筆者の美佳かな遍歴:その3(2000.12.11)


●概況

2000.8.24美佳かな遍歴その2を執筆してから約4ヶ月が経過した。相変わらずかな入力による高速な日本語入力を目指し、美佳かな500文字/分などという大それた目標を掲げて練習を続けている。その後、12月に入ってようやく記録が400文字/分を突破した。そしてTyping Attackかなの「炎のトップランカー」の常連になるとともに、いよいよローマ字入力の自己ベスト(417.9文字/分)に並びつつある。TODについては美佳かなと並行してDC版を少しずつプレイしている。2000.11.25にはようやく5クレジットクリアを達成した。1クレジットにはまだまだ遠いが、少しずつ見えてきている。


●伸び悩み

前回執筆後しばらくの間はDQ7期間であり、自宅ではほとんどタイピングをせず会社で休憩時間を使って細々と美佳かなを打つ日々が続いた。DC版TODをプレイする暇が全くなくなり、かな入力に割く時間は8月以前の約半分に減少した。そのためか、2000.8.18に美佳かな313文字/分を達成してからしばらくの間は伸び悩んだ。9月中は美佳かな290台が2回出ただけであった。そしてTyping Attackかなでは単語練習で一時トップに立った(総合では2位)ものの、その後少しずつ順位を下げ、総合4位にまで下がった。特に、8月中旬にはほぼ互角であったかり〜さんとjxnzさんには9月中に大きく水を空けられてしまった。


●補完計画に参戦

そんな中で一つの転機になったのは新世紀エヴァンゲリオン タイピング補完計画の購入とネットランキングへの参戦である。DQ7に全精力を注ぐ日々も9月中には終息した。10月に入ると平日帰宅後に補完計画を打ち、休日にDC版TODを打つだけの時間的余裕を確保できるようになった。

補完計画との出会いや練習方法について、ポイントは次の通りである。詳細は「新世紀エヴァンゲリオン タイピング補完計画」についてに記述した。

・正確さを重点的に、スピード・反射神経も同時に強化
・決定的な弱点であった「ホームポジション外の文字」を克服
・美佳かなやDC版TODとの複合的な鍛錬により、かな入力の停滞を打破

補完計画をかな入力で打つ場合、ホームポジション外の文字を正確に打たないとスコアが伸びない。全部で27あるレッスンをほぼ均等にプレイする方針で、10月中に正確さを身に付け、かつ「ホームポジション外の文字」を克服できたのは大きかった。

ネットランキングでは2000.10.4の初回登録時は131位だった。2000.10.31には27位まで上昇。その後も地道にスコアを伸ばし続け、2000.11.10にはトップ20入りを、2000.12.2にはトップ10入りを果たした。そして2000.12.11時点では8位にまで上がっている。もっとも、大変なのはここからだが……。

そして美佳かなやDC版TODの記録も並行して伸びていった。


●DC版TODドリルモードで続々と1級評価達成

ドリルモードでは、9月末時点で(というよりも2000.8.24時点で)「セガワープロ検定1級」評価を達成していたのは13種目中6種目に過ぎなかった。だが、10月に入るとスピード不足による失敗が格段に減少し、次々と1級評価を達成した。最後まで残ったのはザ・パーフェクトと百人斬りだった。補完計画で鍛えた正確さでザ・パーフェクト1級を達成すると、翌日には百人斬りでも1級を達成した。

1級達成日ドリル名
2000.7.28樽、オノ・オノ・オノ、カエルの群れ
2000.8.8背水の陣
2000.8.10RANK-B縛り
2000.8.24全力疾走
2000.10.1ミスミス・ショット、不純物除去、コインキーパー
2000.10.3フルチャージ
2000.10.5居合斬り
2000.10.28ザ・パーフェクト
2000.10.29百人斬り

百人斬りは10月に入ってから約30秒詰めた。さらに、11月以降で約20秒詰め、3分台突入も少しずつ見えてきている。長文を打ち切れずにやられることがまずなくなり、建物から出た直後の雑魚×3+斧には「雑魚→雑魚→雑魚→斧」、内臓飛ばしゾンビ×2には「ゾンビ→ゾンビ→内臓→内臓」で対処できるようになった。だが、まだ1文字の武器や内臓にやられることが多い。今後はこういうミスをなくしていくことが課題だ。


●TOD5クレジットクリアを目指して

ストーリーモードにも少しずつ効果が現れ始めた。9月末の時点では1クレジットで3章に到達するのがやっとだった。だが、2000.10.29には1クレジットで5章に到達した。以後はほぼ安定してこれができるようになった。そして、11月に入ったところで少しずつ5〜6章の練習を始めた。

まずは2000.11.4に、難易度Normalでクリアを目指したところ、9クレジットを要した。翌5日には少し軌道修正して7クレジットでクリア。この時点ではマジシャンで3回、エンペラーでほぼ2回コンティニューしていた。これを何とかしなければ5クレジットクリアは不可能だ。そこで、ボスモードを使ったマジシャン・エンペラー特訓を開始した。マジシャン前半戦では正確さ、マジシャン後半戦とエンペラー戦ではスピードが要求される。筆者にはそのどちらも不足していたため、★3で既に苦戦し、★4以降にはほとんど歯が立たなかった(11月中はマジシャン★4と計100戦して前半に40勝、後半に全敗)。だが、やはり練習の成果はそれなりに現れ、マジシャンについてはコンティニュー1〜2回で抜けられるようになった。また、5章中ボスや6章雑魚に食らうダメージも目に見えて減り、2000.11.19には6クレジット、2000.11.25には5クレジットでのクリアを達成した。

なお、トレーニングモードでは2000.11.19にセガワープロ検定1級を達成した。とはいえ、これは実力と言うよりもむしろ作戦の勝利である。すべてのワードを、初速を落として心の準備をしてから一気に打つことで半ば無理矢理に達成した。今後は自然に打っても常に1級を取れるようにしたい。そしてその頃にはアーケードモードやボスモードでも1級を達成していることだろう。


●会社PCの変化

筆者は美佳かなをほとんどすべて会社で休憩時間中に練習している。それだけに2000.11.17の会社PCの変化の影響は大きかった。性能は格段に向上し、CPUで言えばpentium150からceleron400となった。しかし問題なのは、キーボード配列が微妙に変化したことと、OSのバージョンアップにより美佳かなのフォントが変化したことである。キーボードについては、新PCはローマ字入力を念頭に置いて作られているようで、Backspaceや「ー」「゜」「む」「め」「ろ」のキーが他のキーの6割程度の大きさしかない。また、フォントについては慣れの問題もあるのだろうが、筆者にとっては「ら」と「ち」がかなり見分けにくい。

だが、見方を変えればこれは「ホームポジション外の文字」に関して今までにも増してハイレベルな正確さを身につけるチャンスかもしれない。確かに最初のうちはホームポジション・下一段を中心に全体的に崩された。さらに、全段では右手小指の位置を矯正しようとして今度は最上段の「へ」が打てなくなるという弊害も生じた。単語練習では「けつろん」「むめい」あたりが難関となった。それでも1週間、2週間と使い続けるうちに少しずつ指が慣れていった。


●そして美佳かな

美佳かなについては、8月以前と同様、2ヶ月で50ずつ伸ばす方針で目標を設定してきた。すなわち、「10月までに350」「12月までに400」である。この目標設定はなかなか良かったようで、まるで測ったかのように正確に達成していくことができた。

まずは2000.10.5にようやく318を記録し、2000.8.18の記録を上回った。補完計画とDC版TOD、美佳かなによる複合的な訓練が功を奏し始めた瞬間であった。その後も記録・アベレージ双方が順調に伸びていき、2000.10.25には350を、2000.12.11にはついに400を超えた。

そして2000.12.11時点ではTyping Attackかなの総合第2位、ランダム練習総合トップである。


●Windows版美佳かな:ここ4ヶ月の記録の伸び

種目名2000.8.242000.12.11増加率(%)
ホームポジション286.0352.023.1
上一段333.0393.018.0
ホームポジション+上一段268.0326.021.6
下一段279.0340.021.9
ホームポジション+下一段225.0273.021.3
ホームポジション+上一段+下一段248.0301.021.4
最上段234.0276.017.9
全段230.0289.025.7
単語練習313.0406.830.0

……ご覧の通り、単語練習の伸びが目覚ましい。これは、他の練習は基本的に1日1回ずつしかしていない一方で単語練習は2〜3回は打っていたのと、補完計画、DC版TODの効果であると思われる。次に伸び率が良い全段に関しても、陰の重点練習項目として1日に2回打つことが多かった。ランダム練習も、軒並み2割程度の伸びとなっている。伸び率でなく伸びた数字で比較すると、「ホームポジション」「上一段」「下一段」の3種目が特に良い。上一段は、英字の上一段の記録(400)をそろそろ抜きそうである。

一方、「ホームポジション+下一段」「最上段」については全段よりも記録が低く、苦手種目になりつつある。そこで、今後しばらくの間は「ホームポジション+下一段」を全段の代わりに重点強化項目と定め、1日に2〜3回打っていくつもりだ。「最上段」については、実はまだ各指が役割を把握していない。だが、基本を忠実に守ってミスを減らせば、300到達もそう遠い日ではないだろう。


●今後の展望

単語練習が400に到達したとはいえ、やはりこれは通過点に過ぎない。補完計画でもまだまだ上がいるし、TOD1コインクリアもこれまたかなり先の話である。今後は単語練習500到達とTyping Attackかなの総合トップ獲得を目標としたい。その過程で、セガワープロ検定1級(アーケードモード)、百人斬り3分台突入、TOD1クレジット6章到達、TOD3クレジットクリア、補完計画4200万点といった中間目標を達成していけるはずだ。そして1コインクリアも少しずつ見えてくるだろう。

そのためには、美佳かな・補完計画・DC版TODを駆使した複合的な鍛錬をさらに継続する必要がある。とはいえ、今のところ「鍛錬」と言ってもさほど苦痛を感じているわけではない。楽しみながらタイピング強化ができるうちは、記録はさらに伸びていくだろう。

美佳かなに限れば、そろそろ苦手単語の対策をする時期かもしれない。「あわてふためく」「いやおうなしに」「あけてもくれても」あたりが苦手単語に含まれるので、集中的に練習して抵抗なく打てるようにしたい。そうすることで、美佳かなの安定度が上がるだろう。

ランダム練習については、まだまだレベルアップの余地がある。例えば「上一段」は、感触では450程度までは伸びそうだ。他の種目についても、さらに伸ばす余地がある。英字ランダムでは330〜421.1、平均380程度に達している(2000.12.11現在)ためだ。今後は、英字ランダムに追いつくだけではなく、さらに上を狙っていきたい。

他にも、これまでの練習で弱点がいろいろと見えているので、それぞれ対策を講じたい。TOD攻略の難関となるマジシャン対策としては、さらに継続してボスモードをやり込み、前半・後半ともダメージ1程度で抜けられるようにしたい。また、ホームポジション外の文字(ほへけむろ)や濁音・半濁音にもある程度慣れてきたが、まだまだ一流レベルには程遠い。美佳かな単語練習や補完計画で特定のワードの高速な打ち方を身につける一方、ランダム練習やDC版TODで日本語全般の高速かな入力を会得すべく鍛えていきたい。


美佳かな遍歴その1へ
美佳かな遍歴その2へ
美佳タイプのページに戻る
タイピングページに戻る
トップページに戻る