第8回 品川・大井スポーツの森

二度目のフルマラソン完走の準備として、10月からハーフマラソンを月1回走ることにした。果たして今度はフルマラソンを歩かずに完走できるのか!? 5時間切りに届くのか!?


2016.12.10(Sat)

第8回 品川・大井スポーツの森のハーフマラソンの部に参戦してきた。

●結果

距離ラップ1kmあたり時間合計時間
3.097km14:134:3514:13
6.097km13:384:3327:51
9.097km13:524:3741:43
12.097km14:044:4155:47
15.097km14:144:451:10:01
18.097km14:344:511:24:35
21.097km14:224:471:38:57

※合計時間、ラップタイムは完走証から抜粋。
※いずれも、ゴール地点の時計を目視確認した値と一致した。
※1周3kmのコースを7周する。但し、スタート地点とゴール地点が97m離れている。
※男子完走132名中26位。

●きっかけ

2017年3月までに二度目のフルマラソンを走るという目標を設定し、3/19の板橋Cityマラソンへのエントリーを済ませた。準備として、最低でも月1回はハーフマラソンを走ることとした。今回の「第8回品川・大井スポーツの森」への参加は、その一環である。昨年と同様、自宅周辺の周回コースで21.1km走るのでは甘えが発生するため、今回も公的な大会に申し込み、自分を追い込むことにした。

また、ハーフマラソンへの挑戦は今回が三度目であり、タイムを短縮する楽しみも出てきた。今までの20km以上のレースへの参加状況はこちらの通り。

●準備

気温が下がり、ランニングに適した季節になった。暑さで消耗してペースダウンすることがなくなったのが大きい。実際、ここ1カ月の練習では6.7kmのコースを常にキロ4分20秒を切って走れるようになった。このスピードアップが、ハーフマラソンにも効いてくると思われた。

だが、好事魔多し。大会9日前に喉風邪に罹患した。寝ている間に喉が冷えて乾燥したのが原因らしい。トレーニング以外では安静に努めて回復を図った。だが、大会2日前には咳という不快な症状も追加され、万全とは程遠い体調で本番を迎えた。

●当日

今回は自宅付近の会場だったため、まずは約2.9kmの道のりを約30分かけて歩く。準備運動としては十分すぎる。むしろここで疲労するのはもったいないと感じ、速度を落とした。

会場に到着後、速攻で受付を済ませる。今回も開会式からの参加を断念し、ハーフマラソン開始の30分前に到着するように調整した。早く着きすぎてもやることが無いし、体も冷えてしまうためだ。ハーフマラソンでは6位以内に入賞すれば表彰対象になるとの説明が聞こえてきた気もするが、現時点の実力では到底届かないため関係ない。また、今回も荷物預かり所が用意されていた。もっと早く到着していればコインロッカーも使えたのだが、既に埋まっていたため、預かり所を利用した。

スタート時の気温は約10度、晴れ。但し北風がやや強い。つまり各周回の前半では追い風、後半では向かい風となった。また、スタート前に半袖短パンでじっとしていると明らかに寒い。風邪が完治していないこともあり、直前まで上下ともジャージを装備して寒さをしのいだ。また、給水場には温かいスープも用意されていたため、積極的に摂取して内部から温めた。逆に、冷たい水やスポーツドリンクは体が受け付けなかった。

スタート10分前に準備運動を開始した。そして着替えを済ませ、ランに不要な荷物をザックに詰めて預かってもらう。

ハーフマラソンの部は11:00にまとめてスタートする。出走者は男性136名、女性33名、計169名もいたらしい! これだけ人数がいると、スタート時の混乱を避けるため、持ちタイム別に並ぶ場所が設定されていた。筆者は「1時間30分〜2時間」のグループのうち、やや前の方に陣取った。最初の3kmは準備運動を兼ねてキロ4分40秒ペースでジョギングと割り切っていた。ダッシュしたい人には先に行ってもらった方が良い。但し、後ろに下がり過ぎると後で前の人たちを抜かねばならず、面倒なので程々に。また、スタート直前に靴紐を結び直すようアドバイスがあった。蝶結びを二重にして、余った紐を既に結ばれている部分に挟むというものだ。これで、スタート時や折り返し時に周囲の人に靴紐を引っ掛けられたたり、後半に紐が解けたりするリスクが激減するらしい。

この大会では1周3kmのコースを7周する。正確には、スタート地点がゴール地点の97m手前にあるため、1周目が3.097kmだ。これに3km×6周を追加して、ちょうどハーフマラソンの距離になる。

●スタート後 1〜2周目

1周目は適切なペースメーカーを見出すことに専念するつもりだった。ところが先月の第4回 多摩川 季節のめぐみマラソンほど混雑していなかったため、周囲のランナーたちは快調に飛ばしていく。もちろんキロ4分20秒を切る高速ランナーたちについていくような愚行はしない(というよりもできない)。だが、キロ4分35秒前後で走る一群に巻き込まれ、結果的についていくこととなった。要因は三つある。第一に、風邪で頭が朦朧としていて正常な判断力が失われていた。第二に、公園内を抜けて一般道の歩道に入った段階では心地良い追い風が吹いており、ペースが自然に上がった。第三に、ここ1カ月のトレーニングの結果から、今回は自己ベストの更新が見えていたため、前回よりも少し速めに行こうという意識が残っていた。

その結果、1周目を終える段階で既に呼吸が苦しく、体も重くなった。この時点で棄権しようかと思ったくらいだ。

2周目の冒頭では給水をしなかった。これは予定通りだ。その後はペースを抑えて巡航速度に入るつもりだった。だが、今度はランナーズハイに陥ったらしく、思ったよりもペースが下がらない。

なお、走り始めには手袋を装備していた。腕時計のズレを防ぐため、左手の手袋の上に巻いていた。だが1周すると暑くなり、4km手前で手袋を装備解除した。ここで腕時計を外すのに結構手間取った。その間は腕振りができず、時間的にも体力的にも少なからずロスしたと思われる。次回に向けた改善事項だ。

ゴール地点に大変見やすいデジタル時計が用意されている。これでスプリットタイムや目標との差分を確認しながら走る。1周目終了時点で14分13秒、2周目終了時点で27分51秒だった。ここまではキロ4分35秒を切るペースを維持しており、想定よりもかなり速い。明らかに飛ばしすぎであり、中盤以降のペースダウンが懸念された。

●3〜4周目

6km過ぎで最初の給水を済ませた。立ち止まることもなく、若干減速しつつスポーツドリンクを飲み干して先に進む。このタイミングで1人に抜かれ、約10秒の差がついた。3周目はずっとこの人を追いかける展開に。一応ペースメーカーと言えなくもないが、風除けにするには距離が離れすぎている。同時に、別の人にすぐ後ろにつかれた。こちらは筆者が風除けになっている感じだ。そして、特にコース後半の向かい風区間(約1km)で徐々に消耗を感じ始めた。太ももには早くも張りを感じ、ふくらはぎの痛みも徐々に、そして確実に増していった。

9km過ぎで二度目の給水を済ませた。本来この給水はしない予定だった。だが、序盤のオーバーペースが祟って消耗していた。また、すぐ後ろについていた人にはここで抜かれた。この人とは最終的に2分近い大差がついた。また、新たなペースメーカーは結局最後まで見出せなかった。3周目冒頭で抜かれた人とは約10秒差で推移していたが、4周目以降は徐々に遠ざかり、最終的には全く見えなくなった。

4周目の時点で、残った距離の長大さにウンザリしつつ、耐えるだけの走りとなっていた。体調が悪化した場合は棄権する気満々だった。10月のさわやか健康マラソン@夢の島では精神的に一番キツかったのが6周目だった。だが今回は、4周目が一番キツかった。

3周目終了時点で41分43秒、4周目終了時点で55分47秒だった。やはり、徐々にペースが落ちている。特に4周目は、今回目標としていたキロ4分40秒(3kmあたり14分)ペースをついに割り込んだ。これでガックリきてしまった。

●5〜6周目

適切なペースメーカーを見出せないまま、一人旅がひたすら続いた。他に同じペースで走っている人はほとんど見かけなくなった。但し参加者が多いため、周回遅れの人を抜き去る機会が急増した。また、フル駅伝やハーフ駅伝(9:45スタート)、12km(12:00スタート)等の別の種目への参加者のうちトップ層が、時々ものすごいスピードで抜き去っていった。

12km過ぎと15km過ぎに三度目、四度目の給水を済ませた。その際に立ち止まり、歩く時間がだんだん長くなった。3km走るごとにほぼ力尽きていたためだ。太ももとふくらはぎの張りはいよいよ激しくなり、足が上がらなくなってきた。

5周目終了時点で1時間10分01秒、6周目終了時点で1時間24分35秒だった。この時点で、平均キロ4分40秒ペースからついに遅れた。特に6周目では、キロ4分51秒まで落ちたためだ。7周目の落ち込みによっては、前回記録を下回る可能性すら出てきた。

●7周目

最後の周であり、精神的にも肉体的にもキツかった。まず、18km過ぎの最後の給水では徒歩区間が大幅に増加し、大きくタイムロス。ある程度呼吸を整えるまでは、再び走り始める気になれなかった。周の前半は追い風となるため、ここで可能な限りペースを上げた。だが、後半では北風に向かっていくためペースの低下を余儀なくされた。残り1kmからはラストスパートを開始した人たちが後ろから迫ってきたが、それに対してペースを上げる余力は全く無かった。一歩一歩着実にペースを刻むことだけを心掛けるしかなかった。なお、心配していた膝の痛みは最後まで出なかった。前回までと比較しても悪条件が揃っていた(風邪、前半飛ばしすぎ、舗装路)ため、5周目後半に入った時点で警戒していたのだが。

競技場に入るのと前後して、ハーフマラソン参加者2名に抜かれた。他の種目のランナーにも抜かれたが、抜き返す余力は全く無かった。但し、最後の直線では1時間39分切りが見えていたのでスパートし、結果的にこのタイムを切ってゴール。本来スパートは1km手前からやるものだが。

タイムは1時間38分57秒だった。ラスト3kmはキロ4分47秒まで低下した。ゴール時点では余力がほとんど残っていなかった。フルマラソンに向けて、一抹の不安を感じた

●ゴール後

まずは完走証を受け取る。今回も、ゴールタイムだけでなくラップタイム、スプリットタイム、順位まで記載されていた。なお、後日掲載されたリザルトはこちら

筆者は出走136人中26位。上位10%以内どころか15%以内も逃した。前回までよりもガチな人が集まっている印象だ。本格的なランニングシーズンを迎え、参加者の記録が上がっているのか。気温が低下し、北風も吹いているということで、まったり組はそもそも参加を控えたのだろうか。なお、4周目冒頭の給水のタイミングで抜かれた人と少し会話した。筆者とは2分近い差がついており、順位も19位だった。つまり2分短縮すれば7つ上がったということか!

その後整理運動を済ませ、荷物を受け取った後、給水しておく。結局スポーツドリンク1杯に加えて温かいスープ4杯を飲み干した。走っている間はなかなか充分に給水できず、明らかに水分は不足していたということか。ハーフだから最後まで持ったのであって、フルではもっと余裕を持った給水が必要となるだろう。

そして帰宅の途についた。疲労が激しかったためバスを利用する予定だった。だが、バス停が道の反対側にしか無かったため見逃し続けて、結局徒歩で帰宅することとなった。整理運動としてはちょうど良いのだが、風邪は明らかに悪化したと思う。なお、シャワーは省略して帰宅した。速乾性の登山用シャツと登山用下着、ランニング用短パン、速乾性ジャージを装備していたため、不快感は全く無し。

寝ている間の左膝の痛みは前回ほどではなかった。むしろ、股関節の左側の痛みが気になった。翌朝になっても状況は変わらなかった。但し今回は風邪のため朝ランを控えており、実際に走った時にどのくらい痛んだか、あるいはどのくらいのペースで走ることができたかは不明だ。翌々日にようやく痛みが消えた。太ももとふくらはぎの筋肉痛は翌々日がピークだったが、前回ほどではなかった。これは、翌日に朝ランをやらず完全休養に充てたためだろう。昨年よく痛めていたハムストリングスは全く問題無し。

●今後に向けた改善点

1km4分40秒弱のペースを15kmにわたり維持し、その後も耐えて、結果としてハーフマラソンで自己ベストを記録したことは少しだけ自信になった。仮にフルマラソンでこのペースを保てばサブ3.5達成となる。だが、現在の実力では到底無理であることもはっきりと分かった。ここから先は距離を踏む練習をしないとどうにもならない。そこまでの時間とモチベーションを確保できない以上、たまにハーフを走る程度が身の丈に合った楽しみ方だろう。

とはいえ、2017年3月に二度目のフルマラソン完走という目標を設定した以上、30km、40kmとステップアップしていく必要がある。それに、ハーフマラソンでも次の目標として1時間35分を切りたい。そのためには、キロ4分30秒を維持する必要があり、練習にも工夫が必要だ。確かに、いきなり負荷や距離を増すのは故障の原因となるので避けるべきだ。だが、今後筋力が備わってくるに従って徐々に練習をレベルアップさせる必要があるだろう。

実際、今回は課題の多いレースだった。先月から21秒しか縮まっていない要因は五つある。

(1) 風邪の時に強行するな! 体調管理ができていなかったのは、今回の最大の失敗だ。本番9日前に始まった喉風邪が結局完治しないってどういうことよ。それに、マスクを手放せない状態まで悪化したのだから、参加しない決断をしろ! 休む勇気も必要だ。参加費3990円がもったいないのは事実だが、体調がさらに悪化したらそれ以上のロスになる。

(2) 序盤突っ込みすぎ! キロ4分40秒(3km14分00秒)のイーブンペースで行くつもりが、風邪で判断力が鈍ったのか周囲のハイペースに巻き込まれたのかキロ4分35秒で突っ込んだ。その結果、後半ボロボロに崩れ、結局キロ4分40秒ペースから30秒も遅れた。

(3) 脚へのダメージが甚大すぎ! 舗装路はやはりキツい。6km過ぎで早くも太ももに張りを感じ、以後ふくらはぎの痛みがどんどん増していった。その結果、膝にも負担がかかる走りとなった。風邪の影響もあるとはいえ、根本的にはまだまだ筋力が不足しているのだろう。

(4) 向かい風への耐性が無さすぎ! 各周回の後半で北風をまともに受けることとなり、消耗した。今回は3周目以降で適切なペースメーカーを見いだせなかった(むしろ自分がペースメーカーにされていた)ため、風除けができず。いやそれ以前に、普段から向かい風トレーニングができていない。

(5) 終盤の粘りが無さすぎ! 6周目以降はペースを上げる気力が全く湧き起こらず、惰性で走り続けるだけだった。その結果、イーブンペースを守った人たちに次々と抜かれていった。抜き返す余力は全く無し。


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