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オンライン大会には、17言語で参加可能である。練習サイトであるTakiソフトウェアの順番に並べると、イタリア語、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語、トルコ語、ポルトガル語、ルーマニア語、日本語、フィンランド語、クロアチア語、チェコ語、スロバキア語、ハンガリー語、ロシア語、ポーランド語である。
各言語で初見の課題を10分間打ち、「総打鍵数−ミス数×50」を得点とする。この得点の合計値で競う。従って、速度を上げることも重要だが、それ以上に正確性を上げることが非常に重要である。但し、毎日パソコン入力コンクール(以下「毎パソ」)とはミスの定義が違う。例えば、1単語内の入れ替えミス(例:that→taht)や、1行すっ飛ばしは、1ミスとカウントされる。
筆者は、昨年に続いて全17言語に参戦した。
言語 | 得点 | 速度(文字/分) | ミス数 | 順位 | 参加者数 |
---|---|---|---|---|---|
英語 | 5549(-295) | 579.9(-19.5) | 5(+2) | 10(-5) | 345(+10) |
スペイン語 | 5480(+351) | 548.0(+30.1) | 0(-1) | 4(-3) | 126(-3) |
イタリア語 | 5337(+334) | 538.7(+28.4) | 1(-1) | 4(+1) | 255(+38) |
オランダ語 | 5315(+189) | 536.5(+18.9) | 1(-) | 2(-) | 180(+8) |
フランス語 | 5234(+19) | 528.4(-3.1) | 1(-1) | 4(-3) | 145(-18) |
ドイツ語 | 5135(-1) | 513.5(-0.1) | 0(-) | 3(+1) | 209(+19) |
ポルトガル語 | 5075(-172) | 517.5(-12.2) | 2(+1) | 4(-3) | 78(-13) |
クロアチア語 | 4870(-116) | 497.0(-11.6) | 2(-) | 4(-2) | 214(+36) |
フィンランド語 | 4822(-226) | 492.2(-12.6) | 2(+2) | 1(-) | 118(+7) |
トルコ語 | 4773(+302) | 497.3(+30.2) | 4(-) | 21(-6) | 480(+72) |
スロバキア語 | 4661(+218) | 471.1(+11.8) | 1(-2) | 3(-1) | 257(+29) |
ルーマニア語 | 4461(-421) | 461.1(-32.1) | 3(+2) | 1(-) | 59(-4) |
チェコ語 | 4446(+189) | 459.6(+23.9) | 3(+1) | 4(+8) | 229(-88) |
ポーランド語 | 4443(+85) | 449.3(+3.5) | 1(-1) | 5(-1) | 72(+4) |
ハンガリー語 | 4410(+85) | 446.0(+3.5) | 1(-1) | 2(+1) | 94(-6) |
ロシア語 | 4249(-25) | 439.9(+7.5) | 3(+2) | 6(+4) | 34(+1) |
日本語 | 3978(-435) | 422.8(-23.5) | 5(+4) | 2(+1) | 27(-1) |
合計 | 82238(+81) | 35(+7) | 1(-) | 1246(+49) |
※()内は昨年比。
※得点、速度、順位、参加者数は上がった時に+表示。ミス数は増えた時に+表示。
※オランダ語とフランス語にはベルギー方言、ドイツ語にはスイス方言で参加した。
※順位は5/10昼時点のもの。また、方言(例:ドイツ語とスイスドイツ語)はまとめて集計した。
言語 | 最高記録 | 平均得点 | 平均速度 | 平均ミス数 |
---|---|---|---|---|
英語 | 6285(-29) | 5791(+70) | 589.6(+5.9) | 2.10(-0.20) |
スペイン語 | 5594(+273) | 5194(+130) | 531.5(+11.3) | 2.43(-0.35) |
イタリア語 | 5502(+55) | 5257(+228) | 535.7(+19.6) | 2.00(-0.63) |
オランダ語 | 5497(+220) | 5084(+121) | 520.2(+9.3) | 2.36(-0.57) |
フランス語 | 5536(+116) | 5345(+254) | 543.4(+19.6) | 1.78(-1.15) |
ドイツ語 | 5135(-1) | 4939(+164) | 510.6(+22.4) | 3.33(+1.21) |
ポルトガル語 | 5098(-149) | 4887(+18) | 507.7(+7.6) | 3.80(+1.16) |
クロアチア語 | 5135(+149) | 4873(+146) | 498.9(+13.8) | 2.33(-0.17) |
フィンランド語 | 5111(+63) | 4827(+11) | 494.6(+3.0) | 2.38(+0.38) |
トルコ語 | 5504(+859) | 5028(+639) | 516.8(+57.4) | 2.81(-1.30) |
スロバキア語 | 4970(+456) | 4526(+209) | 460.5(+17.5) | 1.57(-0.68) |
ルーマニア語 | 5228(+26) | 4827(+52) | 497.3(+8.1) | 2.93(+0.59) |
チェコ語 | 4731(+325) | 4412(+234) | 456.2(+20.9) | 3.00(-0.50) |
ポーランド語 | 4661(+221) | 4456(+183) | 455.2(+14.4) | 1.92(-0.78) |
ハンガリー語 | 4571(+134) | 4402(+143) | 452.9(+13.6) | 2.56(-0.14) |
ロシア語 | 4274(-5) | 4067(+195) | 416.8(+15.1) | 2.02(-0.88) |
日本語 | 5013(+180) | 4454(+48) | 467.1(+14.9) | 4.33(+2.03) |
合計 | 87845(+2893) | 82369(+2842) |
※()内は昨年比。
※上記の数字には本番も含む。
※Takiソフトウェアのバグによるミスと、それによる減点も含む。
筆者は2017年5〜11月に各種フランス語・イタリア語・トルコ語に残された10分間課題の全文収集と入力を実施し、完了した。さらに10月の第9回タイピングサミット終了後、Weather Typingによるベース速度強化を実施した。たのんさんが毎週主催する多言語TypeRacer対戦会にも10月から参加した。たのんさんの実力は昨年からさらにパワーアップしており、充分な準備をせずに臨んだ高速言語の対戦会では毎週のように叩きのめされ続けた。
本格的なIntersteno対策を再開したのは12月だった。対戦会が難関言語に突入したのに加えて、そろそろトルコ語の重点強化を開始しないと間に合わなくなるという焦りもあったためだ。以後の対戦会ではたのんさんとほぼ互角に渡り合った。トップスピードでは及ばなかったものの、正確性と安定性を維持することを心掛けた。
その後4カ月にわたり概ね順調に練習を重ね、日本語を除く16言語で80000点という新たな数値目標を掲げるに至った。
●プロローグ
2018年オンライン大会には、ディフェンディングチャンピオンとして臨むこととなった。とはいえ、2017年大会での世界第一位は、2016年の覇者であるparaphrohnさんの不在によるところが大きい。それに、かつて15〜16言語で8万点を超えたSean、Danielといった偉大なタイピストたちも不在だった。昨年と同等の実力で彼らとガチ勝負をした場合、敗北する可能性は高いと考えた。このため、2018年の目標は昨年の記録を更新して連覇と決定した。
●戦略
基本的に、2016年大会である程度確立したアプローチを踏襲した。同様の戦略でもう少し伸ばす余地があると考えていたためだ。但し、必要に応じて修正を加えた。(1) 各言語の配列の再検討 〜頻出特殊文字の1打鍵化〜
※昨年と同様。(2) 各言語の配列の再検討 〜デッドキーの活用〜
※昨年とほぼ同様。変更点は表3の通り。
言語 | 特殊文字 | 打鍵方法 | 備考 |
---|---|---|---|
ルーマニア語 | ã | 半角/全角→a | Shift+半角/全角→aよりも楽 |
トルコ語 | (Non-breaking space) | :→b | 不要だった |
(Tab文字) | :→t | こちらは必要 | |
チェコ語、 スロバキア語 | „ | :→3 | ['š]と表示されるバグを修正 |
| :→6 | ['ť]と表示されるバグを修正 | |
| :→7 | ['ý]と表示されるバグを修正 | |
Ť | Shift+6 | デッドキー削除により、Space打鍵が不要に | |
ポルトガル語 | § | :→s | 右Alt+Sよりも楽 |
スペイン語 | ¿ | :→/ | 右Alt+/よりも楽 |
¡ | :→! | 右Alt+1よりも楽 |
※トルコ語のNon-braking spaceとTab文字は、当初どちらが正解か不明だったため、両方を対応可能にした。
※スペイン語の¡はInterstenoには出現しない。だがTypeRacerには出現する。
※本番直前に、フィンランド語の練習課題にenダッシュが出現することを確認した。だが、配列に仕込まないまま本番を迎えた。
期間 | 継続1 | 継続2 | 対戦会 | 予備 |
---|---|---|---|---|
2017/12/4- | トルコ語 | 英語 | クロアチア語 | ルーマニア語 |
2017/12/11- | トルコ語 | ルーマニア語、ハンガリー語 | ||
2017/12/18- | ルーマニア語 | ハンガリー語 | ||
2018/1/8- | ハンガリー語 | ポーランド語 | ||
2018/1/15- | ポーランド語 | スロバキア語 | ||
2018/1/22- | スロバキア語 | チェコ語 | ||
2018/1/29- | チェコ語 | ロシア語 | ||
2018/2/5- | ロシア語 | チェコ語 | ||
2018/2/12- | - | オランダ語、ドイツ語 | ||
2018/2/19- | トルコ語 | イタリア語、フランス語 | ||
2018/2/26- | ルーマニア語 | クロアチア語 | ||
2018/3/5- | ハンガリー語 | スペイン語 | ||
2018/3/12- | ポーランド語 | フィンランド語 | ||
2018/3/19- | スロバキア語 | ポルトガル語 | ||
2018/3/26- | チェコ語 | ロシア語 | ||
2018/4/2- | ロシア語 | チェコ語、日本語 | ||
2018/4/9- | - | ロシア語、スロバキア語、日本語 | ||
2018/4/16- | - | ロシア語、ポーランド語、日本語 |
※継続1 :重点的に強化(弱点の底上げ)
※継続2 :重点的に強化(ベース速度および持久力の強化)
※対戦会:その週の多言語対戦会の対象言語
※予備:対戦会もしくは本番に備えた基礎練習、配列検討
トルコ語は10分間練習の全文入力および再入力を継続してきた成果が現れ、重点強化当初から昨年とは明らかに違うスコアが出た。最初の週末には10分間練習で5000を超えた。さらに練習を続けると、100wpmはほぼ安定した。最終的に、10分間練習で5500を超えた。本番で崩されながらも4700台後半で踏みとどまったのは、この地道な練習によるポテンシャルの蓄積があったためと考えている。
また、年末年始の対戦会のスケジュールに合わせて、ルーマニア語とハンガリー語を5週間続けて集中的に打ち込んだ。両言語とも2017年大会では伸び悩みを感じていたため、底上げのために大変良い機会だった。さらに、本番直前の1カ月を利用して、昨年の重点強化の反動が懸念されたロシア語を集中的に打ち込んだ。
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10分間練習に関しては、13言語で4500超えを達成済みだった。2018年大会に向けて、表6の通り新たに3言語で4500を突破した。唯一残ったロシア語は昨年の重点強化の反動で4274と伸び悩み、昨年の記録すら上回れなかった。
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英語はベース速度および持久力の強化を目的として、10分間練習をほぼ毎日打っていた。他の言語でも、10分間練習での高速化をメインとした。その結果、表7の通り新たに4言語で5500を突破した。他にオランダ語、ポルトガル語、ルーマニア語でも5500を狙ったが、残念ながら届かなかった。
言語 | 5000突破日 | 5500突破日 |
---|---|---|
英語 | 2015/10/19 | 2015/4/16 |
イタリア語 | 2016/2/28 | 2018/2/25 |
フランス語 | 2016/2/28 | 2018/2/25 |
スペイン語 | 2016/4/27 | 2018/3/11 |
トルコ語 | 2017/12/9 | 2018/4/9 |
オランダ語 | 2016/3/12 | (5277→5497) |
ドイツ語 | 2016/3/27 | (5136を上回れず) |
ポルトガル語 | 2016/5/2 | (5247を上回れず) |
ルーマニア語 | 2017/2/24 | (5202→5228) |
フィンランド語 | 2017/4/29 | (5048→5111) |
クロアチア語 | 2018/3/4 | (4986→5135) |
日本語 | 2018/5/1 | (4833→5013) |
さらに、同一言語を2週以上続けて練習した。1週目に1分間練習で配列や頻出単語を思い出すとともに、必要に応じて配列を再検討する。そして2週目には本番を想定した10分間練習で持久力と実戦力を鍛えるという意図であった。但し、2/12以降は一時的に方針を転換し、練習が不足していた高速言語の復習を開始した。このため、低速言語の練習量が不足した。2週連続で練習した時のようなスコアには届かないことが判明した。
言語によっては10分間練習の数が限られており、初見文章の練習にならない。このため、フィンランド語、ポーランド語、スロバキア語、ハンガリー語の10分間練習は基本的に土日と祝日にのみ実施した。その際、課題文章に番号を付けて管理し、ローテーション的に打鍵した。例えばハンガリー語では、「土曜日に課題1、日曜日に課題2、翌週の土曜日に課題3、日曜日に課題4」というローテーションを繰り返した。これは、同じ課題を続けて打たないようにするという意図である。
また、トルコ語の底上げが進行するに伴い、事前に指慣らしをする必要性を感じ始めた。そこで、4/2以降は日本語を指慣らし種目として追加した。同時に、本番に向けた最終調整を開始した。10分間練習を基本としつつ、正確性重視の打鍵を継続して本番に備えた。本番に向けたスケジュールは後述する。
2015年〜2018年大会に向けた練習量の比較は表8の通り。2018年は、特にトルコ語の練習量が大きく増加した。一方、昨年の重点強化言語だったロシア語の練習量は大きく減少した。必要最小限の練習に絞り込んだという見方もできるが。
言語 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 |
---|---|---|---|---|
英語 | 11 | 245(+234) | 86(-159) | 151(+65) |
スペイン語 | 12 | 14(+2) | 9(-5) | 14(+5) |
イタリア語 | 6 | 11(+5) | 16(+5) | 11(-5) |
オランダ語 | 16 | 12(-4) | 16(+4) | 11(-5) |
フランス語 | 7 | 44(+37) | 14(-30) | 9(-5) |
ドイツ語 | 16 | 20(+4) | 16(-4) | 9(-7) |
ポルトガル語 | 6 | 21(+15) | 14(-7) | 15(+1) |
クロアチア語 | 7 | 25(+18) | 16(-9) | 15(-1) |
フィンランド語 | 17 | 8(-9) | 6(-2) | 8(+2) |
トルコ語 | 6 | 17(+11) | 9(-8) | 155(+146) |
スロバキア語 | 12 | 8(-4) | 12(+4) | 14(+2) |
ルーマニア語 | 8 | 11(+2) | 18(+7) | 40(+22) |
チェコ語 | 12 | 13(+1) | 16(+3) | 35(+19) |
ポーランド語 | 9 | 11(+2) | 10(-1) | 13(+3) |
ハンガリー語 | 6 | 33(+27) | 13(-20) | 18(+5) |
ロシア語 | 0 | 35(+35) | 94(+59) | 44(-50) |
日本語 | 9 | 24(+15) | 10(-14) | 36(+26) |
合計 | 160 | 552(+392) | 375(-177) | 598(+223) |
※上記の数字には本番および仕様調査を含む。
※各年の打鍵回数には、前年オンライン大会終了翌日から当年オンライン大会終了当日までのすべての10分間練習を含む。
今回も昨年と同様、公式の大会期間と実際の本番実施期間は異なると予測していた。今回の大会実施期間は4/23〜5/9であり、17日間に短縮された。しかも昨年までの例から、本番参加用のIDを入手できるのは早くて4/28昼と想定した(実際には何と4/23朝に入手)。もちろん平日は仕事があるため、本番実施は土日や祝日がメインとなる。以上を踏まえて、筆者は本番に向けたスケジュールを表9のように決定した。
期間 | 指慣らし | 低速言語 | 中速言語 | 高速言語 |
---|---|---|---|---|
2018/4/23-28 | 日本語 | ロシア語、ハンガリー語 | トルコ語 | 英語 |
2018/4/29-5/1 | ドイツ語 | ポーランド語 | フィンランド語 | オランダ語 |
2018/5/2-4 | ポルトガル語 | チェコ語、スロバキア語 | スペイン語 | |
2018/5/5-9 | フランス語 | クロアチア語、ルーマニア語 | イタリア語 |
※トルコ語と英語を最初に片付けて、重点強化を終了する。
※ハンガリー語とトルコ語の配列は親和性が高い(öüをwqに配置)。
※ドイツ語とオランダ語は言語として親和性が高い(ゲルマン語派)。
※ドイツ語とフィンランド語の配列は共通。
※スロバキア語とチェコ語の配列は親和性が高い(特殊文字を34567に配置)。
※スペイン語とスロバキア語、チェコ語の配列は親和性が高い(áéíを@[]に配置)。
※フランス語とイタリア語の配列は共通。
基本的に、2016年以来のスケジュールを踏襲した。高速に打てる言語(英語、オランダ語、スペイン語、イタリア語)と速度の出ない言語(ロシア語、ハンガリー語、ポーランド語、チェコ語、スロバキア語)を可能な限り分散させた。これは、高速に打つ感覚を維持するとともに、低速言語を底上げするためだ。
また、親和性の高い言語や、共通の配列を使う言語は、同じ週に打つのが効率的だ。逆に、混同する可能性の高い言語(例:フランス語とスペイン語、ハンガリー語とドイツ語)を同じ週に打たないように注意した。なお、チェコ語とスロバキア語にも混同しやすい部分がある。だが、配列の親和性による相乗効果の方が上回ると判断し、同じ週に実行することとした。
……
今年も、比較的余裕のある1週目に日本語を含め5言語の本番を終えるつもりだった。後ろが詰まりすぎているためだ。だが、かな入力オンリーで挑む決断を下した日本語が伸び悩んでいたため、結局日本語の本番を終えたのは5/1のことだった。その分の負担が、同時に練習していた他の言語に降りかかった。今年の目標が「日本語を除く16言語で8万点」だったこともあり、また海外の参加者が事実上日本語に参戦できないこともあり、競技条件を揃えるべく日本語を受験しないことも一時は真剣に検討した。
4/27に休暇を取得し、多少無理しつつも4言語の本番を撃破。これで1日前倒しで残り13言語を練習できることとなったのが非常に大きかった。最終的な本番実施スケジュールは表10の通りである。
日付・時間帯 | 言語 | 累計得点 | コメント |
---|---|---|---|
4/27(金)午前 | トルコ語 | 4773 | 5200を出すつもりがまさかの惨敗 |
4/27(金)午前 | 英語 | 10322 | まさかの連敗。午前中は指が冷えている |
4/27(金)夜 | ロシア語 | 14571 | 指は動いたが後半に3ミスが集中 |
4/27(金)夜 | ハンガリー語 | 18981 | ミスを抑えて最低限の結果を出した |
4/29(日)夜 | ドイツ語 | 24116 | 幾多のトラップを見切り、2年連続ノーミス |
4/29(日)夜 | ポーランド語 | 28559 | ミスを誘発する単語が多いため、精密射撃を心掛けた |
4/30(月)夜 | オランダ語 | 33874 | 精密射撃しつつも攻め、いい感じに速度が乗った! |
4/30(月)夜 | フィンランド語 | 38696 | 改行位置がずれまくり、大きくロス |
5/1(火)夕方 | 日本語 | 42674 | 筆者のかな入力では初見文章に歯が立たず |
5/2(水)夕方 | スペイン語 | 48154 | 正確に「読む」ことをまず心掛けた |
5/2(水)夜 | スロバキア語 | 52815 | いい感じに速度が乗った! |
5/3(木)夕方 | チェコ語 | 57261 | ミスタッチ多数。BSで辛抱強く修正 |
5/3(木)夜 | ポルトガル語 | 62336 | 不調ながらも耐え、落ち込みを最小限に抑えた |
5/5(土)午後一 | フランス語 | 67570 | 心拍数180状態を耐え抜いて1ミスに抑えきった |
5/5(土)夕方 | ルーマニア語 | 72031 | 難関文章。正確性重視のつもりが、まさかの3ミス |
5/5(土)夜 | イタリア語 | 77368 | 正確性重視で耐えつつ隙を見て速度も出す |
5/6(日)午後一 | クロアチア語 | 82238 | 伸び悩んだ上に2ミスしたのは無念 |
・課題全文をキャプチャする。 →事前に、長い単語を辞書に登録しておく。 例えばWin7,Win10のIMEなら全角60文字分まで登録できるため、 「p」に「あいうえお……だぢづで」を単語登録する。 日本語全角文字を登録するのは、半角文字の倍速で打てるため。 →Takiソフトウェアの画面で文章を表示させた直後にキャプチャする。 →ローマ字入力で「p→Space」を繰り返し、上記登録単語を入力する。 7回繰り返した後にEnterを2回押下し、文字列を確定させる。 →すると画面上部に表示される課題が約1ページ分スクロールされる。 ここで再びキャプチャする。 →課題のスクロールが止まるまで以上の作業を繰り返す。 ・キャプチャした画像をmspaint等で連結して1つの画像にする。 →1分間課題は概ね3枚、10分間課題は概ね25枚の画像を連結すれば完了。 →余分な部分は削除する。 ・この画像を見ながら、メモ帳に課題文章を入力する。 →フォントはCourier New(日本語はMSゴシック)、サイズは12ptに設定する。 →メモ帳の横幅を調整し、改行位置をTakiソフトウェアの画面と合わせる。 →特殊文字を保存するため、文字コードを「Unicode」に設定する。 ・入力結果をExcelに貼り付ける。 →そのまま貼り付けると1行おきになってしまうため、後で余分な行を削除する。 ・ExcelからGoogle翻訳の画面に貼り付ける。 →約15行毎に実施する。 →翻訳結果がおかしい場合は大抵ミスが原因なので、画像と比較して修正する。 →難関言語は再入力し、以前の入力結果とEXACT関数で比較してミスを検出する。 ・1〜3行目を順次Google検索し、出典が見つかればメモする。 →各行を" "で囲んで検索する。 →出典が明確ならミスの発見に役立つし、本番課題の予想にも使える。 ・ExcelからWordに貼り付けた後、文字カウントで文字数を数える。 ・Excelの置換機能を用いて特殊文字やqwvx等の出現頻度を調査する。 →マクロを使っても良いし、司@dvorakさん推奨のWebサイトもある。 |
この作業の結果、出現するすべての文字を把握できた。例えば引用符として"の他に“”等が存在することを確認できたし、2015年に「アポストロフィバグ」と呼称していた'と’の違いも明らかになった。さらに、ハンガリー語ではőűの代わりにõûが、クロアチア語ではđćčの代わりにðæèが、ルーマニア語ではăの代わりにãもしくはǎが用いられるケースもあることが判明した。日本語の「いえ→ゐゑ」のような扱いなのだろうか。英語等では、日本人が普段まず打つことのない€(ユーロ)や£(ポンド)が稀に出現することも判明した。
また、英語等で頻出するTakiソフトウェアの問題点の報告も効果的に実施できるようになった。どの文章のどの文字がバグであるか、ピンポイントで指摘できるためだ。実際、2015年12月から2016年3月にかけて、英語・ハンガリー語・イタリア語・ドイツ語・フランス語・ルーマニア語・クロアチア語・ポルトガル語の問題点をInterstenoのTaki担当者にまとめて報告し、練習課題の精度向上に貢献した。
さらに、全文入力自体が各言語の打鍵のトレーニングになった面も見逃せない。スコアを測定する練習は1言語・1日につき「1分間練習×10」もしくは「10分間練習×2」程度が精一杯であった。だが、これでは練習量が絶対的に不足する。確かに全文入力ではスコアを目的としないため、ともすれば緊張感の無い打鍵になりがちだ。とはいえ、絶対的に不足している練習量を補う効果は間違いなくあった。さらに、英語では20分前後、ロシア語では30分以上かけて10分間課題の全文(約1万文字)を入力し続けることで、脳・目・指の持久力が強化され、10分間の打鍵を長いとは感じなくなった。
No. | 内容 | 言語 |
---|---|---|
1 | 10分間練習用の課題が2〜5種類しか無いため、 初見課題の対策にならない | フィンランド語、ポーランド語、スロバキア語、 ハンガリー語、オランダ語、スペイン語 |
2 | スペルミス | 英語(competitition、artisric等) |
3 | その言語では使用しないはずの特殊文字が 出現する | 英語(éçàèìò)、ハンガリー語(äõû)、トルコ語(îûþ)、 クロアチア語(ðæè)、ルーマニア語(ãǎ)、 イタリア語(î)、ポルトガル語(ïö) |
4 | 画面上部に何も表示されないことがある | 英語、クロアチア語、イタリア語、 本家フランス語、ベルギーフランス語 |
5 | 麻雀牌に似た記号(Win7/Vista)、 もしくは空白の長方形(Win10)が出現する | 各種ドイツ語、イタリア語、各種フランス語、 英語、ベルギーオランダ語 |
6 | 黒ダイヤ内に白い?を含む記号が出現する | ベルギーフランス語、イタリア語 |
7 | アポストロフィがミス判定となる文章がある | 英語、フランス語、スイスフランス語、 イタリア語、トルコ語、ルーマニア語、スロバキア語 |
8 | ハイフンがミス判定となる文章がある | 日本語、英語、ハンガリー語、クロアチア語、 ルーマニア語、フランス語、イタリア語、 ロシア語、スロバキア語 |
9 | その他、特殊な記号が出現する | 表13参照 |
10 | 短すぎて1分未満で終了する1分間課題がある | トルコ語等 |
11 | 短すぎて10分未満で終了する10分間課題がある | 各種フランス語、トルコ語 |
12 | 結果表示画面でうまく改行されておらず、 ミスの詳細が隠れて表示されない | 英語、イタリア語、ポーランド語、トルコ語、 フィンランド語 |
13 | 10分経過時点で仮確定文字列が残っていると、 ミス判定になる。 | 日本語 |
14 | 1分間課題に異なる言語の課題が混在している | イタリア語、ルーマニア語 |
15 | 開幕で半角/全角キーが勝手に入力されることがある | 英語、ハンガリー語、チェコ語、 オランダ語、スロバキア語 |
16 | 打鍵中、左Altキー等に誤って触れることで、 フォーカスが外れることがある | 共通 |
No.7に関して、日本語配列の「Shift+7」やUSインターナショナル配列の「:→Space」を打鍵すると'(アポストロフィ)が表示される。ところが、一部の文章では’(シングルクォート)が使用されている。後者にはやや角度がついているため、辛うじて判別可能である。
No.8に関して、日本語配列やUSインターナショナル配列の-(ハイフン/マイナス)を入力するとミス判定になることがある。一部の文章では–(enダッシュ)が用いられている。日本語では―(全角ダッシュ)が用いられている。これらはTakiソフトウェアの画面上でCourier Newフォントで表示されると判別不可能だ。なお、ロシア語でのみ—(emダッシュ)も出現する。こちらはやや長いため、辛うじて判別できる。
No.9に関して、特殊文字や記号は表13に示す通り、かり〜配列で概ね対応可能だ。前記の独自配列でももちろん対応させた。とはいえ、これらの特殊文字や記号は、基本的に本番には出ない(例外:2016年の各種フランス語には、以下に含まれない初見の引用符が2箇所出現した。2018年のトルコ語には、¬が出現した)。従って、練習時に理不尽な減点をされても、本番で出ないと割り切れば良いという考え方もある。
No.15に関して、英語では2017年の本番でも発生した。無意識のうちに日本語全角文字からの切り替えを意図して[Alt+半角/全角]を叩き込んだのが認識され、例えば[半角/全角→E]で[È]が入力されたものと思われる。筆者の配列はUSインターナショナル配列がベースなので、母音はグレイヴ付きになるし、子音は直前に[`]が入る。対策としては、入力結果を確認してから進むしかない。
No.16に関してもWin10機に変更してから悩まされている。左Altキー以外にもこのバグを誘発するショートカットキーがあると思われるが、未確認。本番では発生しなかった。
【表13:Takiソフトウェアに出現する特殊文字・記号一覧】
特殊文字/記号 | かり〜配列 | dq配列 | 出現範囲 |
---|---|---|---|
“ | Shift + : → 1 | : → 1 | トルコ語、英語、ポルトガル語、 スロバキア語、ロシア語 |
” | Shift + : → 2 | : → 2 | 上記+ルーマニア語、フィンランド語、ハンガリー語 |
„ | (未対応) | : → 3 | ハンガリー語、ルーマニア語 |
£ | 右Alt + $ | : → 4 | 英語 |
€ | 右Alt + 5 | : → 5 | 英語、イタリア語、フィンランド語 |
‘ | 右Alt + 9 | : → 6 | 英語、スロバキア語 |
’ | 右Alt + 0 | : → 7 | 上記+トルコ語、イタリア語、フランス語、 ベルギーフランス語、ルーマニア語 |
« | 右Alt + @ | : → 8 | 各種フランス語、クロアチア語、ロシア語 |
» | 右Alt + [ | : → 9 | 同上 |
º | 右Alt + + | : → 0 | イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ルーマニア語 |
ª | (未対応) | : → - | スペイン語、ポルトガル語 |
ǎ | (未対応) | : → a | ルーマニア語 |
— | 左Alt+ テンキー0151 | : → m | ロシア語 |
– | 左Alt+ テンキー0150 | : → n | 英語、ハンガリー語、クロアチア語、フランス語、 ルーマニア語、イタリア語、ロシア語、スロバキア語、 フィンランド語 |
þ | 右Alt + t | : → p | トルコ語 |
§ | 右Alt + S | : → s | ポルトガル語 |
(Tab文字) | (未対応) | : → t | トルコ語 |
œ | 右Alt + x | : → x | 各種フランス語 |
æ | 右Alt + z | : → z | クロアチア語 |
¿ | 右Alt + / | : → / | スペイン語 |
° | (未対応) | 半角/全角 → 0 | ポルトガル語 |
… | (未対応) | 半角/全角 → . | 英語、ベルギーフランス語、イタリア語、ルーマニア語 |
¬ | 右Alt + ] | 半角/全角 → ] | 英語、トルコ語 |
½ | 右Alt + 7 | 同左 | ルーマニア語 |
※かり〜配列は、2015年5月時点のもの。USインターナショナル配列がベースとなっている。
※dq配列では、英語のみデッドキーに:でなく半角/全角を使用。
ドイツ語には本家ドイツ語の他にスイス方言が存在する。今回は特殊文字の少ない後者を採用した。両者の主な違いは、後者には原則としてß(エスツェット)が存在せず、ssで置き換えられることである。つまり特殊文字が1種類減るため、短期間での攻略が容易になる。但し、長い目で見れば、ssという連打に耐え続けるよりもßの位置を覚えて打つ方が負担が少ないという考え方もある。いずれにせよ出現頻度は低いため、実際には大差無い。なお、2016年と2018年のスイスドイツ語の本番では、ßが複数回出現した。このような場合に備え、ßを含む配列を準備し、かつ位置を把握しておく必要はある。
フランス語には本家フランス語の他にスイス方言、ベルギー方言が存在する。今回はバグが最も少ないベルギー方言を採用した。但し、本質的な違いは調査しても分からなかった。その後、Taki担当者とのやり取りの中で、本家フランス語やスイス方言では記号(;:!?)の直前にスペースが入る一方、ベルギー方言では入らないとの情報を頂いた。普段打ち慣れた仕様であるベルギー方言を選択して正解だった。
オランダ語には本家オランダ語の他にベルギー方言が存在する。2018年は本番期間開始後しばらくの間はベルギー方言が表示されていなかったため、本家を採用した。本質的な違いは調査しても分からなかった。一字一句違わない課題文章を両者で使い回している事例も複数存在した。なお、一部の特殊文字は方言により得点が違うことがある。実際には出現率の問題で、微々たる違いだが。
東プレRealforce106(All30g)適用の実験を開始したのは2016/12/19だった。2003年時点の筆者はこのキーボードを使いこなせなかった。打鍵時に隣のキーに指が軽く触れただけで認識され、ミス判定となる「かすりミス」が目立ったためだ。だが、東プレRealforce89U(45g/30g)で10年以上も正確性重視の鍛錬を継続してきたため、All30gでも次第にミスを抑えて打てるようになった。それならば、速度を出せるAll30gの方が良い。折しも、45g/30gのキーボードのSpaceキーのレスポンスが長年の使用の影響で悪化し、高速打鍵に悪影響を及ぼすようになってきたため、All30gを久々に採用した。
(5) その他環境整備
以下の事項を網羅した本番準備・実施手順書を作成した。もはやこの辺は仕事と同じだ。人為ミスをシステム的に根絶していかないと、本番で思わぬところで足元をすくわれる。
TakiソフトウェアをFirefoxで使用する場合、「Ctrl+z」でそれまでの入力結果がすべて消えるというバグが存在する。従って、このショートカットキーを無効化するか、他のブラウザを用いるという対策が不可欠である。筆者はGoogle Chromeを導入した。ちなみに、Google Chrome上で「Ctrl+z」が発動した場合は、直前に打鍵した1文字が消えるだけで済む。また、Firefoxを使用する場合は、ChangeKeyやKeySwapを用いて左右のCtrlキーを一時的に無効化するのが良いと思う。
また、言語ごとに異なる配列を使用する場合は、配列変更のショートカットキー「Shift+左Alt」の無効化が必須だ(Windows VistaかつFirefoxの場合)。さもないと、Shift文字の打鍵ミス等が原因で、意図しないタイミングで入力言語が切り替わって即死する。参考サイトはこちら。
さらに、www.intersteno.itでは「Ctrl+;」で文字サイズを拡大できる。特殊文字の多い言語、特にi, í, ì, ıのうち2種類以上が同時に出現する言語(伊西葡洪土捷斯)を打鍵する時には必須と言って良い機能だ。だが、www.intersteno.orgでこの操作を実施すると、"This page and application is only for use on computers, not available for mobile devices." というエラーが表示される。なお、本番ではwww.intersteno.orgで上記のエラーが発生しない一方で、画面内の本番エリアのサイズが小さいため、開始直後にマウスで調整する必要がある。www.intersteno.itではこのような調整が不要なので、開幕の数秒を無駄にしないためにもこちらを採用すべきだ。
本番や練習の実施前には、使用しないアプリケーションやブラウザ画面を必ず終了させる。筆者のケースでは、Outlookの定期的なメール受信により、練習中にブラウザがフリーズしたことがあった。また、Firefoxのプラグインの暴走により、日本語の変換結果の表示に逐一10秒以上かかる状況に陥ったこともあった。このような事態が本番で発生してはたまらない。フリーズの場合も再受験等の救済措置は無い。その時点で打ち終えていた分までで判定されるか、もしくは失格(0点)となる。WindowsUpdateやLiveUpdate、JavaUpdate、セキュリティソフトの定時スキャン等に関しても、10分間打鍵の実施中にバックグラウンドで動作させないような対策を講じておきたい。
最後に、Takiソフトウェアで本番を実施する場合、直前に必ず画面をリロードする。一定の時間が経過するとタイムアウトし、練習用のTakiソフトウェアに切り替わるためだ。
……
Google Chromeを使用する場合であっても、Ctrlキーを無効化すべきである。理由は、表14に示す有害なショートカットの存在だ。特に致命的なのがCtrl+W(画面を閉じる)、Ctrl+R(画面リフレッシュ)だ。例えば大文字打鍵時に左手小指がShiftから一瞬でも下に滑るとCtrl誤爆が発生する。
ショートカット | 効果 |
---|---|
Ctrl+W | 画面を閉じる(即死) |
Ctrl+R | 画面リフレッシュ(即死) |
Ctrl+T | 新タブを開く |
Ctrl+U | 別タブでソース表示 |
Ctrl+O | ファイルを開く |
Ctrl+P | 印刷画面を開く |
Ctrl+S | 保存ウィンドウを開く |
Ctrl+D | ブックマークを追加 |
Ctrl+F/G | 検索画面を開く |
Ctrl+H | 履歴を開く |
Ctrl+J | ダウンロード検索 |
Ctrl+E/K/L | 検索ウィンドウに移動 |
Ctrl+; | 文字を大きくする |
Ctrl+N | 新窓を開く |
また、1日あたりの本番実施数は2言語に抑えたい。但し、充分な練習を積んだ状態で、体調が良く、指の調子も好調を持続している場合に限り、1日に3〜4言語の本番を実施することもあった。
さらに、本番の直前に10分間練習を実施する。これは、本番で使用する配列に確実にセットすると同時に、他の言語との混同を避けるためだ。また、言語ごとに頻出する単語やシーケンスが存在するため、本番の直前に目と指を充分に慣らしておく必要がある。但し英語や日本語など、ガチで10分間打つと疲労する高速言語についてはほどほどにしておく。5分で止めても良いし、1分間練習×5で代用しても良いだろう。2018年は「前半は速度重視、後半は速度を落として正確性重視」「前半で体が覚醒しなかった場合は後半も速度重視」のように、その日の調子に合わせて使い分けた。要は、本番にピークを持っていくため、本番を想定してある程度本気を出しつつも、準備と割り切って力を抜くということだ。
●各言語の対策(主要なもののみ)
(1) ハンガリー語
2016年大会に向けて重点強化言語に指定し、約半年の間ほぼ毎日打鍵した。詳細なスケジュールは2016年の戦略の「(3) 難関言語の底上げ」で述べた通り。ここでは、配列の進化の過程を表15に記す。青太字で示した部分が、主要なブレイクスルーである。
日付 | Version | 変更内容 |
---|---|---|
2015/10/18 | 汎用 | öüを「無変換+py」で打つことで2打鍵化(これは筆者に合わなかった) |
2015/10/20 | 汎用 | かり〜配列を改造。 ウムラウトをデッドキー[;に配置し、試行錯誤 |
2015/10/21 | 汎用 | かり〜配列を改造。 ウムラウトとñをデッドキー;に、サーカムフレックスをデッドキー[に配置 |
2015/10/22 | 3 | 専用配列を新規作成。őűを[]に配置し、1打鍵で打てるようにした |
2015/10/23 | 4 | áöüを@[]に配置 |
2015/10/24 | 6 | áéを@[に配置(特殊文字の出現調査の結果を基に変更) öüをデッドキー;に、őűをデッドキー]に配置 |
2015/10/27 | 7or8 | öüőをwqxに、qwxを半角/全角および^]に配置 |
2015/11/4 | 9 | ? |
2015/11/10 | 10 | „を[:→3]に配置 デッドキー;に仕込んだöüを削除(;の1打鍵化) ハンガリー語に出現しないćĺńŕśýźも削除 |
2015/11/27 | 12 | űを]に、xを[右Alt+v]に配置 |
2015/11/27 | 13 | íóを]^に配置 űqwxを[:→ysdv]に配置(この時点では「:→qwx」に配置する方法が不明) |
2015/11/27 | 14 | űqwxを[:→jfgv]に配置 |
2016/2/3 | 15 | qwxを[:→qwx]に配置 |
2016/3/28 | 16 | emダッシュを[:→m]に配置(これは結局不要だった) |
2016/4/11 | 18 | enダッシュを[:→n]に配置 |
2017/3/2 | 19 | õûを[半角/全角→ou]に配置 |
2016年オンライン大会に向けて練習を重ねる段階で、多言語対策を重視すると英語が打てなくなることを痛感した。単純に練習時間が減少するし、英語より遅い言語を打つことで英語も遅くなるためだ。そこで、1月以降は英語の10分間練習をほぼ毎日継続した。こうして、英文の打鍵感覚を落とさないようにした。
さらに、英語の配列もカスタマイズした。2015年大会では旧来の習慣から脱せず、日本語配列で打っていた。だが、表16に示す通りUSインターナショナル配列をベースとしている他言語の配列とは一部の記号の位置が異なるため、混同する恐れがある。そこで、英語もUSインターナショナル配列をベースとした。但し、当初:およびShift+:に割り当てていたデッドキーを削除し、;および'を1打鍵で打てるようにした。また、練習問題で稀に出現する一部の特殊文字(’éç)を1打鍵で打てるようにした。
記号 | USインターナショナル配列 | 日本語配列 |
---|---|---|
: | Shift + ; | : |
' | : | Shift + 7 |
" | Shift + : | Shift + 2 |
@ | Shift + 2 | @ |
& | Shift + 7 | Shift + 6 |
( | Shift + 9 | Shift + 8 |
) | Shift + 0 | Shift + 9 |
= | ^ | Shift + - |
_ | Shift + - | Shift + \ |
※他にも日本語配列と打鍵方法の異なる記号は存在する。だが、Interstenoでは出現しない。
さらに、運指の最適化も少しずつ進めた。但し、採用したのは正確性100%を保ちつつ速度を増せるものに限る。具体的には表17の通り。
シーケンス | 内容 | 適用範囲 |
---|---|---|
un, nu, hu | 正確性強化 | fundamental, under, tunnel, nuclear等 number(やや無理がある) |
po, op | 正確性強化/ 適用範囲拡大 | opportunity, power, potential, polluting, support, possible, policy等 例外:development, developingは薬小。shoppingのoppは全部薬 |
lo | 新規 | allow, follow, lower 例外:ecological(適用しにくい) |
(3) ロシア語
paraphrohnさんが作成したインテルステノ用paraph配列集のロシア語配列を参考に、USインターナショナル配列をベースとして新規作成した。但し、細部は筆者にとって打ちやすいようカスタマイズした。例えば、右Altを押しながら何らかのキーを打つという方法は(たとえ右Altを他のキーにスワップしても)性に合わなかった。理由は、かな入力におけるShiftが減速要因になるのと同じである。このため、デッドキー:を押してから当該キーを打つように変更した。また、キーの割り当ても微妙に変更している。
キリル文字に慣れ、зとэ、лとпとиとц、ъとьとы、БとВの認識ミスが減ってきた段階で、配列の最適化に着手した。まず、デッドキーを用いて入力していた文字のうち、ьчйщの出現頻度が比較的高いため、1打鍵で入力できるようにした。一方、ъの出現頻度は低いため、デッドキーを用いて入力するように変更した。
この配列には問題点が二つある。第一に、ьчйщの次に出現頻度の高いэが2打鍵のままであること。これについては、半角/全角キーへの割り当てを検討した。だが、ホームポジションから大きく外れるため、ロスが大きい。かえって:→sの2打鍵で入力した方が安定すると判断した。第二に、пを@に配置しており、проが連続して出現した時に例外無く苦戦することだ。だが、出現頻度の高いпをどのキーに移動するかについては容易に結論が出なかった。同様の問題が発生しているフィンランド語とともに、2019年以降に検討を持ち越すこととした。
2017年大会に向けて重点強化言語に指定し、約4カ月の間ほぼ毎日打鍵した。詳細なスケジュールは昨年の戦略の(3) 難関言語の底上げで述べた通り。
また、2017年以前はローマ字入力一本で臨むことを早い段階で決めていた。理由は、東プレRealforce89U/106における初見かな入力が安定しないためだ。確かにローマ字入力では望み得ない速度を得られるのだが、ミスが減らない。特に濁点打鍵時に右手薬指が「わ」に触れたのが認識されてミスになるパターンが根絶できなかった(例:「自動車」が「じわどわうしゃ」になる)。毎パソの和文部門の予選のように同じ文章を300回練習できるならこのミスは根絶できる。だが、初見課題でこのミスを根絶することは不可能というのが、2017年時点での結論だった。
2016年以前との違いは、八号機(Windows10機)調達に伴うIMEのバージョンアップだ。これにより、練習課題に頻出する固有名詞「安倍晋三」が一発で変換できるようになった。一方、他の単語の変換回数が微妙に異なるという弊害も発生した。基本的には練習を重ねて慣れるしかない。
2018年には、All30gで再度かな入力を練習して5000を目指した。その結果、確かに練習を重ねればスコアが伸び、ローマ字入力では望み得ない5000にも届いた。だが、これは同じ文章を何度も打つ過程でミス誘発箇所と対処を暗記していくためだ。実際、初見に近い状態では「わ」だけでなく付近のキー全般へのカスリという問題を解決できなかった。その結果、速度も正確性もローマ字入力を上回れず、本番でも惨敗した。
MSKLCを用いた配列の改良回数は、ハンガリー語や英語にこそ及ばないものの、両言語とも10回を超えた。まずは頻出するアキュートを中心に1打鍵化し、次にwxに特殊文字を割り当て、最後に最上段への割り当てを解禁した。合間に、シングルクォートやenダッシュ等、極稀に出現する記号にも対応した。これらの進化は一度にできたことではない。他の言語の練習から得た知見も駆使しつつ、断続的に半年の時間をかけてじっくりと練り上げ、脳と指に適応させていった。
そこで、22種類用意されている1分間課題を中心に初見文章への対策を進めた。もちろん1分間(約500文字)打って終わりではない。一つ一つの課題は約1000文字用意されているのだから、全文を再入力し、初見文章への耐性を培った。さらに、以前の入力結果とEXACT関数で比較することにより、従来気付かなかったミスを機械的に検出し、入力結果の精度も向上させた。
また、英語に似たスペルの単語が多いという特性を充分に活用して高速化を図るとともに、英語と異なる(かつ間違えやすい)スペルの単語をリストアップし、辛抱強くミスを減らしていった。一例を挙げれば表18の通り。
|
|
1分間課題97個、10分間課題108個を収集し、全文を入力した。総打鍵数は120万を超える。これは2017年のフランス語とほぼ同等の量であり、約240回分の10分間練習に相当する(1回につき5000打鍵と仮定)。この豊富な練習量に基づく習熟度の向上が、スコアアップに大きく寄与した。
配列に関しては、İを^に配置して1打鍵化した。ホームポジションから離れるが、出現頻度が少ないため問題無い。iとıの混同の問題は、単語内で同じ母音が繰り返し使用されるという現象を念頭に置いてある程度解決した。
さらに、頻出単語を暗記した。[çeşitli](諸)等、打ち辛いものも含めてだ。なお、トルコ語の練習課題の特徴として、一つの文章の中には似たような単語が繰り返し出現する傾向がある。これに慣れれば後半はいい感じに加速できる。
言語 | 合格者平均点 | 合格者数 |
---|---|---|
スペイン語 | 4034(+761) | 8(-2) |
英語 | 3993(+304) | 19(-4) |
フランス語 | 3980(+225) | 7(-) |
ポルトガル語 | 3885(+58) | 7(-) |
オランダ語 | 3815(+609) | 10(-3) |
クロアチア語 | 3736(-60) | 8(+1) |
ポーランド語 | 3543(+207) | 6(-) |
スロバキア語 | 3516(+216) | 6(-) |
イタリア語 | 3510(+336) | 11(-2) |
ドイツ語 | 3480(-134) | 10(+2) |
フィンランド語 | 3476(+228) | 8(-1) |
ハンガリー語 | 3348(+334) | 6(-) |
ルーマニア語 | 3279(-256) | 8(+1) |
チェコ語 | 3222(+275) | 6(-) |
トルコ語 | 3193(-112) | 7(+1) |
ロシア語 | 2967(-155) | 6(+2) |
日本語 | 2878(-447) | 23(-) |
※()内は昨年比。
※方言はまとめて集計した。
但し、ミスのペナルティに関しては他の言語と比較して大きめと感じた。特に合格ラインギリギリの文字数しか打てない場合、ミス率の制限に引っ掛かりやすくなる。Interstenoの仕様では、日本語に単語という概念が無いため、「抗議」を「講義」と打つと2ミスになる。これに対し、他の言語では1単語の中のミスは最大1なので、例えば英語のcomeをcmoeと打っても1ミスである。
自分を成長させるには、自ら戦略と戦術を考案し、練習の過程でPDCAを回して練り上げていくのは当然のことだ。ここまでは本気で勝ちたければ誰でも実行するだろう。加えて、実力が同程度、もしくは上の人間はライバルであると同時に、自分を成長させてくれるありがたい存在だ。今回はこの発想が根底にあったため、かつての毎パソにおけるたにごん戦のように、姑息な手段を使ってでも勝ちに行くという考えは全く無かった。むしろ、毎週のTypeRacer対戦会で叩きのめされることを感謝しつつ、最大限に利用させて頂いた。
今回も対人戦を行う意思が極めて希薄であり、特定の相手に向けた宣戦布告はしなかった。4月の本番期間が始まる少し前にそれまでの自己ベストおよび平均スコアをTwitter上で公開し、「目標は日本語を除く16言語で80000点」と公言したのが最初で最後である。昨年と同様、大会に向けて自分を、そして日本人参加者を鼓舞する目的の方が大きかった。
●モチベーション維持策
2016年以降、長期に渡ってモチベーションを維持できているのは、「自分を成長させる」ことを第一の目的としたためだ。Interstenoへの参戦は今回で終わりではない。今後数年かけて多言語タイピングの実力を培うという戦略で臨んでいた。強化を継続すれば、17言語で85000点に届くという見通しを持っている。その先には17言語9万点、20言語10万点も見えてくるかもしれない。
カテゴリ | 言語 |
---|---|
びびりすぎ | トルコ語、英語、フランス語 |
その他、本番での失敗※ | フィンランド語、ルーマニア語 |
高速化未完成 | スペイン語、イタリア語、オランダ語 |
配列検討不足 | 日本語、ポルトガル語 |
成長途上 | スロバキア語、ハンガリー語、ポーランド語、チェコ語 |
本番自己ベスト | - |
本番自己ベスト付近 | ロシア語、ドイツ語 |
練習不足 | クロアチア語 |
※フィンランド語は、改行位置ずれが発生し、以後速度を落として対処したため100文字はロスした。
※ルーマニア語は、本番の文章の難易度が高かった。
まず各言語の練習問題に残る問題点について。筆者が指摘済みだがまだ修正されていないものもあるし、その後新たに見出したバグも存在する。ある程度まとまった段階で、再び粘り強くInterstenoのTaki担当者に働きかけて、修正を促していく。同時に、€や£等、欧米人には常識であっても日本人には馴染みが薄い記号については、打鍵方法を啓蒙するという手段もある。
次に日本語の仕様について。日本人以外の参戦が著しく困難な現状はどうかと思う。今年は結果的に日本語を除く16言語でも筆者が総合1位を占めた。だが、3位のたのんさん、7位のジュニアさんに関しては日本語の有無で順位が変動する状況となった。さらに来年以降、Seanをはじめとする強豪の伸びによっては筆者も「16言語で勝てないのに17言語で勝ちました」となる可能性がある。「方言の一つとしてローマ字入力種目を設定する」「現状の中国語部門と同様、別枠での開催とする」等、既に幾つか案はあるものの、デメリットも多い。前記の日本語の係数の問題と合わせて、試行錯誤が必要だ。現在の不平等感が少しでも解消されるよう提言していきたい。ここでの試行錯誤は、将来の韓国語等への展開の際にも役立つことだろう。
ジュニアさん:最難関のロシア語を含む全17言語への参戦を目指し、最も早い段階で練習に着手していました。その過程では、各言語の専用配列を習得し、特殊文字や記号の入力方法を一から調査・導入されるなど、先行者として並々ならぬ苦労があったことと推察します。
かり〜さん:2015年から多言語タイピングWikiで積極的に情報発信し、筆者を含む多くの初心者に多言語参戦への道筋を示して下さいました。さらに2017年大会に向けた新たな取組みとして、初心者向け多言語対戦会や10FastFingers大会を開催されています。
たのんさん:2017年・2018年大会に向けて、TypeRacer多言語対戦会の開催および毎週参戦により、積極的に引っ張って下さいました。2017年10月以降のパワーアップには大いに刺激を受けました。
paraphrohnさん:2016年大会に向けて、早い段階で「総合8万点で世界一」という高い目標を掲げ、それを有言実行することで日本人参加者全体を引っ張って下さいました。また、インテルステノ用paraph配列集の作成・配布に加えて、TypeRacer多言語対戦会を毎週開催して頂いたお陰で、筆者を含め参加者のレベルは前年とは比較にならないほど向上したと言えるでしょう。
やださん:Takiソフトウェアで出現した "This page and application is only for use on computers, not available for mobile devices." というエラーに対して、画面サイズを拡大するか文字サイズを小さくすることで解決できるという情報を頂きました。
どりすとさん:上記の問題につき、www.intersteno.itで打てば問題無いという情報を頂きました。筆者は2016年大会以降、練習も本番もこちらのサイトのみで打っています。
司@dvorakさん:文章内の文字の出現頻度調査に役立つWebサイトをご紹介いただきました。筆者は主にロシア語の文章で活用させていただきました。
愛する家族:ゴールデンウィーク全部という、本来は育児・家事・家族サービスに充てるべき貴重な時間の大半をInterstenoの多言語参戦に投入できたのは、間違いなく家族のおかげです。ありがとう! ……というよりも、我ながらろくでもない夫・父親だと思う。来年以降もオンライン大会に参加するなら、ゴールデンウィークの全部または一部を毎年潰すことになるというジレンマがある。
・Intersteno拡張dq配列
注1:言語によっては慣れるまでに相応の時間が必要であり、短期決戦には不向きです。
・Intersteno拡張dq配列:仕様書
・Interstenoの各言語ランキングと統計資料
・Interstenoランキング:仕様書
・Intersteno課題文の解析資料
注1:元のExcelシートには本番の情報(課題文のうち筆者が入力した部分)も一部含みますが、公開資料では念のため除外してあります。
・Intersteno練習の各種統計
・Intersteno練習記録
・本番準備・実施手順書
●参考文献・謝辞
Pocariさん:Interstenoオンライン大会への日本語部門追加を先頭に立って推進し、実現にこぎつけたのみならず、2015年の日本人参加者120名もの参加費までご負担頂きました。2016年以降の日本語部門継続にあたっても紆余曲折があり、各国代表との交渉に奔走されたと聞いております。この方の尽力なくしては、筆者はInterstenoの存在すら知らず、まして参戦など考えもしなかったことでしょう。ありがとうございました。
●各種資料
Intersteno2018関連の資料を以下に公開します。必要に応じ、自己責任でご利用下さい。また、著作権等で問題が発生した場合は即削除します。
→Interstenoで使用した配列。インストーラとともにMSKLC用のファイルもあります。
注2:このMSKLCファイルはWindows10環境でBuildできません(エラー対処を実施していないため)。必要ならばWindows7, Vista, XPのいずれかでBuildしてコピーして下さい。
→上記配列の仕様書。
→eighさんの統計資料を参考にしつつ、自分用にVBAで作成していた資料です。本レポートにはこのデータを一部使用しています。ソースコードは非公開(効率が悪く、エラー処理も甘く、プログラマとして恥ずかしいレベルなので)。
→上記資料の仕様書。
→各言語の練習課題(1分間課題計1187個、10分間課題計495個)を自力で収集・入力した資料です。配列作成の際に、特殊文字や記号、qvwxyz等の文字の出現頻度を解析するために使用しました。また、InterstenoのTaki担当者への問題点の報告は、この資料をベースに実施しています。練習時の最高記録も掲載してあります。
注2:入力時の正確性は99%以上あると自負しています。また、一部の難関言語では再入力によりミスを検出して正確性を高めています。しかし、筆者も人間である以上100%でないことはご了承下さい。
→Intersteno対策として実施した10分間練習(2015年160回、2016年552回、2017年375回、2018年598回。本番含む)の各種統計として、「言語毎の最高記録、平均得点、平均速度、平均ミス数」「本番の記録との比較」「練習回数」「ミス数別の試行回数」をまとめたものです。特に昨年からの伸びが非常に励みになりました。
→Intersteno対策として実施した10分間練習(2015年144回、2016年535回、2017年358回、2018年581回。本番除く)の詳細をデータベース化したものです。上記の統計資料はすべてこのデータから作成しています。なお、元のExcelシートには本番の情報(課題文の冒頭部等)も含みますが、公開資料では念のため除外してあります。
→「トルコ語配列のまま英語を打つ」「省電力モードが発動して画面が暗くなる」等の間抜けな事故を防ぐために作成した手順書です。
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