筆者のタイプウェル遍歴:その11(2016.7.15)


●コンテンツ

[タイプウェルオリジナル:ミス1%以内総合レベルZGに到達(2016.6.20)]
[タイプウェルオリジナル:ノーミス総合レベルZGに到達(2016.7.5)]
[タイプウェルオリジナル:総合レベルZFに到達(2016.7.7)]
[タイプウェルオリジナル:ミス1%以内総合レベルZFに到達(2016.7.9)]


●タイプウェルオリジナル:ミス1%以内総合レベルZGに到達(2016.6.20)

正確性に関しては壁を乗り越えるための訓練を継続した。王道であるミス制限練習を継続し、ミス2以内の記録を大きく伸ばした。通常記録で総合レベルZFを目指すための一つのフラグとして、ミス1%以内で総合1165000を目標とした

【ミス2以内記録の推移】

日付総合P のみ混在すべ数字備考
2015.6.30114418426.504秒33.397秒42.721秒16.782秒
2015.7.5114503632.971秒混在XX
2015.7.6114612832.425秒
2015.7.11114733431.822秒混在ZJ
2015.7.14114770631.636秒
2016.5.11114789442.627秒
2016.5.15115156840.790秒すべZI、総合ZH
2016.5.18115382039.664秒すべZH
2016.5.21115468439.232秒
2016.5.29115622838.460秒すべZG
2016.6.1115672826.379秒
2016.6.4115690426.335秒
2016.6.5115795437.935秒すべZF
2016.6.7115942637.199秒
2016.6.20116011426.335秒31.292秒37.199秒16.782秒総合ZG

※日付はタイピング日記のもの。以下同様。

2015年7月のInterstenoオフライン大会@Budapestの直前までは小文字のみと混在を伸ばした。その後は約10カ月ものサヴォリ期間を経て、2016年5月にリハビリを再開した。今回の方針は、すべてのキーを解禁し、数字以外の3種目を並行して伸ばすことだ。理由は3つある。

(1) Interstenoの難関言語への対策とする。特にチェコ語やスロバキア語では特殊文字が多いため、普段打つことの少ない右手小指の範囲や最上段を打鍵する。従って、未知単語を初見で打鍵する際には、これらの文字も対策しておく必要がある。この意味で、かな入力やすべてのキーを解禁するのが効果的と思われた。

(2) 総合ポイントを、そして殿堂ポイントを効率的に伸ばす。これは通常記録で総合ZGを目指した時と同様である。当時と違うのは、すべてのキーを解禁することにより、記録を伸ばすポテンシャルをさらに高めるということだ。TWオリジナルの最終目標は総合ZFよりも遥かに上であり、殿堂ランキングでの最終目標はGroup ωである。このため、より多くの種目を可能な限り伸ばすことが必須となる。

(3) 頻出ワードを調査し、攻略に活かす。通常記録で総合ZGを目指す過程で、数字や小文字には頻出ワードが存在することが明らかになった。混在やすべてのキーについても頻出ワードが存在するならば、集中的に対策することで攻略に直結すると考えた。

【練習時の工夫】

数字を除く3種目で緩めのミス制限をつけて打った。即ち、特にミス制限回数は設定しない(デフォルトのまま)。だが、大きくミス爆死した場合はEscする。結果的に、3〜4ミスなら妥協しつつ打ち切ったことが多い。5ミス以上しても、記録が伸びた場合やラップを更新した場合は打ち切った。

ミスを制限するのは、指の動きを確実に染み込ませるためだ。確かに、正確性を維持した時の速度が伸び悩んだ場合にはミス制限を解除して記録を狙うこともある。だが、最初からミスバカ記録を連発する練習は、無意味だと思っているしモチベーションも上がらない。あくまでもInterstenoの多言語対策の一環と捉え、ミスの少ないタイピストを目指すべきと考えた。

結果的に、2ミス以内(つまりミス1%以内)、そしてノーミスの記録も、少しずつ確実にTOP99に蓄積されていった。その結果、まずミス1%以内で総合レベルZGに到達した。


●タイプウェルオリジナル:ノーミス総合レベルZGに到達(2016.7.5)

王道であるミス制限練習を継続し、ノーミスの記録を大きく伸ばした。通常記録で総合レベルZFを目指すための一つのフラグとして、ノーミスで総合ZGを目標とした

【ノーミス記録の推移】

日付総合P のみ混在すべ数字備考
2015.6.26114003227.130秒34.097秒42.721秒16.906秒総合ZI
2015.6.28114040433.911秒混在XS
2015.6.30114143233.397秒
2015.7.5114228432.971秒混在XX
2015.7.11114458231.822秒混在ZJ
2015.7.14114495431.636秒
2016.5.24114921040.593秒すべZI
2016.5.28115011440.141秒総合ZH
2016.5.29115347638.460秒すべZG
2016.6.22115476437.816秒すべZF
2016.6.25115700430.516秒混在ZI
2016.7.3115988026.411秒のみZJ
2016.7.5116082626.411秒30.516秒37.343秒16.906秒総合ZG

混在とすべてのキーは、通常の記録とほぼ並行して更新した。リハビリを兼ねたミス制限練習が、結果的に通常の記録の更新にも大きな役割を果たした。小文字のみは通常記録の更新狙いがメインだったため、ノーミスZJすらなかなか出なかった。2016年7月に入り、ノーミス狙いの比重を増したところ、ようやくノーミスZJを出すことに成功した。なお、正確性に関する練習方針は種目ごとに使い分けた。

種目正確性に関する練習方針
のみ敢えてミス2以内を狙わず、ミス3も許容する
混在最初からノーミスを狙う
すべ最初からノーミスを狙う。但しかすりミスは許容する

小文字のみでは、無理にミス制限記録を狙わず、ミスの少ない状態を普段から意識するに留めた。その結果、必要以上に萎縮することなく、正確性を保ったまま速度が伸びていった。一方、混在ではShiftが絡むため、1ミスが原因となって3ミス以上連鎖する確率が非常に高い。それならば、最初から1ミスもできないという緊張感とともに打った方が好結果につながると判断した。

すべてのキーは、ある時期から方針を転換した。混在と違ってかすりミスが激増するためだ。最初からノーミスを狙うと萎縮し、速度が著しく制限される。これでは通常記録の更新につながる練習ができない。そこで、かすりミスに限り許容することとした。

現時点で、この方針は機能している。今後より高いレベルを目指す際には壁にブチ当たるかもしれない。だが、今はまだ壁を意識する段階ではない。


●タイプウェルオリジナル:総合レベルZFに到達(2016.7.7)

【到達点ごとの指標】

種目 ZI到達時ZH到達時ZG到達時ZF到達時
達成日 2003.9.15 2015.1.4 2015.6.27 2016.7.7
のみ 28.420秒28.179秒26.128秒24.954秒
混在 32.363秒31.916秒31.916秒30.455秒
すべ 37.858秒36.579秒36.579秒35.774秒
数字 20.587秒18.111秒16.782秒16.782秒
総合ポイント 1140704115007211609341170162
旧総合 3511882355266535635273572755
殿堂1 4511433456223945731014582329
殿堂2 2926779468220850470495482346

※日付はタイピング日記のもの。以下同様。

【練習回数の比較】

種目ZI到達時ZH到達時ZG到達時ZF到達時
のみ3244578921160
混在191242262406
すべ385449455560
数字31473210421042
合計1214188026513168

練習環境は会社と自宅に分散し、しかもマシン毎に分かれている。一つ一つの環境では大した回数ではないが、合計してみると3000回を超えていた。

2015年6月に総合ZGに到達後、総合ZFに到達するまでに、合計517回の練習が必要だった。この数字は、総合ZI→総合ZH、総合ZH→総合ZGの時に要した回数よりも少ない。10カ月サヴォった後のリハビリ分を考慮すると、短期間で効率的に到達できたと言えるだろう。また、この期間に数字を1回も打たなかったのも今回の特徴だ。

【総合ZFへの軌跡】

日付総合P のみ混在すべ数字備考
2015.6.271160934 26.128秒31.916秒36.579秒16.782秒総合ZG
2015.7.111161122  31.822秒   
2015.7.141161494  31.636秒   
2015.7.151161638 26.092秒    
2015.7.171163746 25.565秒   のみZI
2016.6.201164012  31.503秒   
2016.6.201164434  31.292秒   
2016.6.221164610  31.204秒   
2016.6.221166108  30.455秒  混在ZI
2016.6.251167718   35.774秒 すべZD
2016.7.71170162 24.954秒30.455秒35.774秒16.782秒のみZH、総合ZF

最も更新回数が多いのは混在だ。小文字のみとすべてのキーは更新回数が少ない。その代わり、0.5秒以上一気に更新することが多かった。

【実践】

小文字のみやすべてのキーも数字と同様、ランダムでなく単語である。
Interstenoオンライン大会で経験した16言語と同様、頻出ワードを抽出し、練習を積み重ねることで、克服できると考えた。その際、以下を念頭に置いた。

・PCの時計を13〜15時台に設定する。
・頻出ワード、凶悪ワード、ミスの癖を収集し、分析する。

PCの時計を操作するのは、出現ワードを絞り込むためだ。これが、ランダム練習から単語練習へ移行するための第一歩となる。数字では昇順文字列が出現するし、小文字のみやすべてのキーでも頻出ワードをある程度特定できる。頻出ワードを(苦手ワードやミスの癖を含め)抽出し、高速化を阻む要因を分析して一つ一つ潰していくことで、TW英単語に似た攻略が可能となる。

【頻出ワード分析の結果】

小文字のみでは頻出ワードを強化することで、順調に記録が伸びていった。具体的には[ihjmraifoxrin], [tsefyqrorqlllcojpsnk], [awhbsfpoisy], [rndlp,m,], [turutogo], [broqe,rohov], [qoulame wl.]といったワードを高速化した。但し、これらのワードが常に同じ形で出るわけではない。[rajgpyrin]のように、一部が1文字ずつ後ろにずれることも多い。また、頻出かつ打ち辛いワードも多数存在する。特に[qxexzsd], [fgcfe], [qbpdk], [crctzgz], [btcxsecr]等には何度煮え湯を飲まされたか分からない。とはいえ、数十回も練習を繰り返すうちに、ミスの癖を修正し、少し速度を落として確実に打ち抜ける方法を少しずつ会得していった。

一方、混在については、頻出ワードを調査しても攻略に活用できないことが判明した。確かにワードは存在するものの、それに加えてShiftがランダムに挿入される仕組みになっていたためだ。例えば[gpsq]というワードが、次は[gpsP]になることもある。また、大文字の出現率は2割弱であり、実感よりも遥かに少ないことが判明した。だが、これだけでは有効な対策に結びつかない。

これに対し、すべてのキーではShiftがランダムに挿入されることはない。例えば[Pay%]が[Qay%]になることはあっても、[pAy%]や[paY%]になることはない。これは2003年時点で経験的に知っていた通りであり、攻略の方針が立った。特に[h*PL89PVn Vl%^Vvt@bX+], [fv/ f53 lh], [U2^a58 Fu8Ngr], [Uus@bW*+agyJhx: g64 ni@]は打ちやすい。一方、[-_~M"^], [BbZ5A], [>Pp=*P]には毎回苦戦している。もっとも、まだ収集済みワードのサンプル数が少ないため(2016.7.15時点で200文字×103セット)、本格的な攻略は今後の課題である。さらにワードの収集と解析を進め、かつ脳と指に染み込ませることで、記録はまだまだ伸びると予測している。

……

以上の方針は、少なくとも総合ZF到達までは機能した。実際、以下のように、各種パラメータを軒並み更新した。

【小文字のみの各種パラメータの更新履歴】

パラメータ過去記録更新履歴
トップスピード768.2(2015.3.30) 783.3(2016.6.25)
ワーストスピード346.0(2015.5.4) 349.2(2015.7.15)
ベストラップ4.407秒(2015.5.30) 4.313秒(2015.7.17)
ワーストラップ5.469秒(2015.6.27) -
1行目ラップ4.969秒(2015.6.10) -

【混在の各種パラメータの更新履歴】

パラメータ過去記録更新履歴
トップスピード589.4(2003.7.26) →591.1(2015.7.2) →600.0(2016.5.10) →639.7(2016.6.8)
ワーストスピード302.4(2003.10.12) 320.0(2015.7.14)
ベストラップ5.671秒(2003.10.5) →5.532秒(2015.7.11) →5.485秒(2016.5.21) →5.422秒(2016.6.25)
ワーストラップ6.723秒(2003.9.20) →6.595秒(2015.7.14) →6.564秒(2016.6.20) →6.455秒(2016.6.22)
6.359秒(2016.6.22)
1行目ラップ5.913秒(2003.8.2) →5.765秒(2016.6.9) →5.549秒(2016.6.25)

【すべてのキーの各種パラメータの更新履歴】

パラメータ過去記録更新履歴
トップスピード537.6(2003.11.3) 541.0(2016.7.4)
ワーストスピード256.8(2003.10.12) 261.1(2016.6.25)
ベストラップ5.616秒(2003.11.3) -
ワーストラップ7.615秒(2003.11.3) 7.610秒(2016.6.25)
1行目ラップ6.312秒(2003.9.28) -

唯一すべてのキーに関しては、過去の記録(2003年の記録)を上回るのは容易ではなかった。特に2003.11.3に最終行の大爆発で初めてZEを出した時の各種パラメータは、その後12年半の長きにわたって大きな壁となってきたためだ。

【ランキング順位の推移】

日付総合P順位殿堂P殿堂順位
2015.7.4116093420504704924
2015.7.18116374618516556124
2016.6.18116374619516556126
2016.6.25116443419519632225
2016.7.9117016216548234622

基本的に、誰かを抜くか、GANGAS更新停止カウントダウンが開始(新規+更新人数<10)された時にのみ送信することに決めていた。その結果、結局送信したのは3回のみ。例えば、2016.7.2には総合ポイント1167718、殿堂ポイント5353473まで伸びていたにもかかわらず、ランキングでは誰も抜けないため送信しなかった。

2016年に入ってから、約1カ月で3人抜いた。上位1%以内(つまり14位以内)、そして2007年11月当時の12位への復帰もようやく見えてきた。だが、そこに至るまでにはまだまだ壁があるだろう。

一方、殿堂でも約1カ月で4人抜いた。その結果、2007年11月当時の22位に追いついた。とはいえ、この順位には納得も満足もしていない。最低限、Group ωに到達するまでは、断続的に挑戦を繰り返すことになるだろう。

【練習時の工夫】

2015年7月時点では、Interstenoオフライン大会@Budapestに出撃する前に可能な限り伸ばしておきたいという焦りがあった。そこで、特に小文字のみではミス制限を一時的に解禁し、強引に記録を狙った。その結果、奇しくもBudapestに出発する日に小文字のみでZIに突入するという戦果を運良く得られた。

2016年5月に練習を再開した時には、そのような焦りは無かった。むしろ、実力以上のスコアを無理に求めることなく、ミス制限練習をじっくりと行ってリハビリに心掛けるべきと考えた。但し、昨年と同じ練習を繰り返しても向上は望めない。すべてのキーを解禁したのも、頻出ワードの分析を進めたのも、新たな突破口を見出すためだ。

また、更新や総合ZF到達に向けていくつかのフラグを設定した。代表的なのは、TOP15圏内を0.5秒以内に詰めることだ。実際にはどの種目でもなかなかこの値には届かなかった。だが、更新できそうにない時の格好の目標となった。さらにやり込めば、TOP99圏内を1.0秒以内に詰めることもフラグになり得ると思う。さらに、到達可能位置を総合ZCに乗せることも一つのフラグと考えていた。総合ポイントが伸びない時も到達可能位置がじりじりと伸び続けたのは救いだった。そして2016.6.25に1200642まで伸び、総合ZCに乗せた。


●タイプウェルオリジナル:ミス1%以内総合レベルZFに到達(2016.7.9)

王道であるミス制限練習を継続し、ミス2以内の記録を大きく伸ばした。通常記録で総合レベルZEを目指すための一つのフラグとして、ミス1%以内で総合1175000を目標とした。実際には運もあり、通常記録を総合ZFに伸ばしたわずか2日後にミス1%以内でも総合ZFに到達した。

【ミス2以内記録の推移】

日付総合P のみ混在すべ数字備考
2016.6.20116011426.335秒31.292秒37.199秒16.782秒総合ZG
2016.6.25116166630.516秒混在ZI
2016.6.27116258036.742秒すべZE
2016.7.2116261836.723秒
2016.7.3116425425.926秒のみZI
2016.7.7116814224.954秒のみZH
2016.7.9117095624.954秒30.516秒35.316秒16.782秒すべZE、総合ZF

【今後のTWプレイ方針】

殿堂でのGroup ωを最終的な目標とする以上、今後も長期戦を前提として取り組む。当面は、総合レベルZEを目標とする。数字以外の3種目を均等に伸ばすとすれば、小文字のみZG、混在ZG、すべてのキーZCが一つの目安となる。殿堂ではまず600万点を目指す。幸いなことに、500万点台前半の無人ゾーンを突破したため、今後しばらくの間は少し更新すれば順位が上がるという楽しみがある。ミス制限練習も当面は継続する。ミス1%以内総合1175000と、ノーミス総合ZFを、通常記録の総合ZEを目指す際のフラグと位置付けている。

オリジナル以外では英単語総合ZIが目標だ。またTW憲法の積み残しも片付けたい。もちろんモチベーション維持が大前提となる。何らかの理由でモチベーションが低下したら、更新はそこで止まるだろう。

なお、2016年内にTWオリジナルを打鍵するのは7月末までである。8〜9月はサミット対策、10月以降はInterstenoオンライン大会への対策に充てる。TWオリジナルの再開は、早くて2017年5月になる。


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