当時、「Typing Attack」のランキング参加者はまだ70名程度で、筆者がほぼすべての部門でトップを独占していた。だが、「タイプウェル」をプレイしてみて驚いた。筆者は2、3回プレイして「レベルSF」がやっとだったのに対し、トップのたけひささんは筆者よりも5割近く速い。世の中の広さを思い知らされた。また、当時の筆者は現在と比べても未熟であり、コンマやピリオドを高速タッチタイプできなかった。また、美佳タイプと違ってスペースが少ないのでその分だけスコアが落ちた。ちょうどAC版TODや美佳タイプにはまっていたこともあり、しばらくの間タイプウェルに手をつけることはなかった。
だが、3月末にCXさんが「レベルSS」(最高レベル)に到達したことを知るに及び、ようやくやる気が湧いてきた。さらに2000.4.6にはたけひささんが「Typing Attack」に参戦され、数字以外のランダム練習7種目でとてつもない記録を出してトップに立たれた。この時点ではまだ「努力すれば将来追いつける」と思っていたが……。
そこで、筆者もしばらくの間タイプウェルを打ち込んだ。その結果、2000.4.13には「大文字のみ」で「レベルSS」(39.3秒)、「大文字小文字」で「レベルSA」(46.1秒)に到達した。ネットランキングでは前者が5位、後者が3位となった。美佳タイプの記録を鑑みると両方とももう少し伸ばす余地があった。だが、その後TODや美佳タイプに一層はまり込むようになり、またしてもタイプウェルからは遠のいていった。
その後連日のように打ちまくり、2000.7.20にはネットランキングにも参戦した。当時は総合ポイント1053285(レベルXF)で、3位だった。以後も練習を継続し、2000.8.17には総合ポイント1062327(レベルXE)まで伸びた。基本英単語は45秒台が最高だった。
だが、その後DQ7期間中はタイプウェルを含めタイピング全般をやる暇が取れなくなった。こうなると記録の伸びも止まる。次に打ったのは、2000.10.18にタイプウェル英単語の最新版(8月リリース)をダウンロードした時だ。ところが、拡張英単語を打ち始める前に文字が透けて見えるバグが修正されたため、初速が遅い筆者にとっては推定1秒程度不利になった(ネットランキングでは平等な条件で競うべきだから仕方ないが)。そこで、まずは「透けて見えるバージョン」で出した記録を更新することを目標とした。だが、結局年内は総合ポイント1067495(レベルXE)まで上げるにとどまった。ネットランキングでは7位まで転落し、世の中の広さを思い知らされた。
また、ReadMe.txtにはスコア計算式が載っていた。数字を見ると計算したくなる筆者はそれをもとに、美佳タイプとタイプウェルのスコア換算表を作成した。
翌7日には「漢字」を45秒台まで詰め、総合ポイント1064480(レベルXE)に到達した。だがその後は意外と伸びず、11月中は16日に基本常用語40.4秒(ミス4)を記録して総合ポイント1065870(レベルXE)に伸びるにとどまった。12月に入ると冬コミ準備に追われ、またしてもタイプウェルからは遠のいた。
また、タイプウェル国語RについてもReadMe.txtのスコア計算式をもとに美佳タイプとのスコア換算表を作成した。
この練習にはそれまでも数回挑戦していた。だが、記号がおぼつかない筆者にとってこの練習は鬼門中の鬼門だった。90秒を切ったことさえなく、下手すると「ミスタッチが多すぎます」と表示されて途中敗退することもあった。%&”'<>()はまだいいが、`|^~についてはキーボード上を必死に探しながら打っていた。
従って記録更新の期待などしていなかったが……何と82.6秒を叩き出し、自己ベストを一気に10秒も縮めた。ミスが28まで減ったのと、~^|`の位置を頭が覚えてきたのが勝因だろう。試行回数をさらに増やせば70秒台は可能かもしれない。さらに、「大(小)文字のみ」では「小文字のみ」を初めて試し、意外と打ちやすいことを確認した(それまでは「大文字のみ」だった)。こうして記録更新へ向けてのやる気が湧き起こった。
「すべてのキー」について、記号の位置を頭が覚えてきた頃に新たにネックになったのは次のことであった。三点目は次第に改善されたが、一点目と二点目はまだ改善されていない。
・左Shiftを押す時についでにCaps Lockキーに触れ、大文字と小文字が逆転して大幅ロス。 ・-と=の波状攻撃に弱い。 ・英字の大文字が続く時は左Shiftを押し続けるが、P_`Lのように記号が入ると1回ずつ離す。 |
2001.1.27には、タイプウェルオリジナル最新版がリリースされた。練習に「数字」が加わり、ランキングがタイム制からポイント制に変更となったため、「すべてのキー」「数字」を中心に攻略を開始した。プレイ初日は総合ポイント982006(レベルSB)だった。その後もじりじりと伸ばし、2001.1.31には総合ポイント1020638(レベルXI)に上昇した。さらなるレベルアップのためには、「すべてのキー」に重点を置きつつも全体的に更新していく必要を感じた。
「数字」では、テンキーと最上段の両方を試した。美佳タイプでは両方とも421.1文字/分という記録を持っていたが、2000年後半はテンキーをほとんど打たなかったため、明らかに最上段のほうが速くなっていた。実際、テンキーでは2001.1.31に出した32.1秒が最高だったが、最上段では30秒台を連発し、2001.2.5には29.4秒まで詰めた。「すべてのキー」も順調に更新し、2001.1.23には70秒を切り、2001.2.5には60秒を切った。総合ポイントは1026835(レベルXI)に上昇。今後は総合レベルXHを目指す。
また、タイプウェルオリジナルの「小文字のみ」「数字」についても、ReadMe.txtのスコア計算式をもとに美佳タイプとのスコア換算表を作成した。他2種目については美佳シリーズに対応する練習がない。
2月に入ると、英単語でMADRIGALさんとのデッドヒートが始まった。オリジナルの(そして美佳タイプランダム練習の)スペシャリストに対抗するには、練習の質と量が必要だ。と言っても量は増やせそうになかったので、質を上げることにした。具体的には、「苦手単語練習」「目標設定」の活用である。
タイプウェルシリーズの特長は、練習結果を多角的に分析し、苦手分野をバックアップする機能である。ところが、2000年中の筆者の練習方針は、打ちまくって出現単語運の到来を待つというはなはだ非合理的なものであった。「苦手単語練習」は練習回数不足でデータがたまっていなかったために、「目標設定」はドットの追い上げがプレッシャーとなるために、それまでは活用してこなかった。だが、これでは記録更新のためのモティベーションを維持するのは難しい。
苦手単語は、2001年に入ってから練習回数が伸びたこともあって9個もたまっていた。そこで、単語数を一桁に保つ(あわよくば0個にする)ことを目標に着々とリストから削除していった。また、目標設定については、常に1つ上のレベルと戦うようにした。筆者は反射神経が鈍いのでスタートでいきなり離されるが、中盤で追い上げることでカバーできることが分かった。多少プレッシャーがかかろうが慣れで克服すれば良い。それに、高々XCやXB程度の青ドットにプレッシャーをかけられている状況では、XXと戦っている上位メンバーには一生追いつけない。
国語Rとオリジナルも順次レベルアップしていきたい。英単語が一段落したら、国語Rとオリジナルにも同じ練習方法を適用するつもりだ。次のレベル到達は決して夢ではないだろう。
さらに、国語K(かな入力版)のリリースも近いとのことで、楽しみである。2000.2.1に本格的に練習を開始したかな入力は、美佳かなで言えば35文字/分から450文字/分に伸びた。タイプウェルにはどこまで通用するのだろうか。