第20回 板橋Cityマラソンのフルマラソンの部に参戦してきた。
2017.3.19(Sun)●結果
【タイムと順位】
TIME | |
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OFFICIAL TIME | 5:11:22 |
NET TIME | 4:55:54 |
※OFFICIAL TIMEはスタート合図からゴール地点通過までの時間。各所の時計に表示される。
※NET TIMEはスタート地点通過からゴール地点通過までの時間。
※総合順位は12601名中8676位。「マラソン一般の部 男子」では11289名中7419位。
距離 | ラップ | 1kmあたり時間 | 合計時間 |
---|---|---|---|
5km | 30:27 | 6:05 | 0:30:27 |
10km | 28:19 | 5:40 | 0:58.46 |
15km | 27:51 | 5:34 | 1:26:37 |
20km | 28:42 | 5:44 | 1:55:19 |
25km | 31:25 | 6:17 | 2:26:44 |
30km | 37:27 | 7:30 | 3:04:11 |
35km | 46:43 | 9:21 | 3:50:54 |
40km | 46:23 | 9:17 | 4:37:17 |
42.2km | 18:37 | 8:29 | 4:55:54 |
※ラップタイムは公式サイトに表示されたタイム速報(参考値)。
※合計時間はラップタイムの合計値。つまりネットタイム。
※1kmあたり時間はラップタイムを距離で割ったもの。
※中間点(21.1km)のネットタイムは2:02:10。
25kmまではやや遅めながらも順調に推移していたことが分かる。その後はどんどんペースダウン。特に30km以降はほぼすべて歩いたため、大幅にペースダウン。但しシンガポールマラソンと違って暑さによる消耗は無かったため、徒歩区間でもキロ9分20秒程度をキープした。
※コースはこちら。
昨年のこの大会の情報を収集した結果、10kmまでは混雑していてろくに進めないとのことだった。従って、基本的には無理せずゆっくりと走ることを念頭に置き、以下の目標を設定した。
(1) 30km走り続ける。 (2) 最後まで走り続ける。 (3) その結果としてのサブ4。 |
前回のシンガポールマラソンでは膝を痛め、19km地点で歩き始めた挙句、ゴールまでに5時間20分近く要する完敗だった。その後、ハーフマラソンはこちらの通り4回走ったものの、それ以上の距離は経験していない。そこで、三段階に分けて目標を設定した。タイムに関しては、敢えて積極的に狙わないこととした。完走できれば結果はついてくると考えたためだ。
なお、この大会は都内からのアクセスが良いことと、参加料が比較的安いことから、人気のある大会らしい。従って、今回もエントリー開始の0.1秒後に行動を開始し、5分後には支払いまで済ませておいた。
これではフルマラソンどころかハーフマラソンの対策にもなっていない。しかし、寒い中で距離を踏む練習はどうしてもやる気にならない。そこで、練習の質を上げることとした。即ち、直前2週間では坂道トレーニング兼インターバル走を実施した。即ち、自宅周辺の橋4つを含む2.65kmのコースを2周する。登り坂で負荷をかけるとともに、下り坂や平地では積極的に速度を上げる。そして、最後にクーリングダウンとして200mのジョグを追加する。
寒さ対策としては、ランニングタイツ上下と手袋を活用した。
会場にはスタートの40分前に到着した。今回はゼッケンやチップ等が事前に送付されてきたため、受付は無い。まずはスタート地点や荷物預かり所、トイレ等の場所を確認しつつ歩き回る。フルだけでも約15,000名が参加する大規模な大会であり、露店も多数出ていたため、なかなか賑やかだ。そして好天に恵まれたため、寒い思いをすることなく着替えや準備運動を済ませることができた。スタート20分前には準備を終え、ランに不要な荷物をザックに詰めて預かってもらう。
スタート15分前にはスタート位置への移動を開始した。今回は参加者が多いため、希望する位置に並べなくなる可能性があると考えたためだ。実際には、スタート時の混乱を避けるため、持ちタイム別に並ぶ場所が設定されていた。筆者は「Oブロック」(推定申告タイム5時間以上。筆者はシンガポールマラソンの実績値として5時間19分21秒と申告)の中央付近に並ぶことができた。ちなみに、最後尾のブロックなので無用な割り込みをする人も無し。
スタート時の気温は約13度、晴れ。懸念していた風はほとんど無い。ランニングタイツ上下を装備しているため、寒さを感じることは無かった。スタート時の服装は、ランニングタイツに加えて上が速乾性Tシャツ。下が速乾性下着+短パン。手袋は装備しなかった。また、晴れていたためサングラス(眼鏡の上に着脱するタイプ)を装備した。但し、帽子は風で飛ばされるリスクを考慮して装備しなかった。これを含め、日焼け対策を全くしなかったのが後で響くことになる。
往路は基本的に追い風だった。但し、5km付近の橋を渡る際に凄まじい横風が吹いていた。ゼッケンが風で煽られて音を立てるくらいの風だ。往路の走りには特に影響しなかった(というよりも追い風に助けられた)が、復路が思いやられた。
なお、5km地点には大変見やすいデジタル時計が用意されていた。また、1km毎に表示があり、かつ同じコースを往復するため、自分の位置は常に把握することができた。例えば、5kmの表示の少し後に37kmの表示が見えるという具合だ。
10kmを過ぎると、少しずつランナーがばらけ始めて、ようやく少しだけペースアップできた。キロ5分20秒程度まで上がった区間もあった。Mブロックに加えて、L,K,J,Cブロックのランナーも頻繁に見かけるようになった。
しかし12km過ぎ、今度は先頭ランナーが折り返してくるというアナウンスがあり、道幅が半分になった。ここでまたペースダウンを余儀なくされ、結局20kmまでキロ5分40秒前後で走らざるを得なかった。なお、実際に先頭ランナーが折り返してきたのは最初のアナウンスから20分も経過した頃だった。このため、遥か前方を見て折り返しのランナーがいないようなら、一時的にコーンの外側を走行したこともあった。逆に、道を外れて土の上を走ったこともあった。いずれも、低速で並んで走り続ける人たちを抜くための止むを得ない措置だった。
ペースが遅く、肉体的にも精神的にも余裕ありまくりだったため、筆者のゼッケンナンバーである15619の素数判定を実行して暇潰し。エラトステネスの篩を47まで実行したが、走りながらでは脳がついていかず一時停止した。続きは30km以降の徒歩区間で実施した。
ちなみに給水も混雑していて取れないことがあった。並んで待てば取れたかもしれないが、タイムロスを考えるとそこまでして取る必要性を感じなかった。幸いなことに、第1給水(4.2km)は運良く一番端で取れた。その後も第3(9.2km)、第5(14km)とほぼ2回に1回の給水だった。これは想定の範囲内だ。ハーフマラソンでも5〜6kmに1回の給水と決めている。但し、今回はスポーツドリンクを全く取れなかったのが後に響いた。
ところが、折り返した瞬間から、今度は猛烈な向かい風との格闘が始まった。可能な限り他の人の後ろについて風除けを試みたが、ほとんど効果が無かった。強風が前と斜め前から絶え間なく吹き付けてきたためだ。仕方なく、当面の目標を「30kmまで走り続けること」に設定して進み続ける。しかし、前半の無理な追い抜きでそれなりに消耗していたらしい。そして、この向かい風との格闘がトドメとなった。
第8給水(23.4km)で、初めてスポーツドリンクにありついた。この補給の遅れも、その後の走りに響いたかもしれない。
第9給水(25.4km)で、異変の兆候が現れた。給水直後に走り出す気になれず、水を飲むのに時間を掛けた挙句に歩き続けた。その後、速度は明確に低下した。そして第10給水(27.7km)で、両脚の付け根に耐え難い痛みを感じ、止むを得ずその後28kmの表示まで歩き続けた。その後30km手前までは騙し騙し走ったものの、この区間から明確にラップが落ち始めた。
この徒歩区間では、給水所に用意されている水、スポーツドリンク、バナナ、レーズン、塩飴等を取り放題だった。おにぎりやパンは体が受け付けないし、スポンジは体を冷やしすぎる恐れがあったのでやめておいたが。
35km手前では筆者のゼッケンナンバーである15619の素数判定の続きをやって暇潰し。歩きながらだと脳にも余裕がある。53以降113までエラトステネスの篩を実行し、15619が素数であることを確認した。ちなみに、113の次の素数は127であり、1272=16129≧15619なので、127で割る必要は無い。
35kmを過ぎたところで、もう休養は充分と判断し、走り始めた。ところが、今度は古傷の左膝が本格的に痛み始め、なすすべなし。結局、1km走り続けることすらできなかった。
37km手前の登り坂では、多くの人が歩いていた。たまに走っている人もいたが、歩いている筆者の方が速いケースもあった。
42kmの表示の約100m手前からは、満身創痍の肉体に鞭打って走った。相当ゆっくりペースだったが。
その後荷物を受け取り、上下にジャージを装備して防寒対策とする。14:30から抽選会が実施されるとのことだったが、トークショーが終わるまで待っているのもタルいのでとっとと引き揚げた。また、完走ラーメンをはじめとする各種飲食店は距離が遠すぎて諦めた。何しろ脚が使い物にならず、100m歩く気にもなれなかったためだ。
整理運動を済ませ、浮間舟渡行きの無料バスに乗り込む。このバスは大変ありがたい。フルマラソン後に駅まで約1km歩くのは非常にしんどい。
なお、板橋Cityマラソン参加者向けに、銭湯の割引券も送付されていた。だが、結局省略して帰宅した。銭湯まで歩く気力も無かったためだ。それに、速乾性の登山用シャツと登山用下着、ランニング用短パン、速乾性ジャージを装備していたため、不快感は全く無し。
左膝の痛みは翌日まで継続した。太ももの筋肉痛は翌々日がピークだった。翌日が休日で本当に良かった。すべての痛みが消えたのは4日後のことだった。
また、前回は特に30km以降で、腕や脚の筋肉が継続的に痛みを発し、mustlerと呼ばれる塗り薬を大量に消費した。だが、今回はこのような薬が無くても完歩できた。最大の要因は、ランニングタイツ上下の採用にあると考えている。また、ランニングを継続して多少は筋力が増したためでもあるだろう。加えて、カネカヘルスケア社がスタート前に配布していたATHLETE Q10 MAXなる錠剤も効いたかもしれない。
30km手前で歩いた理由は幾つか考えられる。その最たるものは、ハーフを超える練習をしなかったことだろう。仮に前半の混雑や後半の向かい風という悪条件が無かったとしても、30km走り続けることができたかどうかは怪しい。
また、今回は日焼けへの防御を全くしなかった。その結果、顔面がそこそこ焼けて、以後数日はひりひりとした痛みや皮むけに苦しむこととなった。3月とはいえ、5時間超も直射日光に晒され続けるのだから、日焼け止めや帽子等の対策をすべきだろう。なお、首から下はランニングタイツである程度防御できていた。
……
今後、当面は休養し、各所の痛みが完全に回復したらランニングや登山を再開したい。但し、三度目のフルマラソンに関しては未定である。現時点では距離を踏む練習を実行するための時間とモチベーションを確保できないためだ。従って、たまにハーフを走る程度が身の丈に合った楽しみ方だろう。
とはいえ、将来は三度目のフルマラソンを走りたくなるかもしれない。その場合は、30km、40kmとステップアップしていく必要がある。それに、ハーフマラソンでも次の目標として1時間35分を切りたい。そのためには、キロ4分30秒を維持する必要があり、練習にも工夫が必要だ。確かに、いきなり負荷や距離を増すのは故障の原因となるので避けるべきだ。だが、今後筋力が備わってくるに従って徐々に練習をレベルアップさせる必要があるだろう。