓練を実施してきた。直前になってたにごんが仕事の都合で参加できなくなったのは残念だが、今回は残る7名(Pocari、Jinpei、むなすぃ、A.Yuzo、doragu、れえる、筆者)でMISSION COMPLETE!

また、作戦のコードネームはフジヤマヴォルケイノオフとした。名前の由来は東方永夜抄のExtraの難関スペルカードである。意味はFujiyama(富士山)+Volcano(火山)。


2008.8.17(Sun)

富士登山1日目 〜須走口本八合目(3400m)まで〜

●登り1(山小屋到着まで):予定と実績

場所高度予定実績
新五合目2000m12:3012:34
新六合目2400m13:4013:52
本六合目2700m14:2014:38
七合目3090m15:3015:54
本七合目3200m16:1017:06
八合目3350m16:5017:38
本八合目3400m17:3017:59

※高度はビミョウに違うかも

●新五合目まで

新五合目までは車+シャトルバスで一気に上がる。17日正午までマイカー規制が実施されており、今回はギリギリ引っかかった。ここで既に標高が2000mあるため、空気が薄い。と言ってもその空気の薄さは、激しい運動でもしない限り全く実感できない。従って予備知識がないとそのまま登り始め、後でへばることになる。

この情報は大抵どこの富士登山サイトにも載っているため、我々も昼食を食うなどして1時間半ほど体を慣らしておく。付近の森で採れたきのこを使ったメニューが大量に並んでいたので、きのこクリームパスタとやらを食っておいた。これは後のことを考えると失敗だった。もう少しあっさりしていて消化の良いものにしておけば良かった。同じ麺類でもせめてうどんを。

きのこクリームパスタ富士山の形のカレー

さらに事前準備として、右膝サポーター「Hg80プレシジョン ニーブレイス」を装着しておく。これが今回新規に採用した秘密兵器だ。要するにバネの力で膝の急激な動きを抑制し、関節の動きを最小化する。多少無理な力がかかっても、膝関節への影響は非常に少ない。同時に、前回までの登山ではいかに無駄な動きをしていたかということを再認識させられた。

むなすぃとdoraguは金剛杖を手に入れていた。各山小屋で焼印(200円)を押してくれるというアレだ。実物はまさに「ゲバ棒」である。他にはストックが破格の2000円で売られていたり。山小屋の商品は大抵下界よりも高額なのだが、なぜか杖系は安い。金剛杖は付近の森で調達できるから輸送費もかからないのだろうが、ストックの安さは謎すぎる。

●新五合目(2000m)〜新六合目(2400m)

登山開始後、しばらくの間は森の中をゆっくりゆっくり登る。幸いなことに天候は曇りであり、冷涼で気持ちいい。と言っても登り中はそれなりに暑い。新五合目で休憩中に装備していた長袖はすぐにザックの中に放り込まれ、以後はずっと速乾性Tシャツ+半袖Tシャツのみで通していた。

しばらく歩くと背丈の高い木が少なくなり、見通しが良くなっていく。日光男体山(2486m)の時は森林限界が九合目より上だったが、富士山では六合目にも達しないうちにこうなる。相変わらず雲の中にいるため、直射日光を浴びることがなく、体力の消耗が少ない。いい感じだ。

早くも森林限界突破新六合目手前。雲のおかげで暑くない

この日は下界では雨が降っていたらしく、時々雨雲に追いつかれた。しかし、雨についてはあまり心配していなかった。台風と熱帯低気圧が付近にいないことは事前に確認済み。低層の雲から降る雨については、とっとと登って雲の上に出れば問題なし。唯一やばいのが突発性の積乱雲による雷雨やひょう・あられだが、これは注意してどうにかなるものではない。遭遇したら全力で付近の山小屋に逃げ込むしかない。今回は幸いなことに、歩いている間に積乱雲と遭遇することはなかった。本八合目の山小屋に到着した30分後に凄まじい雨が降ってきたが、日頃の行いがいいため幸運なことに回避できた。

●新六合目(2400m)〜七合目(3090m)

新六合目を過ぎたあたりからぼちぼち雲の上に出始める。眼下に広がる雲海は非常に雄大だ。これを見ることができただけで来た甲斐があったと話している人がいたが、全くその通りだと思った。一方で、雲の上に出ると凄まじい直射日光が襲いかかってくる。既に高度は2500mに達しており、下界よりも15度ほど低いはずだが、真夏のことゆえそれでも20度近くある。下から浮上してくる雲に追いつかれると涼しくなるので、雨に降られない程度に雲の中にいるのが一番良い。七合目あたりまではずっとこんな状況が続いていた。

本六合目瀬戸館から見た雲海七合目手前から見た雲海

本六合目を過ぎたあたりからは背の低い潅木も消えた。雲の外に出れば、一気に見通しが良くなる。上方には稜線がはっきりと見える。但し頂上付近には雲がかかっており、せいぜい2つ先の山小屋までしか見えなかった。雲海の雄大さも相変わらずだ。西の方には「竜の巣」のような積乱雲っぽい雲が盛り上がっていた。恐らくこれが本八合目到着直後の大雨の原因だが、この時は切迫感など全くなかった。

休憩は上記ポイントで10〜20分、他にもいい感じの場所があれば適宜入れていた。筆者は今回も120円チョコレートと水で補給していたが、山小屋ごとに名物を購入してグルメツアーと称していたのがぽかたん。本六合目でみかんとか、七合目でうにせんとか。みかんと言ってもビンに入った果汁入りのみかんであり、これがなかなか美味だ。

●七合目(3090m)〜本八合目(3400m)

七合目を過ぎると周囲の植物は1種類の高山植物だけになった。他は溶岩系の岩と砂ばかりだ。もっとも、岩と言っても日光男体山のような岩だらけの道ではない。岩をつかんで登るために軍手を持参したのだが、結局そのような登り方を必要とする場所は最後までなかった(これは登山道により違うのかもしれないが)。ストック2本でバランスを取りつつ登れば問題なし。膝が弱くない人なら素手・杖なしでも十分だろう。軍手そのものは、後で寒さ対策として使用することになる。

岩と砂、1種類の高山植物のみ本七合目手前から見た雲海。ますます雄大に

この辺で、下山道を間違えて迷っていた女性2人と遭遇した。吉田口に降りる予定が、間違えて須走口に迷い込んだという。持参していた須走口の地図を参照してみると、確かに八合目に吉田口下山道と須走口下山道の分岐がある。そこまで戻ってもらうしかない旨、地図を見せて説明しておく。同時に、そのような分かりづらい分岐があるなら我々も注意すべきと思う。公共交通機関を利用していれば違う下山口から降りてもあまり影響はないが、車で五合目まで来た場合は車まで正確に戻らなくてはならない。

鳥居が見えてからが意外と遠い本七合目着

本七合目到着時点で17:06であり、宿泊予定の山小屋(本八合目)への到着時刻が気になり始める。この時点で概ね3グループに分かれていた。

・はつらつ組(ゆぞ・れえる)
・ミドル組(Jin・dq)
・まったり組(ぽか・どらぐ・むな)

はつらつ組は体力が有り余りすぎていたため、本八合目まで先に行ってもらうことにする。ミドル組から見れば10歳以上若い上、脚力も持久力も群を抜いている。

本七合目からは上方の山小屋との間隔が狭くなっていくので、精神的には楽になる。実際、本七合目〜八合目〜本八合目の区間は予定を上回るペースで一気に登った。但し登山道は基本的にジグザグなので、見かけよりも遠い。下手にペースを上げると無用な心拍数上昇を招く。鳥居が見えてからが遠いんです。本当に。

西方向には竜の巣のような雲が!本八合目着

●山小屋到着、そして高山病勃発

本八合目の胸突江戸屋には18時少し前に到着した。先にチェックインすると後から来るメンバーとは別の部屋になるらしいので、30分ほど待って合流を果たしてからチェックインする。待ち時間中に右膝のサポーターを外し、アイシングを行う。この先に登頂本番が控えているし、その後には最も恐ろしい下山がある。

胸突江戸屋到着後、夕食前に1時間ほど仮眠していた頃から明らかに高山病と思われる症状が一気に襲いかかってきた。登山中は全く問題なかったのに! 具体的には「頭痛+悪寒+吐き気+下痢+食欲不振」。要するに上からも下からもモノが出そうな状況であり、必然的に食欲が一気に低下する。結局山小屋の食事は夕食も朝食もほとんど喰えず。この時点で仮眠後も高山病の症状が治まらなければ登頂を断念するという決断を下した。

山小屋のカレー。高山病のためほとんど喰えず

が、症状そのものは以下の対処により寝ている間に改善された。

・汚いと噂のトイレに行き、出すモノを出す(今回は下痢だけで済んだ)
・頭痛薬(無茶苦茶有効! Jinさんに感謝!!!!!)
・酸素(気休め程度にはなる)

トイレについては想像していたよりも綺麗だった。いわゆるボットン便所ではなく、「一応」水洗であり、悪臭はほとんどない。ここよりも汚いトイレなんていくらでもある。唯一想像を絶していたのは流れる水の色だ。まぁ、流す水があるだけありがたいと思うべきだろうな。トイレットペーパーも存在していた。せっかく持参したのに ^^; 但し紙を流すことはできないため、使用済みの紙は汚物缶に入れることになる。


2008.8.18(Mon)

富士登山2日目 〜日本最高点(3776m)到達、そして帰還〜

●登り2(山頂まで):予定と実績

場所高度予定実績
本八合目3400m1:001:40
八合五勺3500m2:001:57
九合目3600m3:002:34
須走口山頂3720m4:003:05

※高度はビミョウに違うかも

●山頂アタックの決断

山小屋での仮眠中に少しずつ高山病の症状が改善されてきた。まずは悪寒が消え、頭痛も和らいでいく。その後もほぼ熟睡し、体力回復に努める。多少狭いことを除けば、寝心地は非常に良い。会社の椅子で寝るよりははるかにマシだ。

1:00頃仮眠終了。高山病の症状は「微頭痛+食欲不振」を残すのみとなっており、やばくなったら即下山することを条件に山頂アタックを決断した。同じく高山病の症状を呈していたむなすぃも仮眠後は回復したとのこと。

この時点で朝食(弁当)が出てきたが、食欲はまだ回復していなかったため、全く手をつけなかった。山頂の山小屋で温かい味噌スープが出るらしいので、その時に喰うことにする。

●本八合目(3400m)〜九合目(3600m)

フリース、ヘッドランプ、軍手を新たに装備し、いざ出発! 軍手は岩登りのためではなく、寒さ対策だ。実際、外に出てみるとかなり寒い。おまけに風が強い。風が強すぎるとお鉢巡りができず、必然的に日本最高点到達の夢が断たれる。従ってこの時点では、風が治まることのみを祈っていた。

出発したのは1:40頃だが、既に本八合目の山小屋の前は人でいっぱいだった。上を見ればヘッドランプの光で行列ができているし、下からも次から次へと数十人規模の団体が登ってくる。この御来光目当ての大渋滞に巻き込まれるのが嫌だったのだが、本八合目の山小屋に宿泊すると決めた時点で混雑は不可避だ。それでも土日の1泊2日を外したため、少しは混雑度が低いらしい。八合五勺まで17分で登ったのはそのためだ。混雑していると1時間かかるらしい。マジカヨ

なお、高山病の症状は登山再開直後にほぼ完全に消滅した。恐らく原因の一つは呼吸法にあると思う。筆者は登山中にマラソン式呼吸(鼻で2回吸って口で2回吐く)を行う。この呼吸法はマラソンだけでなく登山にも大変有効だ。しかし山小屋にいる間は通常の呼吸に戻ってしまう。必然的に吸入する酸素が不十分になり、高山病の症状を引き起こしたと思われる。

八合五勺から先は、はつらつ組・ミドル組・まったり組に別れることにする。はつらつ組の元気の良さは凄まじい。登山道が広くなった瞬間に追い越し車線に出て、団体を華麗に抜き去っていく。ミドル組にはそこまでの余力はなく、せいぜい休憩中の団体を追い抜く程度だ。団体の後ろにつくとなかなか先に進めないが、登山ペース的には楽だ。何しろ数歩進んでは数秒止まるといった具合なので、心拍数が上がることがない。

●九合目(3600m)〜山頂(3720m)

九合目到着が2:34。ここはノンストップで通過した。八合五勺までは節目となる場所で必ず休憩を入れていたが、何しろ疲労が全くないのでその必要がない。そして九合目前後で団体を2組追い抜き、一気に見通しが良くなった。しかし同時にJinさんとはぐれてしまった。おまけに、一時的にはつらつ組の2人も抜いてしまったらしい。

九合目から先は岩場であり、傾斜も急になってくる。この辺からは数歩進んで数秒休憩というペースの人が多くなる。というよりも、へばって座り込む人が多くなる。

筆者は負けず嫌いなので、休憩中に抜かれるのは大変気分が悪い。また、抜かれた直後に休憩されたり減速されたりするのも大変気分が悪い(だったら最初から抜くなと)。よって、後続をある程度引き離したところで休憩し、後続が近づいてきたところで出発するということを繰り返していた。但し、直後にぴったりつかれた場合はこちらが休憩して先に行ってもらう。こうするとよほど速い人(はつらつ組とか)以外にはまず抜かれないので、精神衛生上良い。これは自分のペースを守るために必要な措置だ。

結局、須走口山頂にはあっさりと到着してしまった。団体をうまく抜いたため、予定より1時間早く! しばらくしてJinさんも到着し、後はまったり組を待つだけとなった。

3:05に須走口山頂に到着

●山頂での2時間弱

山頂と言っても山小屋やらボッタクリ自販機やらで満ち満ちており、霊峰富士の山頂という雰囲気は微塵も無い。高尾山の山頂と全く同じで、俗人的としか言いようがない。よってこの時点ではさしたる感慨もなし。

それよりも問題なのは、猛烈な寒さだ。推定気温は5度。動かずにいるとフリース着用状態でも寒い。ってことで雨具を装備する。それでもまだ寒かったため、ボッタクリ自販機に400G投資してホットミルクティーを購入する。

まったり組の3人も3:30頃には山頂に到着した。ほぼ同時に山小屋の一つが開店したため、屋内に入って味噌スープを注文する。これまたボッタクリ価格、実に500G。これは味噌スープ代というよりもショバ代だ。なお、ここで弁当を食うつもりだったが、山頂到着までの間に冷えきってしまい、とても喰えたものではなかった。味噌スープをすする間に少しだけ食してみたが、食欲不振がぶり返しただけだった。結局味噌スープとホットミルクティーだけ摂取して朝食終了。次の高山アタックでは、食事内容を事前に吟味するべきだと思った。

●お鉢巡りと御来光

富士山の山頂には巨大な噴火口があり、その周囲を巡る道がある。お鉢巡りとは、この道を1周することを指す。途中には日本最高点や富士山頂郵便局、富士山頂公衆トイレがある。1周で約4kmあるため、時間の余裕がないと回ることができない。また、強風や雨天の場合は危険なので通行止めになることもあるらしい。今回は風が弱まり、天候にも恵まれたため、問題なくお鉢巡りができた。

御来光は5時過ぎとのことだったため、4:30頃に山小屋を出発した。既に屋内も屋外も人であふれていた。恐らく団体が次々と到着したためだろう。満員電車的な場所で御来光を見る意思は毛頭なかったため、速攻でお鉢巡りを開始した。御来光を見るにはもっとマシなスポットが絶対にあるはずだ。

ってことで20分ほど歩き、いい感じの御来光ポイントに到着〜。既に東南の空は明るくなっており、絶景すぎる雲海が眼下に広がっていた。5:05頃には狙い通りの御来光を拝むことができた。同時に、寒さが急速に薄れていった。太陽光のありがたみを痛感した。

絶景すぎる雲海、そして御来光ギアガの大穴噴火口

その後はお鉢巡りの続き。神社と郵便局はスルーしておく。郵便局は確か5:30頃に開いたが、直後に団体が迫っていたため、混雑回避のためにとっとと出発した。噴火口はまさにギアガの大穴(←DQ3)という感じ。麓から見る美しい富士山の姿からは想像もできないような、秘めておくべき代物だ。なんか見てはいけないものを見てしまったような(笑

頂上浅間大社奥宮と富士山頂郵便局何と氷が! 道理で寒いわけだ

●日本最高点と展望台

そして日本最高点へ。ここだけが一山高く盛り上がっており、挑戦心を掻き立てる。傾斜もかなり急だ。おまけに最後の最後で急な階段が待ち受ける。だが、それを乗り越えるとついに日本最高点の石碑が! 山頂(3720m)到着時とは比べ物にならない感動が全身を突き抜けた

ラスボス、日本最高点への登り「日本最高峰富士山剣ヶ峰」の石碑

……ここだ。ここに辿り着きたかったのだ。

日本人として生を享けた以上、一度は絶対に到達したかった場所に。

己の日本人としてのアイデンティティを再確認できる場所に。

同時に、トップに立ちたいという野望を文字通り満足できる場所に。

日本最高点の石碑は、自然の岩の上に立っている。実際にはその奥に展望台があり、そちらの方が高い位置にある。当然そちらにも登っておく。馬鹿と煙は高いところに登りたがるのです。

展望台から見た雲海と影富士日本最高点で「フジヤマヴォルケイノ」に挑戦

ここではさまざまな所業が行われた。

・難関スペルカード「フジヤマヴォルケイノ」の取得(Jinさん)
・美佳タイプのローマ字単語の打ち切り(ぽかたん)
・DS版DQ5のエスターク撃破(むなすぃ)

ローマ字単語打ち切りは、日本最高点では初の達成だろう。他2つは達成者がいるかもしれないが。DS版DQ5発売が2008.7.17なので微妙なところだ。ちなみにDSの動作確認は前例がある。

日本最高点で美佳ローマ字単語日本最高点でDS版DQ5エスターク戦

筆者はというと、日本最高点到達時点で完全に燃え尽きていたため、特に何をするでもなくボーッとしていた。

●下り:予定と実績

場所高度予定実績
山頂3720m6:007:20
八合五勺3500m6:307:49
本八合目3400m6:457:55
八合目3350m7:008:03
本七合目3200m7:308:28
七合目3090m8:008:50
本六合目2700m9:009:19
砂払五合目2300m10:2010:04
新五合目2000m11:0010:32

※高度はビミョウに違うかも
※時間はデジカメのファイル作成時間。ビミョウにずれているかも

●下山開始(3720m)〜七合目(3090m)

日本最高点到達後は、下山するだけだ。御来光直後はあれほどありがたく思えた太陽光だが、1時間も経過すると灼熱感だけが増し、とっとと雲の下に入りたいと思うようになる。途中で雨具やフリースを装備解除しつつ、7:20にはお鉢巡りを終え、須走口下山道から下山を開始した。

お鉢巡り終盤。だいぶ下ってきた4時間前に登ってきた登山道

この頃から雷らしき音が断続的に聞こえてくるようになった。周囲を見渡しても雷雲らしきものはないが、これだけ近くで聞こえるってことは……下山して雲の中に入ってからがヤバそうだ。だが、この心配は杞憂に終わった。実は山麓で演習している自衛隊が醸し出す騒音らしい。

さて、須走口と言えば七合目から先の「砂走り」が有名だが、山頂〜七合目の区間も似たようなものだ。スキーと似たような感覚で、滑るように下山できる。あまりにも滑りすぎるので、逆に制動をかける必要があるくらいだ。なお、この時点で膝の痛みは全く無し。膝サポーターがあまりにも偉大すぎる。下山ってこんなに楽で楽しいものなんですね!(少なくとも七合目まではそう思っていた)

快適な下山道1快適な下山道2。この辺の下山は実に楽で楽しい!

八合目までは吉田口下山道と共通なので団体が多かったが、そこから先はガラガラで、自分のペースを乱されることもなくなった。延々と続く砂の大通りを一歩一歩下山していく。途中で休憩を入れつつも、本八合目まで35分、さらに七合目までを55分で下山した。登りにはそれぞれ1時間半、2時間かかったことを考えれば、素晴らしい速度だ。この下山道がいかに楽かがよくわかる。

但し問題がないわけではない。まずは凄まじい砂埃。マスクは必須だろう。さもないと靴の中だけでなく口の中まで砂だらけになる。そして直射日光。須走口は基本的に東側にあるので、午前中に下山すると容赦なく太陽熱と紫外線が降り注ぐ。ぽかたんから日焼け止めをもらって少しつけてみたが、途中から半袖Tシャツで下山したこともあり、凄まじく焼けた。

吉田口下山道との分岐。須走口は赤色戦士たちの休息。見方によっては海水浴みたいだ

そういえば、本八合目と八合目には確かに吉田口下山道との分岐があった。赤と黄色で色分けされているので分かりやすい標識だが、疲労や怪我で消耗していたり、日没が近づくなどして焦っていたりすると間違えることがあるかもしれない。用心しておくに越したことはない。

●七合目(3090m)〜新五合目(2000m)

七合目の山小屋で一服。ここでdoraguが弁当を食っていたが、筆者はまだ食欲が回復せず。POCARIだけ補給しておく。実は17日昼以来ずっとチョコレートと水、POCARIだけでしのいでいる。代わりにトイレの回数が非常に少ない。なんと山小屋での1回だけだ。水分は汗になって出てしまうからだろう。(→これは褒められたことではなく、水分補給不足で血液がネバつくらしい)

七合目からしばらく行くと、本格的な砂走りの始まりだ。噂には聞いていたがこれはとてつもなく凄まじい。膝が強く、かつバランス感覚の優れた人ならかなりの速度で下山できる。だが、筆者はそのいずれにも該当しないため、ここから先が苦難の始まりだった。

砂走り。こんな感じの道が
3kmくらい延々と続く
まだまだ続く砂走り

まず、バランス感覚がないと簡単に転倒する。ダブルストックを駆使していようと関係ない。体重+ザックの重量に加えて、普通に下山する以上の速度がついているからだ。運動エネルギーは速度の2乗に比例して増大するため、少しスピードを上げるだけで支えきれなくなる。砂の上に倒れるならまだマシだが、石や岩の上に倒れたら負傷は確実である。根本的な解決策は、速度を落とすことだ。歩幅を小さくして一歩一歩降りていく。

それでも少しずつ速度が上がっていくため、今度は膝に力を入れて制動をかけなくてはならない。膝が弱いとこれがきつい。一歩進むごとに、膝へのダメージが地道に蓄積していく。万一膝の痛みが再発したら恐らく途中で力尽きるだろうと直感したため、さらにスピードを落とす。仮に登頂時点で膝が痛かったら、相当難儀したことだろう。

本六合目〜砂払五合目の区間はまさに地獄だった。灼熱の太陽が照りつける中、何度も転倒しつつ、終わりが全く見えない砂走りを延々と繰り返すのは、登りよりも数段キツかった。七合目あたりで下界の雲がかなり迫っていたため、すぐに雲の中に入れるだろうと考えたのも甘かった。結局砂払五合目あたりまでずっと日に焼かれ続けた。

砂払五合目。砂走りもようやく終了ようやく新五合目に戻ってきた

砂払五合目を過ぎてしばらく行くとようやく砂道が終了し、森の中に入る。ほぼ同時に雲の中に入ったこともあり、まさにオアシスだ。幸いなことにこの時点でも膝の激痛はなかった(多少違和感はあり)ため、森の中の道も普通に歩いて下山できた。その結果、11時のシャトルバスに間に合うタイミングで何とか下山完了!

●下山完了後

とりあえず膝サポーターを外してアイシングを行う。シャトルバスの時間が迫っていたこともあり、土産品を買う余裕は無し。土産品を期待していた人には申し訳ないが、自分の膝の方が大切だ。シャトルバス内でもアイシングを継続する。これをやるとやらないとで、後の膝の痛みが100倍違ってくる。

そういえば今回は下山後の温泉について何も考えていなかった。が、Jinさんの素晴らしい誘導により、実にスムーズに温泉に到着〜 登山後の温泉の爽快感は麻薬的だ。何物にも代え難い。

その後しばらくの間、今後の計画について話す。が、フジヤマプロジェクトの達成感が大きすぎて、匹敵する名案が出ないまま終了。次に何をやるかは各自考えるということで解散!

●東京帰還後

帰りの車の中では8割くらい爆睡していた。お疲れの中またしても運転を任せてしまい大変申し訳ない>ぽかたん その後、上野DAYDREAMに行ってカード&ボードゲームをやろうという案もあったが、100%寝てしまう自信があったので無難に(?)TOD対戦を提案してみる。れえるさんとはまだ対戦していないし、そもそもTOD対戦自体がものすごく久しぶりだし。登山後に敢えてタイピングというのがタイパー/タイピストたる所以だ。

その前に食事ということで、梅欄という(その筋では有名らしい)店で堅焼きそばを頂く。これがまた渋谷GIGOのすぐ近くにあるのです。

遅めの昼食は梅欄で堅焼きそば

まずは団体戦を行う。別名:れえるさんを皆でかわいがる会(違)。筆者は3章で対戦した。長期にわたってサヴォリまくり状態なので、正確性100%は速攻で途切れた。あとはスピード勝負を余儀なくされる。なんかMISSIONでは斧の直撃で危うく死にそうになるし。直後のライフは取ったが、ボス戦直前の時点では少し負けていた。で、クイズ。「アメリカ合衆国に無いものは?」 選択肢は確か「アマゾン」「大使館」「摩天楼」。ここでうっかりローマ字を先に見てしまったため、Amazon.comならアメリカにあるじゃん、と考えてしまってハマる。その後は何とかしのぎ、かろうじて逆転勝利。ふひー

次、ゆぞと4章。TOD対戦経験の少ないれえるさんは誤魔化せても、ゆぞレベルになるとそうはいかない。ヴォコヴォコにされまくる。2体出た時に1体取るのが精一杯という体たらくで、500ポイント差の惨敗。いや、これだけサヴォリまくって500点差なら善戦した方か。

次、れえるさんと5章。長文中心なので3章よりは戦いやすく、雑魚戦はそこそこ優勢に推移する。マジシャン前でライフ5個あったため、一つもワードを取らせない勢いで攻めてみる。同時に相手のミスを誘い、先にゲームオーバーに追い込む狙いも含みつつ。が。こういう邪念が入ると大抵はろくなことにならない。途中で指がローマ字入力を忘れやがり、あり得なさすぎるタイプミスを5発かましてまさかの大爆死。得点差は2200くらいあったが、先に死んだ方の負けである。はい、終了〜

次、本日の頂上決戦。今なおパワーアップ中のゆぞと、微妙に退化したぽかたんで。これはなかなか見ごたえのある勝負だった。このような勝負を目の当たりにすると、次のTOD対戦までにリハビリしておこうという気になる。

TOD団体戦の結果TOD頂上決戦(ゆぞVSぽかり)の結果

【TOD第1戦】

1P2P
1れえるむなすぃ
2れえるPocari
3れえるdqmaniac
4A.Yuzodqmaniac
5れえるdqmaniac
6Pocari

結果(1P)結果(2P)
12328(23words, ??%)3556(29words, 98%)
23574(31words, ??%)6119(67words, 98%)
33511(22words, 86%)3828(24words, 95%)
43677(35words, 85%)3144(21words, 94%)
53386(17words, 83%)5576(48words, 96%)
6GAME OVER
評価正D特B他A正B他A
年俸2億1708万円7億2795万円

※5章はマジシャンでdqmaniac死亡
※6章は1P側のみでプレイ、MISSIONで死亡
※時々正確性が??になっているのは、デジカメのフラッシュ反射で隠れてしまったため

【TOD第2戦】

全章 A.Yuzo VS Pocari

結果(1P)結果(2P)
12517(22words, ??%)3630(29words, 99%)
24437(51words, 85%)4846(46words, 94%)
33054(18words, 82%)3603(25words, 92%)
43481(34words, 88%)3243(23words, 94%)
53969(28words, 85%)4687(35words, 95%)
65154(??words, ??%)5563(??words, ??%)
評価正D他A正B他A
年俸5億3515万円10億0676万円


富士登山の感想

●後遺症一覧

太ももに軽い筋肉痛19日がピーク、以後消滅
すねに軽い筋肉痛20日がピーク、以後消滅
両腕と首の後ろに日焼け22日時点でまだ残っている
左足親指外側に水ぶくれ19日朝に速攻で潰した
左足首に靴ずれ未遂前回までは水ぶくれになっていた場所
両足の親指の爪に内出血登山をやる限り治らない?
左手親指に擦り傷転倒の際に岩で切った。既にほぼ治癒
TOD対戦禁断症状wwwwwこれは一生治らない?

●全体を通しての感想など

富士山登頂は今回が最後のチャンスではないが、最大のチャンスであった。確実にモノにできて本当に良かった。同時に、今後もう一度登りたいと思った。より難易度の高いルートで。あるいは日帰りで。米国に行っている間は難しいだろうが、帰国後は是非登りたい。いつ帰国できるかは不明だが、まさか一生海外なんてことはないだろう。

また、今回は膝の痛みをほぼ完全にシャットアウトできた。鍼+膝周囲の筋力強化+ダブルストック+アイシング+高性能サポーター万歳! 膝の痛みさえ解消されれば、登山のマイナス面は全くない。それどころか、心身の健康には明らかにプラス!

ってことで登山は今後も継続しようと思う。次のターゲット候補は「3000m級の山」だ。大雑把に言うと3000m級に登れるのは9月まで、2000m級に登れるのは10月までで、それ以降は冬山対策が必要になる。あとは仕事等の状況を勘案して決定する。


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