丹沢塔ノ岳6回目



●概要

・ヤビツ峠発、大倉着
・2人パーティ(まっど、筆者)
・丹沢塔ノ岳(1491m)に登頂
・鍋割山(1273m)は準備不足のため断念

●動機、準備、感想

丹沢塔ノ岳登山の動機
丹沢塔ノ岳登山の準備
丹沢塔ノ岳登山の感想


丹沢塔ノ岳登山の動機

タイパー登山部として企画した、2013年初の登山である。当初は5人以上で登る予定だったが、残念なことにキャンセルが相次ぎ、まっどさんと二人で登ってきた。

丹沢塔ノ岳には過去に5回登った。今回は別のルートから登ろうと考えた。候補は、先月も検討した「ヤビツ峠から二ノ塔、三ノ塔経由」だ。先月は「登りの負荷が大したことない」と予測したため廃案にしたが、今回はまったり登るのでこれもまたいいかな、と。


丹沢塔ノ岳登山の準備

先月丹沢山に登ってきた筆者はともかく、他のメンバーは今シーズン初の本格的な登山となる。従って、登り・下りともに余裕のある計画を立案した。塔ノ岳に予定通りに到着できなかった場合や、雨が降った場合には、鍋割山を諦めて大倉尾根を下山する予定だった。また、ヤビツ峠への下山は、帰りのバスが非常に少ないため、廃案となった。

装備は基本的に先月と同様である。但し、先月と違って気温が高いため、寒さ対策は不要である。一方、膝対策としては右膝サポーターのみを持参し、着用した。ストックは不要と判断し、持参しなかった。


2013.5.26(Sun)

丹沢塔ノ岳

●登山口到着まで

今回は秦野駅に7:25集合とした。登山口までのバスで時間がかかるのと、登りのルートが長いためだ。電車ではほぼすべての区間で悠々座り、主に睡眠に充てて無駄な消耗を防いだ。

秦野駅のバス停には、7:15時点で長蛇の列ができていた(推定100人超)。その結果、当然のように7:35のバスに乗り損なった。7:58頃に来た臨時増発便に揺られ、30分立ちっ放しで、やっとのことでヤビツ峠に到着した。このルートでは登山口の標高が761mあり、大倉より470mも高度を稼げる。この差はなかなか大きく、楽勝ルートと認識されている主な原因となっている。まして休日ともなれば、利用者は非常に多い。

ヤビツ峠到着時点で少し曇っていたが、前回のように雨に降られる可能性は低そうだった。むしろ、日焼け対策を全くしなかったことを後悔することになる。

●登り:予定と実績

予定実績高度場所備考
8:308:40761mヤビツ峠発 
8:559:00 富士見山荘前通過
10:009:58 二ノ塔休憩4分
10:2010:161205m三ノ塔休憩5分
11:0010:44 烏尾山休憩6分
11:3011:071209m行者岳休憩5分
12:0011:31 政次郎ノ頭休憩3分
12:3012:011340m新大日休憩11分
12:4012:261396m木ノ又大日休憩6分
13:1513:131491m塔ノ岳休憩27分。写真撮影、昼食

●登り

ヤビツ峠でしばらく迷う。いかにも登山道っぽい道は存在したが、行き先が全く異なっていた(大山方面)。最初の一歩を間違えるととんでもないタイムロスになるため、しばらく周囲を歩き回って慎重に確認する。その結果、バス道を25分ほど歩いて戻った「富士見橋」付近に塔ノ岳への登山道があると判明した。それなら富士見橋とやらで下車させてくれればいいのに。

この地図を見つけるのに苦労した

しかもヤビツ峠に居た人の9割くらいは大山方面に向かっており、富士見橋方面に戻る人はほとんど居なかった(ように感じられた)。この車道では、自転車の練習をしている人や、バイクに乗っている人をそこそこ見かけた。だが、果たして本当に塔ノ岳方面への道なのか、非常に不安だった。

20分歩いたところで、富士見橋に到着した。この辺に富士見山荘があるはずだが、どう見てもトイレにしか見えない建物しか無かった。だが、ここまでの車道とは明らかに傾斜が違う登山道が左手に見えた。また、「塔ノ岳 6.2km」という標識を確認し、ようやく安心できた。

登り始めは速度を抑える。前に人がいると抜きたくなるが、決してペースを速めない。今回は単独登山でないため、前回よりもさらに徹底した。速い人達にはどんどん抜いてもらった。この時点でも天候は曇りで、速乾性Tシャツだけで登ると冷涼で快適だが、休憩するとやや寒かった。

二ノ塔への道。空はいい感じに曇っている二ノ塔にて

1時間程度登ったところで、最初のチェックポイントである二ノ塔に到着した。ここまでの道はほぼ一貫して登りだったが、大倉尾根と比較するとやはり楽勝だ。さらに18分歩いて、三ノ塔に到着した。標高は既に1200mを超えており、ゴールの塔ノ岳との標高差は300mに満たない。大倉尾根で言うと「堀山の家と花立山荘の中間」くらいか。だが、この表尾根ルートではここからアップダウンを繰り返すため、それなりに消耗する。

三ノ塔への登り滑落するとヤバそうな橋も

三ノ塔到達時点では曇っていたが、その先は少しずつ日差しが強くなってきた。日焼け止めはザックのどこかに常備してあるはずだが、いちいち出して塗布するのが面倒だったため、放置していた。その結果、露出している肌が少しずつ確実に焼けていった。焼けていく間は痛みも痒みも無いため、気付かない。そして帰宅後にヒリヒリすることとなる。

行者岳の石碑。「山内安全」とある鎖場。まだまだ余裕たっぷり

行者岳から先では鎖場も登場する。と言っても、本当に鎖を持つ必要があるヤバいところは1箇所だけだった。むしろ、その鎖場の少し先のすれ違いポイントで滑って転倒しかけた。本来の登山道が反対側から来る人たちで渋滞しており、明らかに滑りやすそうな道なき道を下る必要があったためだ。

この鎖場でのみ、鎖を使用滑落するとヤバそうな橋その2

加えて、まっどさんの太ももの筋肉がつってしまった。登りで酷使する筋肉なので、登りが辛そうだ。政次郎ノ頭、新大日、木ノ又大日といったチェックポイントに加えて、登りが続く場所で時々休憩を入れた。また、この時点で、鍋割山は断念することに決定した。山は逃げないので、将来改めて挑戦すれば良い。そして、大倉尾根ではほぼ一貫して下りが続くため、再び筋肉がつる可能性は低いだろう。

滑落するとヤバそうな橋その3木ノ又小屋のかき氷にもソソられる

大きなフキが生えていたり山桜っぽい花が咲いていたり

木ノ又大日からしばらく進むと、尊仏山荘が見えてきた。金冷シからの登山道と比較すると、傾斜はやはり緩めである。筆者にとってはペースが遅めだったこともあり、正直言って楽勝だった。直射日光や高温による消耗が無かったためだろう。膝に違和感を覚えることも全く無かった。時々写真を撮影しつつ、まったりと進んでいった。

尊仏山荘が見えた!大変まったりとした道

塔ノ岳登頂!お待ちかね、カップラーメン

尊仏山荘では待望のカップラーメン! これを楽しみに、腹を空かせておいたのだ。今回もシーフードヌードルを大変おいしく頂いた。もちろんスープも含め完食だ。神懸り的に美味すぎた!

なお、この時点で屋内の気温は約17度。窓が開いていたため、屋外も大して変わらない気温だったと思う。晴れている間はむしろ暑いと感じた。

●下り:予定と実績

予定実績高度場所備考
13:1513:131491m塔ノ岳昼食
13:5013:401491m塔ノ岳発 
14:0513:53 金冷シ通過
14:1514:031300m花立山荘休憩9分
14:5514:34 堀山の家休憩6分
15:1514:56 駒止茶屋通過
15:3515:17 見晴茶屋休憩7分
15:5515:37 観音茶屋休憩10分
16:1516:07300m大倉バス停 

※当初予定の鍋割山をカットし、大倉尾根を下山することとした。
※日没は18:45頃

●下り

まっどさんは昨年の
丹沢塔ノ岳登山にも参加しており、マリオジャンプを思わせる凄まじい速度を伴う駆け下りを得意とする。今回もそのポテンシャルは遺憾なく発揮された。ごく稀に存在する登りの区間では辛そうだったが、下りでは簡単に置いていかれた。筆者も前回の大倉尾根の下山で2時間を切っており、昔よりは速く下山できるようになったが、まだまだ甘い。膝の力が弱いため、基本的には歩幅を小さくして、速度も抑えての下山となる。膝のクッションを使って、衝撃を軽減しつつ下っていく。

前回と違うのは、要所で長めの休憩を入れたことだ。鍋割山カットにより約1時間の余裕が生まれたのに加えて、堀山の家まで1時間弱で順調に下っており、焦る必要は全く無かった。前回痛めた左足の親指の爪も、全く痛まなかった。右足の親指の爪に違和感を覚えたため、靴紐を締め直して対処した。

見晴茶屋到着が15:17。ここまで来ればもうガチな下り(ガレ場、階段)は無いため、一安心だ。今回も大倉高原山の家には寄り道せず、最短ルートで下った。引き続き一定のペースで淡々と下山を続けた。

そして塔ノ岳→大倉の下山を2時間27分で完了。前回と比較して、休憩した分だけ時間を要した。

●帰宅まで

鍋割山に寄らず、大倉尾根を順調に下ってきた結果、予定より1時間以上早いバスに乗ることができた。その後新宿に移動して夕食とした。

まっどさんにはFLICK OF THE DEADドリルモードを布教しておいたので、近いうちに筆者を上回るスコアでランキングに参戦してくれることでしょう(と煽ってみる

夕食はチキンかあさん煮定食


丹沢塔ノ岳登山の感想

最後に今回の収穫と反省をまとめて記しておく。

●今回の収穫

表尾根ルートを初めて歩いてみた。大倉尾根よりも体力的には楽なルートであり、途中の景色もなかなか楽しめた。もう少し晴れてくれればさらに良かったが。

丹沢は財布に優しいという点も良い。交通費は2360円(電車、バス含む)、昼食はシーフードヌードル350円、行動食はウィダー2個で計178円。ペットボトル入りの水は、500mlを2本で216円。夕食は大戸屋で760円。費用は合計3864円に抑え込んだ。

●今回の反省

日 焼 け 対 策 を ち ゃ ん と や れ !

首の後ろや腕が猛烈に焼けてしまい、帰宅してシャワーを浴びた時に痛いこと痛いこと。

また、太ももとふくらはぎに中程度の筋肉痛が来た。登山当日の帰宅後から始まって、2日後にピークを迎え、4日後まで続いた。普段の運動不足(特に下山訓練の不足)に加えて、いきなりハードな負荷を与えたのが原因だろう。この状況を改善するためには、少なくとも1カ月に1回は山に登るべきだ。特に、下山のトレーニングは下山でしかできないからだ。

●総括と今後

丹沢は東京からアクセスしやすいため、今後もたびたび登ることだろう。今回登れなかった鍋割山にもいずれは登りたい


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